少し前のことになりますが、ダンナの友人(チリ人)がペルーに遊びに来て、一週間ほど我が家に滞在しました。
久々にチリ語をいっぱい聞いて、なつかしいというよりも・・・・・おなかいっぱいです。
ほんとに、これが同じスペイン語とは思えない。
1日に何百回、「Huevon」と言ったら気が済むんでしょう。
Huevonは、チリでは、「ちょっと
アンタそれはどうなの」のアンタとかオマエ的意味です。
口語で男の人がよく使う言葉。
深い意味はないんだけど、文の最後にいつもついてくる感じ。
スペインでよく使う「tio」に似てるかな。
彼には4歳児のチリ国籍を持つヒメがペルーなまりのスペイン語を話すのがおかしかったらしい。
ヒメがいつもの調子で、
「Que valvalidad!!!(なんてこと!)」
と言ったら、
「おい、なんだそりゃ。おばあちゃんみたいなこと言うなよー!! オレ(30歳後半)だって、今まで生きてきてそんな言葉使ったことないぞ」
と大笑い。
「Si, pue(そうでしょ)」も
チリ人なら「Si, po! と言わなきゃ」と直されていました。
細かいところでは、「jardin(幼稚園)は楽しいの?」の質問に、
ヒメは「?」となっていました。
ペルーでは、幼稚園のことをNidoと呼んでいるからです。
Jardin(infantil)も通じるけど、あまりみな、使っていません。
チリ人の彼がリマでびっくりしていたことは、道路事情。
その1:大きな交差点でも、信号じゃなくてなんでパコ(警察)が交通整理してんだ?
はい、私もこれは驚きましたね。
その2:運転が荒すぎる!横断歩道で人がいてもスピードをまったく落とさないから怖い。
うんうん。
その3:交通整理している警察に向かって、歩行者や運転手が「いいかげん、渡らせろ!」等々、罵倒しているのを見て
いやな気分になったらしい。
警察に対するリスペクトがこの国はないのか? って言っていました。
なるほどー。そういえばそうですね。
忘れてましたが、チリの警察はわりとまともです。
で、大きい道路では信号がちゃんと機能しています。
私はさすがに罵倒はしないけど、なかなか道路が渡れなくていつも腹立つし、文句を言う人たちを見ても何とも思っていなかったけど、
たしかに、場所を日本に置き換えて考えてみると、警察にそんなこと、普通は言わないですね。
さて、食事の面ではペルーに比べるとおいしくないチリ(失礼!)。
彼は、我が家に滞在中、いろんな食べ物を一緒に食べて、どれもおいしいおいしい!と言っていましたが、
ホントにおいしかったに違いないランキング。
第3位:私の作ったシーフードドリア
これ、おいしい! どこの料理? なんていう名前?
ヒメが丁寧に「これは、ドリアって言うんだよ」と教えてあげていましたが・・・。
スペイン語でドリアにあたる言葉があるのかはわかりません。
それに、どこの食べ物かとあらためて聞かれると、よくわからないですね。
地中海料理っぽい気もするけど、日本オリジナルの洋食のような気もするし。
→後から知りましたが、やはり日本で生まれた料理のようです(参考記事は
こちら)。
第2位:カアサンの作ったポジョ・サルタード
この料理は、鶏肉を細切りにしてたまねぎやピーマン、フライドポテトといためた料理。ペルーの定番料理です。
肉は牛肉を使うこともあります。その場合は、ロモ・サルタードと言います。
チリ人は肉好きだし、フライドポテト&お肉の黄金コンビだから、反応がいいのは当然という気がします。
チリでは料理の味付けは単純に塩だけのことが多いけれど、
この料理にはしょうゆとか味の素とか、にんにくとかおいしくなる素がいっぱい入ってるしね。
で、気になる
第1位は、
ネタもつきてある夜、頼んだ
デリバリーのPollo a la brasa (鶏の丸ごと炭火焼き)・・・・。
やっぱ肉か。
これはもう、「Rico, Rico, Rico」と食べている間、何度も何度も言っていました。堂々の1位です。
まあ、おいしいけどね。彼は食べ物の好き嫌いはなくて、日本にも行ったことがあるし、
わりといろんな国を旅行している人だけど、
やっぱりチリ人、肉があれば満足なようです。
ちなみに、ペルー料理の王者、セビーチェは1日目にレストランで食べましたが、
アヒ(唐辛子)が苦手なようで、あまり食べず。
それよりヒメ用に頼んだ、カニ入り揚げクレープのほうが気に入ったようです。
そうそう、チリ人は辛いものが苦手な人が多いです。
番外編では、ギョーザのたれに感動していました。
私が作った・・・というほど大げさなものじゃないけど、すし酢に少ししょうゆを混ぜたたれ。
ポイントは「すし酢」だよ。普通の米酢と違って、まろやかだからドレッシングにもいいんだよ。
