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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

mini×miniおやつタイム。

2008-08-21 23:11:57 | 美味
 は~い、かわいいお菓子でおやつ~♪の時間で~す。
 本日のメニューは『ブルボン』さんの《バナナバーム》、
 バナナバームクーヘン、チョコバームクーヘン、バナナクリームが層になった
 ソフトなバームクーヘンですね。
 テディちゃ、お味はいかが?

「……あのゥ~、ネーさ、おいしィでスけどォ、うゥ~んとォ……」

 はい? どうしたの?

「……これェ、ちびこいィ……」

 ……い、いいんですよ、美味しいんだったら、サイズなんて!
 小は大を兼ねる、じゃなくて、
 小が集まれば大になる、ってことで。おほほほ♪

「……なんだかァ、わきゃんないィけどォ、おいしィからァ、まッ、いいかァ」

 ~ 暮色空中美術館 ~

2008-08-21 13:32:01 | ブックス
 こんにちは、朝夕は急に秋めいてまいりまし――

「ふふゥ~んッ!
 ネーさのォ、さくせんン、わかッてるのでスゥ!
 げいじゅつゥのォ、あきィだからァ、きょうもォ、あーとのごほんッ、でしょッ」

 えっへん! 答えはイエスでノーですよ、テディちゃ。
 本日ご紹介いたしますのは、ミステリです。
 
「ほぺッ?」

 でも、アートと深く結びついたミステリなんです。さあ、こちらを、どうぞ!


 
              ―― 黄昏たゆたい美術館 ――


 
 著者は柄刀一さん、’08年7月に発行されました。
 副題に『絵画修復士 御倉瞬介の推理』とあります。
 絵画修復士である御倉瞬介(みくら・しゅんすけ)さんを主人公にした
 シリーズの第2作目なんですよ。

「ふむふむッ、かいがのォ、しゅうふくゥ……
 たいへんそォなァ、おしごとォでスゥ」

 そうですね。
 知力、体力、技術力や忍耐力、観察力、さらには決断力。
 そしてまた、ヒトと上手くやってゆく能力も、この仕事には必要なようです。

 修復を必要とするほど貴重な絵画を所有しているのは、
 大概が、財産家さん。
 ひとクセもふたクセも持っている彼らの性格が、
 美術品のみならず、厄介事も招き寄せてしまうのです。

「ふんふんッ、
 おかねもちィはァ、しょうがないィでスねッ」

 絵画を所有する側ではなく、
 修復する=元の姿に戻そうと努める立場に在る御倉さんの眼には、
 絵の周囲の歪みも、本来あるべき姿も映ります。
 どこを修復すれば、崩壊をくい止められるのか、も……。

 この御本には5篇の作品が収められていますが、
 中でも、3作目の『幻の棲む絵巻』、
 4作目の『《ひまわり》の黄色い囁き』は、
 トリッキーなミステリというよりも、
 静かなサスペンスとすべきでしょうか。
 
 ひどく損傷しているこの絵を描いたのは何者なのか?
 描かれていたモチーフは?
 もしや、この画が語っているのは、ゴッホの最期を巡る謎……?

「むむッ!
 どきどきィするでスッ!」

 御倉さんと、愛息子・圭介くんの日常もしっかり書き込まれているのは、
 5作品に共通するキーワードが《家族》だからでしょうか。
 巻の終幕、
 兄ヴィンセントと弟テオを繋ぐ手紙のように、
 御倉親子は寄り添い、彼方を見つめます。

「ふむむゥ、ふしぎィなァ、おはなしィ、でスねェ……。
 みすてりィのようなァ、おとぎばなしィのようなァ……?」
 
 では、晩夏の夕暮れ、
 幻にも似た空中空想美術館を
 ゆるゆると御周遊ください。