「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
いきなりィ、あきかぜェでスよゥ!」
「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!涼しいね~!)
こんにちは、ネーさです。
涼しくなって元気いっぱいなのは庭の虫たちで、
♪リンリンルリルリ~♪と歌うのを聴きながら、
はい、今日も読書タイムです。
本日は、こちらの大作!をば、どうぞ~!

―― 希望荘 ――
著者は宮部みゆきさん、2016年6月に発行されました。
『誰か』『名もなき毒』『ペテロの葬列』に続く
《探偵・杉村三郎》シリーズの第4作目は……
「ほんとォにィ、たんていィさんでスゥ~!」
「ぐっるるがるる!」(←訳:ビックリしたよ!)
雑誌掲載時に作品を読んでいた方々は
もう御存知だったのでしょうけど、
単行本化されたこの『希望荘』を読んで、
ええっ?と驚かれた活字マニアさんもおられるでしょう。
私ネーさも、
この御本を手に取って、初めて知りましたよ。
杉村さん、本当に探偵さんになっちゃったんだ……!と。
いえ、『ペテロの葬列』のお話の流れから、
こうなるのかもしれないなぁ~と
予感してはいたんですが、
いざ、それが実現してしまうとね、
正直言って、心配になってしまいます。
「だッてェ、すぎむらさんはァ~…」
「がるるぐるがるる!」(←訳:普通のヒトだから!)
特権階級の住人ではない、
そして“天才”でもない、
ごく普通のひと。
富豪一族の娘さんと結婚しても
お金や、権力に染まらず、驕らず、
普通のひととしての感覚を失わなかった杉村さん。
離婚して、身ひとつとなって、
結婚前のお仕事――児童書の編集者に
ふたたび戻るのかと思ったら、
そうではありませんでした。
杉村さんが選んだのは、
私立探偵という職業。
既に大手の調査会社と契約を結び、
小さいながらも個人事務所を構えることとなった杉村さんは、
完全に職業探偵さんのように見えます。
「ますますゥ、びッくりィ~…!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:立派な探偵さんだ!)
敢えて難点を挙げるなら、
探偵になってまだ間がない杉村さんの顧客は、
近所に住む御婦人がたや、
アパートの大家さんの知人さんやら、
身近な、毎日道ですれ違うような人ばかり。
新聞の一面に載って世間を騒がし、
警察が総力をあげて犯人追跡中!といった
大事件とは縁がありません。
「そこがァ、いいのでス!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:杉村さんらしいよ!)
巻頭に収録されている『聖域』は、
まさにそんな、ご近所とつながった一作です。
実は頼みたいことがあって、と
杉村さんに声を掛けてきたのは、
事務所兼自宅の斜め向かいの、
薬局の奥さんでした。
その頼み事も、
メチャクチャ難しいものでもなさそうな、
地道に訊ね探せばいずれ正解に辿りつく、
そんな案件かと思われましたが……
「すこしずつゥ、はーどぼいるどォ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:意表をつく展開!)
杉村さんの、杉村さんらしさが活きる、
『聖域』。
そして表題作『希望荘』、
『砂男』、
『二重身(ドッペルゲンガー)』の
計4作品が収められたこの御本は
短編集ということになっていますけれど、
どの作品も内容が濃く、
実質、中編集と呼ぶべきでしょうか。
どの事件も、どの出来事も、
杉村さんが出会うべき、
杉村さんが解きほぐすべきであった《謎》。
「だんだんッ、ほんものにィなッてゆくゥ!」
「がるるぐるるるがるる!」(←訳:本物の探偵さん誕生だ!)
著者・宮部さんが綴る、
《いま》の社会、世界。
ミステリ好きさんに、
ぜひともおすすめしたい
《探偵・杉村三郎》あらためての門出、いえ、出発の作品集、
一読してみてくださいね~♪
いきなりィ、あきかぜェでスよゥ!」
「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!涼しいね~!)
こんにちは、ネーさです。
涼しくなって元気いっぱいなのは庭の虫たちで、
♪リンリンルリルリ~♪と歌うのを聴きながら、
はい、今日も読書タイムです。
本日は、こちらの大作!をば、どうぞ~!

―― 希望荘 ――
著者は宮部みゆきさん、2016年6月に発行されました。
『誰か』『名もなき毒』『ペテロの葬列』に続く
《探偵・杉村三郎》シリーズの第4作目は……
「ほんとォにィ、たんていィさんでスゥ~!」
「ぐっるるがるる!」(←訳:ビックリしたよ!)
雑誌掲載時に作品を読んでいた方々は
もう御存知だったのでしょうけど、
単行本化されたこの『希望荘』を読んで、
ええっ?と驚かれた活字マニアさんもおられるでしょう。
私ネーさも、
この御本を手に取って、初めて知りましたよ。
杉村さん、本当に探偵さんになっちゃったんだ……!と。
いえ、『ペテロの葬列』のお話の流れから、
こうなるのかもしれないなぁ~と
予感してはいたんですが、
いざ、それが実現してしまうとね、
正直言って、心配になってしまいます。
「だッてェ、すぎむらさんはァ~…」
「がるるぐるがるる!」(←訳:普通のヒトだから!)
特権階級の住人ではない、
そして“天才”でもない、
ごく普通のひと。
富豪一族の娘さんと結婚しても
お金や、権力に染まらず、驕らず、
普通のひととしての感覚を失わなかった杉村さん。
離婚して、身ひとつとなって、
結婚前のお仕事――児童書の編集者に
ふたたび戻るのかと思ったら、
そうではありませんでした。
杉村さんが選んだのは、
私立探偵という職業。
既に大手の調査会社と契約を結び、
小さいながらも個人事務所を構えることとなった杉村さんは、
完全に職業探偵さんのように見えます。
「ますますゥ、びッくりィ~…!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:立派な探偵さんだ!)
敢えて難点を挙げるなら、
探偵になってまだ間がない杉村さんの顧客は、
近所に住む御婦人がたや、
アパートの大家さんの知人さんやら、
身近な、毎日道ですれ違うような人ばかり。
新聞の一面に載って世間を騒がし、
警察が総力をあげて犯人追跡中!といった
大事件とは縁がありません。
「そこがァ、いいのでス!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:杉村さんらしいよ!)
巻頭に収録されている『聖域』は、
まさにそんな、ご近所とつながった一作です。
実は頼みたいことがあって、と
杉村さんに声を掛けてきたのは、
事務所兼自宅の斜め向かいの、
薬局の奥さんでした。
その頼み事も、
メチャクチャ難しいものでもなさそうな、
地道に訊ね探せばいずれ正解に辿りつく、
そんな案件かと思われましたが……
「すこしずつゥ、はーどぼいるどォ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:意表をつく展開!)
杉村さんの、杉村さんらしさが活きる、
『聖域』。
そして表題作『希望荘』、
『砂男』、
『二重身(ドッペルゲンガー)』の
計4作品が収められたこの御本は
短編集ということになっていますけれど、
どの作品も内容が濃く、
実質、中編集と呼ぶべきでしょうか。
どの事件も、どの出来事も、
杉村さんが出会うべき、
杉村さんが解きほぐすべきであった《謎》。
「だんだんッ、ほんものにィなッてゆくゥ!」
「がるるぐるるるがるる!」(←訳:本物の探偵さん誕生だ!)
著者・宮部さんが綴る、
《いま》の社会、世界。
ミステリ好きさんに、
ぜひともおすすめしたい
《探偵・杉村三郎》あらためての門出、いえ、出発の作品集、
一読してみてくださいね~♪