と教えたら、「買う!」と言っていました。
それから、久々に聞いた、チリ独特の言葉。
ほかにもいっぱいあるけど耳に入った言葉の一部を紹介します。
*Que la Raja!!!!!:(いい意味で)すごい!!というときに使います。ペルーだと、「チェベレ」みたいな言葉かな。
*Carretear :夜遊びする。
*mina: いい女。
*Al tiro: すぐ。En seguida や Ahorita などは使わない。
*Guagua : あかちゃん。Bebeも通じますが、チリでは、みな、お医者さんでも赤ちゃんのことを、グアグアと呼んでいます。
*Que fome!!:最低!とか、悪趣味だね、とかそんなニュアンスの言葉。ケ・フォーーーーメ!とオの部分を長く言います。
*Cachai?:わかる? 「Entiendes?」の口語版。ちなみに、普通、スペイン語の2人称は、「s」で終わりますが、
なぜかチリでは、「i」で終わることがあります。イタリア語の影響? イタリア移民は少ないはずだけど。。意味不明です。
*Que querri?: なにがほしい?「Que quieres?」の口語版。
*Entretenido: おもしろい。divertidoとはあまり言わない。
上記、すべて頻繁に使われます。
この中で、使ってもいいかなと私が思う言葉は「ケ・フォーメ」くらいかなぁ。
この言葉に該当する表現はペルーにもあるのかな。悪趣味(mal gusto)ともちょっと違うし、おもしろい言葉だと思います。
グアグア(赤ちゃん)もいいけど、ベベのほうが音的にかわいくて私は好きだなぁ。
私は、チリに5年住みましたが、どうもチリ語にはなじめませんでした。
そもそも、スペイン語に興味を持ったのは、外国の言葉だけど、音の感じがおもしろいし、身近に感じられる気がしたからです。
主に習ったのはスペインのスペイン語だったけど、
特に驚いたときの表現、「Ay!!」とか、「Ostia!」とか(南米では言わないね)。
日本語とはもちろん違うけれど、驚いた様子が伝わるし、「あ」とか「お」は驚いたときに自然に口から出そうな音で、
自分もそう言って驚いてもいいかなって思いました。
反対に、英語は中学校のときから勉強していたし、好きな科目だったけれど、どうもしっくりこなかった気がします。
うまく説明できないのだけど、
たとえば、アメリカ人が、驚いたときに、「ジー!!!(ジーザスの略)」って言うじゃないですか。
でも、私は、どんなに驚いても、たとえもし、英語圏に長いこと住んだとしても、驚いたときに、「ジ」という発音は絶対に出ないと思う。
驚いたときに言う音じゃないって思ったんです。
だから、きっと、いろんな感覚が、私とはまるで違うんだろうなって。
(もちろん、ほかにも驚いたときに使う言葉はたくさんあるけど、たとえとして出しました)
チリの公用語はスペイン語(いちおー)だけど、英語に感じたのと
同じような感覚を私はチリ語に感じていたんだと思います。
溶け込もうと努力しなかったせいもあるけど、なかなか覚えられなかったし、聞き取りも苦手でした。
ちなみに、もっとも私が嫌いなチリ語は、「pololo/polola」。ポロロ、ポロラと読みます。
彼氏、彼女という意味です。
恋人という言葉にしてはすごくふざけた音じゃない?
Novio(a)は新郎、新婦か婚約者という意味にしか使いません。
しかも、「pololear(付き合う)」って動詞としても使うんです。
「Estamos pololeando(私達、付き合ってるの)」とか言われても、
ちょっと、アンタたち、ほんとに真剣に付き合ってる?
ちゃらちゃら遊んでるんじゃないよ。
とわけもなく問いただしたくなりますよ。
あー、書いてるだけでなんか腹が立ってきた。
ペルーで使われる口語を私はあまり知らないけれど、でも、チリの言葉よりは聞いていて落ち着ける。
サンティアゴに比べたら、いろいろ遅れててごちゃごちゃして汚いリマ(失礼!)だけど、
サンティアゴより居心地がいい気がするのはそのせいもあるのかな~。
話がそれたけど、だんなの友達は、子供たちとも仲良くなり、私たちも楽しい1週間を過ごせたのでした。
コマーシャル制作の仕事をしている彼、
15分の朝ドラを見て、
「朝、皆が会社に行く前に、15分ドラマを流すっていいアイデアだね!チリでもやったらうけるかも」
と言っていました。
もし、チリで、ある朝、ショートドラマが始まったら、
それは日本の朝ドラがヒントになっているかも?
言葉はともかくとして、
きれいな町と気候、おいしいワインとサーモンはなつかしい。
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