久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

店はお客を選べない?

2008-01-31 16:44:37 | Weblog
 先週、福岡の有名なホテルの中華レストランでのことです。我が家は食事に行く時はほとんど予約をして行くことにしています。この日も急にここに決まって、前日予約を入れていました。
 当日、奥のなかなかいい席に案内されたので喜んでメニューを決めていた矢先、すぐ隣のテーブルに大きな声、横柄な態度の男性が、女性を連れて案内されて来ました。
 さあ、それからが悲劇の始まり。すべて話していることが聞き取れる大きな声で、女性と会話。女性はびっくりするくらいの声で高笑い。どうも常連らしく、ホテルの人も呼ばれると親しそうに受け答えしていました。

 このお客は周り構わずマイペースでいいでしょうし、ホテル側も女性を連れてきてカッコつけて注文してくれればいいお客なのかもしれませんが・・・
 こちらはたまりません。隣の席であっても、普通の話声であれば、そんなに話の内容まで聞こえることはありません。それが全部聞こえるのですから、とうとうこれではおいしい食事もダメになってしまうなと思い、席を変えてもらうことにしました。それでも全然気にする風でもなく、このお客は最後まで大声でしゃべっていました。

 料理は大変おいしく、ここの中華は大好きです。食事の途中も「本当に申し訳ございません」とあやまりにも来られました。でも、この日、私たちが行ってからバタバタとお客が増えたこともあるのでしょうが、頼んでいたメニューが忘れられて来なかったり、お茶を頼んでも忘れていたり、とてもホテルのレストランとは思えないサービスぶりで、ガッカリでした
 
 帰りにレジの所で、ホテルの人が「実は私たちも困っているのです」「今度から個室に入っていただこうかと思っているのです」。また、私が「お客は選べませんものね」と言ったら、わははーと笑って「そうなんですよ」と言われた時には、プロの言葉ではないなと思いました。
 「困っています」と言ってはいけないのではないでしょうか。「申し訳ございませんでした。これから何とか他のお客様が不快になられないよう、考えさせていただきます」私ならこう言います。そして、このレストランとして、今後このようなお客をどうするか、儲かるお客であれば、他の人を不快にする人でも受け入れるのか、いや、レストランの格として、ある程度お客を選ぶのか。こういうことを明確にすることが店には求められており、そうすれば自ずからいいお客が集い、いい雰囲気を作っていくのではないでしょうか。
 皆さん、どう思われますか

初めてのインド

2008-01-30 11:16:34 | Weblog
 暮れからお正月にかけてインドに行ってきました。初めての国です。長男は2度も行っており、1度は2か月近く一人で旅行した経験もあり、彼曰く”おもしろい国”だそうで、興味津々でした。
 カースト制が残っている国、ITが進んでいる国、世界遺産でもあるあの美しいタージ・マハールのある国、人口が世界で2番目に多い国、日本人観光客はよくお腹をこわして帰ってくるなどなど、情報はいろいろありますが、百聞は一見に如かず、兎に角一度は行ってみたい国でした。

 今回行ったのは、インドの北西 、観光客がよく行く3都市プラス2都市を回るというコースで、ツアーに申し込んだのですが、結局私たち2人+現地ガイドで9日間という旅行でした。現地でたくさんの日本人観光客に会いましたが、中には10人以上のグループもありましたが、結構、2人、4人に1人ガイドが付いてという旅行をしている人たちにたくさん会いました。日本からの添乗員なしで、たぶん現地ガイドなどの人件費は安いでしょうから、このような少人数のツアーが可能になるのでしょう。
 これまでにも2人だけのツアー旅行は何度か経験していますが、贅沢なようですが、ずっと同じガイドさんというのも、結構気を使います。また、20名ぐらいまでのツアーだと、いろいろ話ができて楽しいし、友達ができるという良さもあります。

