テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 窓辺に、カナリア? ~

2024-09-11 22:03:12 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふうゥ~、もうゥげんかいィでスゥ~…」

「がるる!ぐるがるるる~…」(←訳:虎です!秋に会いたい~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 秋……いったいどこに行ってしまったんでしょう。

 いつになったら会えるのかなぁと、

 9月の猛暑でへとへとになりながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― カナリア外来へようこそ ――

 

 

 著者は仙川環(せんがわ・たまき)さん、

 2024年4月に発行されました。

 

「むッ? かなりあァとはッ?」

「ぐるるるるがるるるぐる?」(←訳:小鳥専門の動物病院かな?)

 

 いえいえ、『カナリア外来』は、

 病院の名前ではありません。

 正式な名称は、

 『保泉(ほずみ)クリニック』。

 

 カナリア、というのは、

 そのクリニックにやって来る

 患者さんを指しているようですね。

 

 例えば、

 このところ頭痛とめまいに悩まされている

 松崎和歌子(まつざき・わかこ)さん。

 

「あううゥ、ずつうゥ~…!」

「がるるぐる~…」(←訳:つらいよね~…)

 

 頭痛の原因は何だろうか、と考え始めると、

 和歌子さんの気持ちはいっそう落ち込みます。

 

 会社を早期退職した夫が、

 一日中ずっと家にいるようになって、

 その頃から頭痛がひどくなった……

 つまり、頭痛の原因は夫なのだろうか?

 

 試しに、

 一晩を実家に戻って過ごしてみたら……

 頭痛は起こらなかった!

 

 のですが。

 保泉クリニックの医師・保泉先生は、

 和歌子さんの説明に

 納得していない様子です。

 

「ほんとうのォ、げんいんはッ?」

「ぐるる……?」(←訳:もしや……?)

 

 頭痛の原因は、どこにあるのか。

 

 心因性のもの?

 細かなことを気にしすぎ?

 それとも……

 思い込みや妄想ではなく、

 物理的な理由がどこかにある?

 

「しらべるゥべきでスゥ!」

「がるるる!」(←訳:徹底的に!)

 

 かつて、炭鉱で働く作業員さんは、

 カナリアを籠に入れ、

 鉱山での掘削作業に伴いました。

 有毒ガスが坑道で発生した場合、

 カナリアは人間よりも敏感だから、と。

 

 和歌子さんのような、

 原因がはっきりしない不調に苦しめられている人は、

 現代のカナリア、なのでしょうか――

 

「みみをォ、すませばァ~…」

「ぐるるるがるるるるぐる?」(←訳:どこかでカナリアの声が?)

 

 クリニックの扉を開けたなら、

 ぶっきらぼうだけど、

 本気で親身になってくれる

 保泉先生が、そこに。

 

 医療ミステリというよりも、

 山あり谷ありの人間ドラマ集は、

 エンタな小説好きな方々におすすめですよ。

 本屋さんの文庫コーナーで、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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