ほろ酔いハングル

韓国語学習の覚え書き・+・気になった日本語のメモ

カタワレドキ

2017-04-27 | 日本語メモ

日本に来て約4か月のK君と日暮れ時の話をしていたら
隣で聞いていたA君(同じく来日約4か月)が
 「カタワレドキ」ですね?
と言いました。

私 : カタワレドキ?
    たそがれどき?
A君 : カタワレドキです。カタワレドキ。 (自信ありげに、キッパリ!)
 K君も頷いています。
私 : カタワレドキ...ですか...       (自信なさげに、辞書で探す)
 → 出てきたのは「片割れ月」(半分またはそれ以上欠けている月)
私 :  ないですねぇ。。
     ???  
    マンガに出てきたの?        (A君はマンガが好きです)
A君: はい、「君の名は。」に出てきました。
私 : あーっ、そうですか。。       (私は見ていません)
    映画に出てきたんですね。
    でも、ふつうは「夕暮れ時」とか「日暮れ時」と言います。



と、帰ってきたものの
「かたわれ時」なんて聞いたことないし。。。
調べました。 

 

「かたわれ時」で検索したら、映画がらみの記事がずらり。
その中のこちらから

 「かたわれ時」:映画「君の名は。」サウンドトラック収録曲のタイトル。 
  曲名の由来は、明け方頃の時間帯のことを呼ぶ「彼は誰時(かわたれどき)」と「片割れ」の合成語と思われる。 

   「彼は誰時(かはたれどき)」→「かわたれ時」
    どんどん周りが明るくなってきて、そこに人がいるのはわかるようになるが、相手の顔がはっきり見えないので、
    「そこにいるのは誰ですか?」つまり「君の名は?」と問いかける時間帯のことである。

   「誰そ彼時(たそかれどき)」→「たそがれ時」
    どんどん周りが暗くなっていき、相手の顔がはっきり見えなくなり、人の形もどんどん暗闇に溶け込んでしまうので、
    「誰ですかあなたは?」「誰かそこにいるのですか?」と問いかける時間帯のことである。

なるほど。造語なんですね。
でも、「かはたれどき」は朝方の時間帯を指すとあります。さらに調べると

 「彼は誰時(かはたれどき)」は、明け方頃の時間帯を指す。「彼は誰(かはたれ)」ともいう。
  彼は誰時は元々、彼が誰か訊かなければ判らない、薄暗い朝方や夕方を指していた。
  しかし、後には朝方に限定し、黄昏(誰そ彼)が夕方を指す、と区別して使われるようになった。

ということで、もともとは夕方の時間帯をも指していたんですね。
ガッテン!!

一方の黄昏の方も調べてみると
 「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略である。
  夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると、誰かれとなく「そこにいるのは誰ですか」
  「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味である。
  対になる表現に夜明け前を表す「かわたれどき(彼は誰時)」があり、
  本来はいずれも夜明け前・日没後の薄明帯を区別せず呼んだと推測される。

なるほど! こちらも朝夕、両方で使っていたと。

映画の中では
  誰そ彼と われをな問ひそ 九月(ながつき)の
  露に濡れつつ 君待つわれそ
という万葉集の句を用いて、黄昏の語源「(誰そ彼(たそかれ)」)について教えるシーンがあるそうです。


だったら、紛らわしく「かはたれ」を持ち出さなくても....と思ったりしますが、
ここはやはり語呂が大切? それともタイトルとの関係か?(苦笑


いずれにしても勉強になりました。
それにしても、おそるべしアニメの力!


「まなじりを決して」

2017-04-12 | 日本語メモ

朝、ニュースを見ていたら、首相が自民党東京都連の集まりで
「難しい選挙ではあるが、まなじりを決して勝ち抜く決意だ」と言っていました。

「まなじりを決して」 という言葉は久しく聞いたことがないような気がします。
「まなじり」が「目尻(めじり)」だということはわかりますし、
意味もなんとなく知っているつもりでしたが、「決する」がひっかかりました。

「決する」は「決まる」とか「決める」という意味の他に
「堤防が切れて水が流れ出る。また、堤防を破って水を流し出す。」という意味があるそうです。

「まなじりを決する」は
「目尻が切れるくらい、裂けるくらい、目を大きく見開いて気力を奮い立たせる」
ということなんですね。
ちなみに、「まなじり」の漢字は「眦」