 さて、関西空港を12時出発予定のために福岡を7時の飛行機で出発したというのに・・・関西空港のエア・インディアカウンターで言われたことは、何と8時間半遅れで出発とのこと。耳を疑いました。機材調整が付かないのでという理由でしたが、夕方6時半にまたカウンターに来てくれというのです。幸い、関西空港のホテルの部屋を取ってくれ昼食券は出してくれましたが、何だか気が抜けてしまいました。
 やっと夜の9時頃出発。あー先が思いやられます。(この予感が当たってまたこの先でも・・・)

 本来ならば、その日の夜20時にはデリーに着いて、ホテルでゆっくりして翌日ジョードプールに向けて出発する予定が、デリーの空港に着いたのは朝方の3時頃で、少しホテルで休憩しましたが、昼前には出発ということになってしました。
 インドでは、ジョードプール、ウダイプール、ジャイプール、アグラ、そしてデリーという都市を訪れました。どの都市も14世紀から16世紀にかけて作られた、それは贅沢な王宮や遺跡などを見学。ヨーロッパのお城ほどスケールは大きくはないですが、大理石で作られた宮殿の美しいこと。また大理石の柱や壁に施された彫刻には目を見張るものがあり、そこにかつては宝石が埋め込まれていたという話を聞くと、その当時のマハラジャの権力やインドの繁栄が想像できました。因みに、宝石は過去の戦争によってイギリスにすっかり持ち去られたとガイドさんが何度も言っていたのが印象的でした。

 都市の名前に”プール”と付くのが多いですよね。行くまではなかなか名前が覚えられなかったのですが、プールというのはヒンズー教の意味だそうで、すなわち最初の3都市はヒンズー教の都市だということです。現在インドはヒンズー教が80%、イスラム教が11%、仏教は0.7%ということです。えー、インドはお釈迦様が生まれた国ですよね。不思議です。
 サリーを着ているのはヒンズー教の女性だそうです。今回初めて知ったのですが、結婚すると女性は皆、鼻にピアスをするそうです。

 お恥ずかしいことですが、インド=暑い国というイメージがあって、日本に帰って地球儀を見るまでは、インドは国土の中に赤道をはさんでいると思っていたのですが、何と、緯度的にはデリーは日本の種子島ぐらい。勿論インドは大変大きな国ですので、一番南は赤道に近いですが。
 ですから、インドは今乾季だということですので、寒いはずです。前もって気温は調べてはいたのですが、朝晩と日中の温度差には泣かされました。1枚持って行っていたセーターを着っぱなし。半そではほとんどいりませんでした。

 今回一番見たかった、アグラにあるタージ・マハールは想像以上の素晴らしいものでした。白と白に薄く模様が入った大理石で出来た宮殿は、ムガール帝国5代皇帝シャー・ジャハーンが妻の死を悼んで作ったもので、4年かけて完成したものです。朝7時頃出発して見に行ったのですが、早朝の静けさ、少し霞んだような中に浮かび上がる美しい建築物は何度見ても、またどの角度から見ても、ただただ美しさに感激
 ああいうものが作れるという技術、財力にも関心しましたが、最後に聞いた、この宮殿を作った職人は完成の後、すべて腕を切られたという話には、王の権力の恐ろしさを感じずにはいられませんでした。

 街のようすは、それはすさまじいものでした。何といってもびっくりしたのは、人の多さ。どこに行っても人、人。オート三輪(乗合タクシーのようですが)普通なら3人乗りでしょうか、そこに6人も7人も折り重なるように乗っているのです。乗り物は都会に行くと車は多いですが、いなかは自転車、バイク、そしてオート三輪がほとんど。その乗り物が走っているすぐ横には、のら牛、のら犬、ラクダ、豚、サルが混在しているという、想像ができますか。
 この時期雨がほとんど降らないので、ほこりっぽい中に、道にはごみが散乱していて、しかしそこで物を食べている人あり、トイレをしている人あり、もう何ともすごい光景でした。

