「こんにちわッ、テディちゃでス!
しゅぱァ~ッ、しゅぱぱァ~ッ!」
「がるる!ぐるるーがるぅ!」(←訳:虎です!ベイダーパパぁ!)
こんにちは、ネーさです。
《スターウォーズ》でダースベイダー卿の声を演じた
ジェームズ・アール・ジョーンズさんが旅立ちました……
ジョーンズさんの功績に心からの拍手と感謝を送りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
―― 夏目家のそれから ――
著者は半藤末利子(はんどう・まりこ)さん、
2024年2月に発行されました。
夏目漱石さん(1867~1916)。
本名は、夏目金之助さん。
近代日本文学の文豪は?と訊かれたら、
漱石さん!
と多くの人が即答すること間違いなしの作家さんです。
「いまもォ、だいにんきィでスよゥ!」
「ぐるるる~!」(←訳:猫派の星~!)
1916年(大正5年)12月9日、
漱石さんは鬼籍の人となりました。
この御本は、漱石さんが去った後の、
夏目家の人びとに起きた出来事を著した
エッセイ作品集です。
著者・半藤末利子さんは、
漱石さんのお孫さんであり、
お父上は作家の松岡譲(まつおか・ゆずる)さん、
御夫君の半藤一利(はんどう・かずとし)さんも作家、と
夏目ファミリーの核を担う御方ですが……
「ふうッ! いばらのみちィ、でス!」
「がるるぐる!」(←訳:苦闘の連続!)
漱石さんが執筆の場とし、
愛用した品々や、多くの資料を蔵する
早稲田南町の《山房》。
漱石さんの長女・筆子さんと結婚した松岡さんは、
《山房》を日本有数の文化的財産と捉え、
漱石さん亡き後、
これを守るのが己の役目、義務であると考えました。
現代でしたら、おそらく、
自治体との協議を経て、
《山房》を保存すべく専門家を招き……
というように事態はサクサク進行するのでしょう。
しかし、
時代は大正です。
お役所には、文化財の保護、なんていう概念はなく。
お弟子さんたちは、一致団結!には程遠く。
夏目家の人びとも《山房》の保存に
あまり熱心ではありません。
松岡さんは孤軍奮闘する形で、
それでも《山房》保存を諦めず、
日々奔走いたします。
「なんとかァしなくちゃッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:先生のために!)
漱石記念館が完成するまでの、長い長い道程。
御家族が目にした、漱石さんの日常の姿。
好物や、書画にまつわるエピソード。
悪妻と見做されていた漱石さんの妻・鏡子さんが
細やかな気配りをする人だったこと。
著者・半藤さん御自身の、
家族との思い出。
完成された小説作品からは窺えない、
漱石さんの素の思考&行動が見えてくる
¨その後¨を綴ったエッセイ集は、
近代文学好きな方々におすすめです。
秋の夜の読書タイムに、
皆さま、ぜひ♪
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