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今年も9月3日午後、4日は1日中、場所は健康づくりセンター”あいれふ”で「福岡市事業仕分け」が行われました。今年で3回目ですが、私は初めから係わらせていただいており、3回目の仕分けとなりました。
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今回1日目は1班、2日目は2班に分かれて、合計24事業を仕分けにかけました。この24事業を選んだ経緯ですが、まず、市役所内の各部署に重点事業など特別な事業を除いて、予算500万円以上の事業を出してもらいます。それらが約1,250事業。その中から事業全体の20%に当たる事業を各局が選定。それが260事業。
それを7月の末、仕分け委員(外部評価者)の中の3名が、
○議論の広がりが期待されるもの
○評価の視点が分かれそうなもの
○第三者評価に馴染むもの
という視点で、24事業に絞り込みました。
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昨年に続いてここから係わらせてもらいましたので、事前に7㎝ほども厚さがある資料が送られてきて、目を通しておきます
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。半日かけて市行政改革課と協議しながら24に絞りました。
絞られた24事業については、選定の時の3委員が出した追加資料を加えて、全外部評価者(委員8名+市民委員8名)に事前に送られます。それをしっかり読みこんでおいて
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、当日に臨んだという経緯です。
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3日は、委員は11時半に集まり打ち合わせ。1時開始でしたが、部屋にはたくさんのカメラと一杯の聴衆。関心の高さにびっくりしました。
正直、3度目にも係わらず、結構あの雰囲気は緊張するもので
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、一番初めの仕分け事業の説明が担当部署からあり、自分が質問をするまでは何とも落ち着かなく、1回質問をして意見を言ってやっとエンジンが掛かってきたという感じでした
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昨年と違って、この日の市民委員男女2名はとても意見をはっきり言われる方々でびっくりしました。昨年は、試みに大学生を入れたりしましたが、市民委員も含め、なかなか意見が出ず、座長は苦労されたようでした。
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1日目の議論の中で印象に残っているのは、「水洗化貸付金」と「女性駅務員対応駅舎工事」です。
まず前者、そもそも「水洗化貸付金」とは、昭和41年福岡市が始めたトイレの水洗化に伴って、その機器を自前に買えない人に対して、43万円を無利子で貸し付けるという、条例でも定めてある事業です。
勿論、水洗化というインフラを整えて行く中で、個々の市民の家のトイレを水洗にしなければ何にもならないので、行政として進める上で貸し付けるということはいいことなのですが、現在水洗化していない世帯が5,402あり、対象は年々減少、しかし市としては、行政の使命としてこの事業をずっとやっていくと言うのです。
ある委員から、水洗化を促したり、今後年々対象者が減ってくる事業を永遠やり続けるのか、私や他の委員からも、しない人はいくら言ってもしないだろうから、3年ぐらいを目途に最終年を定め、その間少しでも水洗化率を上げるためにインセンティブを付けたりしてはどうか、などいろいろ意見が出ました。
昨年もありましたが、行政の方々は、やり続けることが好きです。いいことだから、市民が喜んでいるから、条例で定められているから・・・などなど、理由を付けて、担当者が変わっても、疑問ももたずやり続ける。
どのような事業も絶えず、何が目的なのか、目標はどこに置くのか、いつまでやるのか、など考えながら進めていくものではないでしょうか。
こういうところが、仕分けをしていて、市民感覚と乖離しているなーと思われるところです
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もうひとつの「女性駅務員対応駅舎工事」。これは、実は委員と担当部署との議論というより、委員内部での議論になった例です。
国をあげての男女共同参画社会づくりの一環として、平成11年に労働法の改定があり、女性も深夜労働が認められるようになったため、福岡市の地下鉄女性職員も男性と同じように24時間シフト勤務につくようになったのです。
これまで各駅舎には男性用の仮眠室しかなかったので、女性用を作るということで、毎年1,000万円を計上しているのです。七隈線は新しいので、女性用はすでにあり、空港・九大線にまだ整備せれてない駅が8駅。これを進めていくというものです。
これについて、約3名の委員は、もうこれだけで充分ではないか、整備されている駅だけに女性を配置するシフトにすればいいではないかという意見です。
一見普通の意見のようですが、、男女を意識したシフトの組み方、配置、それ自体を作ってはいけないと思うのです。男性も女性も同じように仕事ができる整備は、公共の職場としてしなくてはいけないと思います。この点に関しては、効率だけでは測れないことです。
担当者の反論も男女共同参画をしなくてはいけないのでの一点ばりではちょっと説得力が弱かったですね。それで、私が一人で他の委員と戦う羽目に・・・
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男女共同参画社会の考え方は、望む人には女性も男性も平等にチャンスが与えられる社会のこと。そのための社会整備は「男女共同参画基本法」を作った国の責務です。そして、県や市町村もそれを受けた条例を作っている所は、その責務が生じます。
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女性に無理に深夜勤務をさせなくていいとか、女性だけのペアの勤務にしてしまえば一部屋でいいとか、そのような話は別な議論です。性別によって機会が平等に与えられないことは違法になります。
さらに目先のことだけではなく、大きな視点で考えてみると、もっと女性の力を社会に、経済界に生かせば、もっと活力ある日本になると思うのです。それを阻害している要因を少しづつ取り除いていっている状況なのです。
しかし人の意識だけはなかなか変わりませんから大変です。
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2日目は、それぞれ4名の委員と市民委員3名の組み合わせで2班。1班に午前3事業、午後6事業を仕分けしました。この日私の班で印象に残ったのは、「アジア太平洋都市サミット」「アジア経済交流センター等事業」この2つにも関係する昨日かかっていた「福岡アジア都市研究経費」です。
福岡はこれからの都市戦略として、またこれまでの歴史を踏まえて、アジアとの関係は大変重要でしょう。それでこのような機関や行事がいくつかあるようです。それがなかなか市民に伝わっていないのと、やっていることの明確な目標や成果が見えないことに、すべての委員が意見を言っていました。
研究、情報収集、セミナーなどやっていることに自己満足しているようにも見えます。また、穿った見方をすれば、市退職者の天下り先は・・・とも思えてくるのです。
アジアの国々とのネットワーク、情報交換、研究・調査など重要性はよく分かっています。そのためには、今ある組織や会議を整理して、明確な目的、目標を定めた組織編成をするべきではないでしょうか。
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全体を通して感じたことは、行政マンにもう少し柔軟な豊かな発想力がほしいということ
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。これまでの経緯や、バックや諸事情はあるでしょうが、それを超えて、発想の転換をしてほしいのです。少なくとも、仕分けで委員が言ったことは、「あーそういう考え方もあるのか」ぐらいは受け止めてほしいのですが。まだまだ守りに終始している方もいます
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2日間、正直しっかり疲れました。が、とてもいい勉強をさせていただいたと思うと同時に、市民として市政のことが分かってなかなかおもしろいし、益々福岡市を応援していきたい、がんばってほしいなと思っているところです
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