テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

小さき、小さき、いのちたち。

2013-04-22 21:59:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きゃぴぽゥ! みちゃッたでスよゥ! つばめッ!!」
「がるる!ぐるるるがるるぐる!」(←訳:虎です!今年初のツバメくん!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、確かに見ましたよ~♪
 水面の上をスイスイと飛んでゆくツバメくん!
 寒波を切り裂き、南の風を呼び込んでくれそうなツバメくんと一緒に、
 さあ、今日も読書タイム!
 本日は、一部の人は失神しかねない?こちらの御本を、どうぞ~!

  



 
                 ―― 私説ミジンコ大全 ――



 著者は坂田明(さかた・あきら)さん、2013年1月に発行されました。
 『人間とミジンコがつながる世界認識』と副題が付されています。
 前回記事ではビートルズ、
 そして今回ご紹介いたしますのは、
 ミュージシャンの坂田さんによるミジンコ研究本!

「おんがくかさんがァ、みじんこォけんきゅうッ??」
「ぐるるがるる!」(←訳:それも専門的!)

 ジャズサックス奏者として知られる坂田さん。
 しかし、ミジンコ研究家でもあることも
 よく知られていますね。

 2003年には、長年にわたるミジンコの研究普及活動が認められ、
 日本プランクトン学会より特別表彰を受けておられますし、
 2007年には東京薬科大学生命科学部客員教授に就任!

 そして、実は坂田さん、
 広島大学水畜産学部水産学科の卒業生さんなのでした。
 つまり、“水の中に生きもの”に関しては
 タダモノじゃない御方なんですね!

「ふァ~…きょうじゅッ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:ミジンコのプロ!)

 ミジンコとの本格的な出会いは30年以上も前の話だ、と
 坂田さんは御本の冒頭で述懐しています。

 その頃、小学生だった息子さんとザリガニ釣りに行き、
 かつては用水路であった池の水際で
 大量のミジンコがうごめいているのを見つけ……

 ザリガニよりも、ミジンコ!

 バケツにミジンコをどっさり収穫、
 飼っていた魚のエサに、と水槽に投入すれば、
 魚たちは勇んでミジンコにパクつきました。
 以来、三日に一度のミジンコ採集が始まり、
 自宅にミニ田んぼを作ってミジンコを泳がせ、
 友人のゲイジュツ家クマさん(篠原勝之さん)から贈られた顕微鏡で
 ミジンコの細部までもつくづくと眺め、
 観察スケッチを描き、
 写真に撮り、
 ビデオを回して……

 ミジンコ研究のトップランナーさんが誕生しました!

「おォッ! これがァ、みじんこのォ!」
「がるがるぐる!」(←訳:精密拡大写真!)

 初心者にも分かりやすい『ミンジコ入門』から、
 坂田さん撮影の『ミジンコ図鑑』、
 後半には
 花里孝幸さん(陸水生態学者さん)
 遠部卓さん(海洋ミジンコ研究の第一人者さん)
 山形秀夫さん(分子生物学者さん)との対談など、
 この御本には坂田さんのミジンコ研究の成果(の一部!)が
 収められています。

 微生物ではなく、
 微小生物。
 甲殻(こうかく)動物門の、
 鰓脚(さいきゃく)綱、
 枝角(しかく)類、
 世界に約一万種もいる、
 毎年新種が発見されるという、
 ミジンコたちの宇宙――

「こッぱみじんこッ!」
「ぐるるっ!」(←訳:粉微塵っ!)

 ときに、ダジャレのネタにされたりしながらも、
 たくましく生きるミジンコたち。

 いやあ~っ!
 アタシ脚がウニョウニョしてるイキモノって駄目なの~!な体質の御方以外の、
 動物系の御本なら大歓迎さ!な活字マニアさんに、
 特におすすめの一冊です。

 あとがきも含めて、
 坂田さんの研究と生命観を
 じっくり、味わってくださいね♪

「さかたさんのォ、おんがくもォ!」
「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:付属のCDで楽しもう!)





 
 
 
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