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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

旅と、こころと。

2019-04-18 22:20:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 たゆたえどォ~しずまずゥ!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!負けないで~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ノートルダム寺院完全再建の道は未だ遠し……
 と聞いても、ヘコんでばかりはいられませんよね。
 パリ市の標語――《たゆたえど沈まず》を呟きながら、
 応援の気持ちもこめての本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪
 
  


 
        ―― パリの小さな美術館 ――



 著者は原田マハさん、川内倫子さん、都築響一さん、鹿島茂さん、
 隈研吾さん、編者は芸術新潮編集部の皆さん、
 2019年1月に発行されました。
 『思わぬ出会いに心ときめく』と副題(?)が冠されているこの御本では、
 《本当は教えたくない》と本音がチラリと覗く
 23の美術館が紹介されています。

「ちょッとォあしをォのばしてェ~」
「ぐるがる!」(←訳:郊外へも!)

 そうですね、
 世界にその名をとどろかせる美術館――
 ルーヴル、オルセー、
 ポンピドゥ・センター、オランジェリー、
 といったメジャーどころにはちょこっと御遠慮いただき、
 “主役”を張っているのは、
 パリ市内の小さな美術館と、
 パリ郊外エリアの美術館。

 ただ、小さな美術館だからって、
 無名って訳じゃないんです。

 先日、展覧会情報でも触れた
 ギュスターヴ・モロー美術館。

 こじんまりとしてはいるものの、
 紛れもない大スター、いえ、19世紀絵画の巨匠である
 ドラクロワさんの終の住処を改装&公開しているのは
 ウジェーヌ・ドラクロワ美術館。

 それに――

「わッ! しろくまァ!」
「がるぐる!」(←訳:鹿もいる!)

 マレ地区の狩猟自然博物館に展示されているのは、
 狩猟や自然をモティーフにした絵画や彫刻など。
 約100体もの剥製が集う《剥製の間》がある、といいますから、
 敷地面積の点では立派な“大型”美術館でしょうか。

「ここもォ、ひろォ~いッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:天井も高いよ!)

 エッフェル塔から徒歩圏内の、
 建築文化博物館には
 フランス各地の名建築のレプリカ、
 建築関係の書籍や雑誌が閲覧できる図書館、
 ドームごと再現された大聖堂のフレスコ画……
 うう~む、
 ますます“小さな”どころじゃないサイズになってきましたが。

「ここはァ~…ちいさいィでス!」
「がるるぐるる~♪」(←訳:うわあ可愛い~♪)

 活字マニアさんも、
 おっ!と身を乗り出すに違いないのは、
 パリから列車で約75分の場所にある、
 詩人ジャン・コクトーさんゆかりの美術館――

 メゾン・ジャン・コクトーは
 コクトーさんのかつての自宅。

 そのメゾンから15分ほど歩くと、
 シャペル・サン=ブレーズ=デ=サンプルに行き着きます。

 12世紀に建てられ、
 いまは礼拝堂になっているその内部には、
 コクトーさんが描いた絵、
 デザインしたステンドグラスがあって、
 神々しくも愛らしい……!

 (なお、堂内にはコクトーさんのお墓もあるこの礼拝堂は
  公開日が限定されているので、
  行きたいぞ!と思い立った御方は
  注意して下さいね。)

「どれもォ、ちいさいけどォ、ちいさくないィ!」
「ぐるるがるるるぐぅる!」(←訳:意味と意義あるミュゼ!)

 アート好きな方々に、
 旅&写真好きな方々にもおすすめしたい
 愉しい美術館ガイドです。
 どうか皆さま、ぜひ、一読を♫