日本に来て約4か月のK君と日暮れ時の話をしていたら
隣で聞いていたA君(同じく来日約4か月)が
「カタワレドキ」ですね?
と言いました。
私 : カタワレドキ?
たそがれどき?
A君 : カタワレドキです。カタワレドキ。 (自信ありげに、キッパリ!)
K君も頷いています。
私 : カタワレドキ...ですか... (自信なさげに、辞書で探す)
→ 出てきたのは「片割れ月」(半分またはそれ以上欠けている月)
私 : ないですねぇ。。
???
マンガに出てきたの? (A君はマンガが好きです)
A君: はい、「君の名は。」に出てきました。
私 : あーっ、そうですか。。 (私は見ていません)
映画に出てきたんですね。
でも、ふつうは「夕暮れ時」とか「日暮れ時」と言います。
と、帰ってきたものの
「かたわれ時」なんて聞いたことないし。。。
調べました。
「かたわれ時」で検索したら、映画がらみの記事がずらり。
その中のこちらから
「かたわれ時」:映画「君の名は。」サウンドトラック収録曲のタイトル。
曲名の由来は、明け方頃の時間帯のことを呼ぶ「彼は誰時(かわたれどき)」と「片割れ」の合成語と思われる。
「彼は誰時(かはたれどき)」→「かわたれ時」
どんどん周りが明るくなってきて、そこに人がいるのはわかるようになるが、相手の顔がはっきり見えないので、
「そこにいるのは誰ですか?」つまり「君の名は?」と問いかける時間帯のことである。
「誰そ彼時(たそかれどき)」→「たそがれ時」
どんどん周りが暗くなっていき、相手の顔がはっきり見えなくなり、人の形もどんどん暗闇に溶け込んでしまうので、
「誰ですかあなたは?」「誰かそこにいるのですか?」と問いかける時間帯のことである。
なるほど。造語なんですね。
でも、「かはたれどき」は朝方の時間帯を指すとあります。さらに調べると
「彼は誰時(かはたれどき)」は、明け方頃の時間帯を指す。「彼は誰(かはたれ)」ともいう。
彼は誰時は元々、彼が誰か訊かなければ判らない、薄暗い朝方や夕方を指していた。
しかし、後には朝方に限定し、黄昏(誰そ彼)が夕方を指す、と区別して使われるようになった。
ということで、もともとは夕方の時間帯をも指していたんですね。
ガッテン!!
一方の黄昏の方も調べてみると
「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略である。
夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると、誰かれとなく「そこにいるのは誰ですか」
「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味である。
対になる表現に夜明け前を表す「かわたれどき(彼は誰時)」があり、
本来はいずれも夜明け前・日没後の薄明帯を区別せず呼んだと推測される。
なるほど! こちらも朝夕、両方で使っていたと。
映画の中では
誰そ彼と われをな問ひそ 九月(ながつき)の
露に濡れつつ 君待つわれそ
という万葉集の句を用いて、黄昏の語源「(誰そ彼(たそかれ)」)について教えるシーンがあるそうです。
だったら、紛らわしく「かはたれ」を持ち出さなくても....と思ったりしますが、
ここはやはり語呂が大切? それともタイトルとの関係か?(苦笑
いずれにしても勉強になりました。
それにしても、おそるべしアニメの力!
日本のアニメは世界的に人気があるようですね。今や、マンガと共に日本文化を象徴するもの? ふふふ。
GW、どうお過ごしでしょうか(^^)。
アニメなどのサブカルチャー(いまやサブではなさそうですが)を通じて、日本に関心を持つ人が増えるのは大歓迎なんですけどね。
これ以外にも、「そんな言葉どこで覚えたの?」と思うと、だいたいマンガだったりします。
GW、いつもと同じ週末です。きのうは私も図書館行ってきました。
後半は近場でもいいから出かけたいなと思っていますが、果たして・・・??
新海さんが作ったんでしょうか、それとも私が知らないだけでよくある事なんでしょうか…う~ん。
映画の中では、この和歌が出て来た時に生徒が「え?カタワレ時でしょ?」と古典の先生に言うんですよ。
ホントにアニメの力はすごいですね~。
カタワレドキ、映画では間違った言葉として出てくるんですね。
「かたわれ」の方が現代人の耳には馴染んでるから、間違えることもありそう...(?)
でも、日本語をよく知らない外国の人は、彼らのように覚えちゃうかもしれませんね。(苦笑