久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

あなたも私も裁判員?

2007-09-09 16:52:14 | Weblog
 最近、新聞などで裁判員制度のことをよく目にするようになったと思いませんか。本当に、普通の私たちが裁判に係わり、本当に判決を出したりするのだろうかと半信半疑の気持ちと、漠然とした不安があったのですが、先日、ある会で、福岡地方裁判所の所長さんにお話を聞く機会があり、少し考えが変わったと同時に、このところ漠然と考えていた、小さな政府を目指した時の国民の責任とは、本当の民主主義とはの答えの一部が分ったような気がしました。

 裁判員制度とは、国民が裁判員として刑事裁判に参加し、裁判官といっしょに有罪か無罪か決め、有罪の場合は刑も決めるというものです。参加する事件は、素人が参加するのだから軽い事件かと思いきや、殺人や強盗致死など重大な犯罪になるそうです。どうしてかと言うと、軽い犯罪は多すぎてとても裁判員では間に合わないため、どうしても重大犯罪の裁判になるということです。
 
 この制度は、21年5月までにはスタートするそうで、それまでに、どうやって裁判員になる人を選ぶのか興味がありますよね。簡単なことでした。一番公平な”抽選”だそうです。福岡県の場合有権者数は約400万人、まず抽選で裁判員候補者となる人を年間約1万5000人選びます。それからその人たちに面接をして、意思確認をし、最終的に年間約900人の裁判員を選ぶことになります。
 選ばれるかどうか確率的には、高くないような気もしますが、選ばれた時の覚悟はしておかなくてはなりません。
 そのために、今裁判所では、裁判員制度のPRに一生懸命です。とてもリアルで考えさせられるDVDを作って配布したり、個人だけではなく、企業にも理解を求めるために説明会などを行っています。仕事をしている人は数日間仕事を休んで裁判所に行かなくてはなりませんので、雇用側の理解は欠かせません。

 制度は理解できたとしても、重大事件の裁判に参加し、果たして、人を裁いたり、刑を決定したり出来るのだろうかという不安が残ります。
 これに関しては、裁判員制度は、裁判官3名を含む9名で構成し、9名で意見を出し合い、充分な評議をして、最終的には多数決で決めるそうですので、一人で責任を感じることはありません。裁判の中での疑問や自分の考えを評議の中でどんどん言って、自分なりの意見をまとめ結論を出せばいいのでしょうか。

 正直、もし自分が選ばれたら、仕事との兼ね合いや、そもそもそういうことに係わることの不安はありますが、今回所長さんのお話を聞いていてこのように思いました。
 私たちは、国民として、税金を払い、選挙に行き、ある程度の義務は果たしているつもりですが、もっと国のしていることに係わって、おかしいことはおかしい、変えてほしいところは変えてくれと要求していくというように、遠巻きに外からばかり文句を言うだけではなく、自分も入り込んで意見を言うべきかなと思います。 このところの(ずっと前からでもありますが)政治家と金の問題、社会保険庁の非常識さ、残虐な犯罪の多さなど、日本の国はおかしいことだれけ、問題山積み。何という国になってしまったんだろうとうんざりしますが、そういう国に国民として住んでいるのですから、何とか少しでも、国民として出来ることはしなくてはいけないのではと、50を過ぎてやっと思うことが多くなりました。
 その出来ることのひとつが、この裁判員であれば、選ばれたらやってみようと思います。皆さんはどう思いますか。 


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