久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

森林に関心をもとう!

2007-12-05 13:13:10 | Weblog
 森林の大切さは随分以前から言われていますが、木を伐採して禿山になるとか、土地が砂漠化するというような話は外国のことと思っていたところがありました。
 今や、森林は、木の伐採による問題だけではなく、森林自体が環境問題と大きく係っているということも理解され始めています。
 森林に係る福岡県の審議会が、どちらも1年に1回の会議ですが、この11月に続けて2つ開催されましたので、その報告と私の感想を書いてみます。

 まず、15日にあった森林審議会ですが、今回は15名中9名が新しい委員に変わり、なかなか活発な意見が出て、2時間の予定が2時間半の会議となりました。
 会議の内容は、知事からの諮問に対する審議と自由討議。その中から見えてきたのは、随分以前から言われていたのですが、現在の林業が抱える問題点は、国産材の需要減少、林業の担い手問題に尽きるようです。しかし一時よりも輸入材の価格が上がっているため、国産材との価格差が小さくなり、これからは国産材が見直されてくるのではないかということです。一方、担い手問題は、高齢化や後継者問題など農業にも似た側面があります。
 しかし林業の問題は、一事業者の問題とだけとは言いきれず、環境全般に係わり問題だと捉える必要があります。すなわち森林の役割は、CO2の削減だけではなく、土砂の流失を防いだり、水の浄化の役割も担っているということを理解しておかなくてはいけません。

 そこで、県民全員で森林を守っていかなくてはいけないということで、来年4月から福岡県は森林環境税なるものを導入することになりました。
 他県でもすでに始まっている県もあるそうですが、福岡県の場合、概ね100万円の年収がある人は、年間500円を、法人は、資本金に応じて1千円~4万円徴収されます。この税金は、大きく分けて2点、「荒廃した森林の再生」「県民参加の森林づくりの推進」に使われるということです。
 本来民間企業であれば、自助努力で何とかしてほしいと思うところですが、農業や林業は先に書いた世の中の流れの中で、一事業者の問題と片付けるのではなく、社会の問題として県民皆で守っていこうという気持ちが必要なのでしょう。
 それであれば、私たち県民の役割は、きちんと税金を払い、その税金の使いみちをしっかりチェックすることでしょう。

 もうひとつの会議、農林水産公共事業評価委員会もしかり。この会議は、農林水産関係の公共事業の中で、10年経過した工事を再評価するというものです。今会議も10年近く係わっているのですが、初めは、専門的な言葉が分からず苦労しましたが、毎回会議の前に現地を見に行きますので、やっと農業関係のほ場整備事業や林業の林道事業など、農林水産関係の事業が理解できるようになってきました。
 しかし、毎年審議しますが、果たして10年経過した工事をやめることができるでしょうか。結果毎回”継続”ということになりますが、今後代替案は考えられないか、コスト削減の努力はできないのかなどを検討します。
 林業の場合、森林の手入れや伐採のための道路、すなわちお金も時間もかかる林道事業が多いのですが、手入れに行くには迂回路しかないという状況をこのままほっておくと、いよいよ手入れをする人が少なくなり、森林は荒廃してしまうとという結果になりかねません。それを防ぐためにも林業を活性化させるための道路は必要だろうと理解できるようになりました。

 税金の使われ方は、普通の県民にはなかなか分からないのが実情です。しかし関心を持ってHPを見るなり、開催される催しなどに出かけていくとある程度情報はあるのです。まずは、関心をもたなくてはいけないと思います、何にでも。


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