 そんなこんなで、お腹もこわさず(風邪はひきましたが)(ホテルでは、うがいも水道水は使わず、ミネラルウオーターを使っていましたから)無事に旅行を終えるはずでしたが、最終日朝からのデリー観光の後、早めの夕食を済ませて18時過ぎに飛行場に行くと、何と、今日は飛行機は飛ばないとのこと。あーやっぱり予感が当たった
 結局空港の近くのホテルで待機。朝3時に起こされて再度空港へ。飛行機がデリーを出発したのは、なんと予定よりも10時間半遅れの9時近くでした。おかげで次の日中に福岡まで帰れるはずだったのですが、関空でもう1泊することになってしまいました。
 いつもではないでしょうが、珍しいことではないそうです。どんな航空会社だろうと思ってしまいます。行きも帰りもでは、折角期待して行った旅行も、また楽しい思い出も随分と色褪せたものになってしまったのはとても残念なことでした。

またパン屋のこと

2008-01-11 17:26:42 | Weblog
 新年早々ですが、本当は暮れからお正月にかけて行ったインドのことを書こうと思っていたのですが、それは次回に譲って、頭にきたことがあったので、それを先に書きます。お付き合いください。

 今日は、朝から北九州へ。ビスネットは週1回ですが、北九州のFMKITAQで毎週金曜の午前11時半から15分の番組「消費生活ナビ」を3年ほど続けています。スポンサーは辛子明太子のふくやさんで、番組の内容は、ビスネットの取締役3人が順番に回して作り、毎週出かけて行って出演しているのです。

 前置きが長くなりましたが、その番組出演の帰り、博多駅のパン屋に寄った時の話。店の名前も書きましょう。明日から3連休になるので、トランドールでたくさんパンを買いました。実は、博多駅でパンを買う時は、向えにあるもうひとつのパン屋さんで買うことが多かったのです。前にもパンのことで書いたことがあるのですが、このパン屋は、3枚で売っている食パンがあり、おいしいので買っていたのですが、ある時、行くと3枚のがないのです。聞くと、前はここで作っていたのですが、外の工場で作るようになって、3枚のは置かなくなったと言うのです。で、もうこの店はパスになりました。
 
 それで、トランドールに行ったのですが、確かにお客は多いです。店員を見ていても、次から次に休む暇もなく、パンを受取り、計算し、袋に入れ、お金をもらって商品を渡すの繰り返し。機械的になるのも分かります。それも、常連客というより、雑多なお客をさばくという感じになるのも分かります。
 しかし、今日私に接客した若い女性、私がトレーに載せてレジにもって行ったパンを機械的に1個1個袋に入れていました。咄嗟に私が「同じものはいっしょの袋に入れていいですよ」言うと、むっとした表情をして、無視して、全部違う袋に入れてしまいました。パン屋によっては、「同じものはおまとめしてもいいですか」って聞くところが多くなってきたので、私はわざわざ言ったのに・・・
 また、それから、それらをひとつひとつテープで止めようとしたので、「止めなくていいです」と言ったら、またムッとして、投げるように袋に入れて渡されました。

 お客が多くなかったら、その子をレジから呼んで、言ってやりたいと思いました。「あなた、だれからお給料もらっていると思っているの?そんなに私から言われたことが不快?無茶なことを言っている?袋だって、テープだって、無駄に使わない方がいいでしょ。機械的にした方が簡単かもしれないけど、仕事って、特に接客の仕事は、お客さんの様子を見たり、考えたり、工夫したりしてするものではない?そうやってした方が、絶対仕事は楽しいよ。あなたもお客さんから喜ばれたら嬉しいでしょう。不快感をそんなに顔や態度に出して、プロとして恥ずかしくない?・・・・・」

 本当に言っていたら、ウザイ(本当に響きの汚いいやな言葉ですね)厭味なおばさんと思われたでしょうね。
 しばらくいやーな気分でした。彼女は忙しくてそんなことすぐ忘れているでしょうが、「あんな娘は絶対息子の嫁にはしたくない!」とこちらもやっぱりおばさん的かな。

 それにしても、企業さん、もう少しちゃんと教育してください。企業のためでもあるのですが、先にも書いたように、本人の働きがいのためでもあるのです。接客業は、お客さんから喜ばれて「ありがとう」と言ってもらえる経験をしなくてはダメです。どうせ仕事をするなら、楽しく、人から喜ばれる、そして社会に役立つ仕事を、これが私のモットーなのですが・・・