久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

消費者心理は複雑・・・

2011-07-29 17:24:45 | Weblog
 我社ビスネットは取締役3名、社員3名の6名でやっていますが、全員主婦。ですから消費に関する話題には事欠きません。仕事をしながらもいろいろな情報が飛び交っています
 今朝も私が「かぼちゃをもらったんだけど、何しろ大きくて包丁が立たないのよねー」と言うと、「電子レンジで少し温めて切るといいですよ」とアドバイスしてくれる社員。おーそうか、良かった玄関で上から落として叩き割るしかないかと思っていたので助かりました

 おいしかったお店やホテルなども話も皆興味深々。子供が小さい社員はまだなかなか行けませんが関心は高く、いつもアンテナを張り巡らしています。そして女性の口コミ力はすごいといつも思います。すぐ周りに話しています。
 ということで、7月の3連休に行った、北海道のホテルについて書きます。因みにゴルフを2日したのですが、1日は大雨。もう1日も曇りで北海道らしさは味わえませんでした。現地の人いわく、最近北海道も梅雨があるように・・・異常気象はここにも・・・


 1泊ずつ違うホテルに泊まったのですが、1日目は支笏湖のすぐそばにある「水の謌」という、以前支笏湖観光ホテルと言っていたホテルらしいのですが、経営者も変わったのか、改装して、それはモダンな、バリかどこか海外のリゾートを思わせるような素敵なホテルでした
 そして、何よりも嬉しく予想を裏切ったのは、食事がおいしかったこと。夕食はバイキングというので、どうかなーと思っていたのですが(ネットでの書き込みの評判は大変良かったのですが)メイン1品だけはテーブルに持ってきてくれるのですが、あとはすべてビュッフェスタイル。
 オードブルも暖かい料理もデザートもそしてこだわったジュース類もそれはそれは丁寧な作りで、本当においしかったです。これまで知っている“わーっ”と大もりしたビュッフェではなく、それはきれいに上品に盛られた料理。少しずつ取って、おいいしのでまたお変わりしたくなるような盛り付け、お客の気持ちが分かっているなーと思いました

 そういう意味では、お風呂にしてもロビーや館内の作りも細かな気配りがあって、穏やかーな気持ちにさせてくれる雰囲気。珍しいことに、ホテルの作りなのですが、玄関で靴を脱ぎ、館内はすべて裸足。床には畳が敷いてあったり、絨毯だったり、素足の心地良さ、リラックス感が心温かくしてくれるのでしょうか。

 しかしひとつ残念だったのは、従業員の対応。気持ちのいい人もいましたが、総じて物足りない。帰る時の送りもなく、あっさりしたもの。支払の時も、心ある従業員であれば、「いかがでしたか、ごゆっくりしていただけましたか」と声をかけるのですが。そうすると、お客もいいこともちょっと気になることもそこで言うのですが。その声を聞くことが大切なんですよね。
 もうひとつ最後にがっかりすることが・・・私たちは次にニセコの方に移動するので、道をフロントに確認した時に、若いお兄さんがウソを教えて、40分ぐらい損をしてしまったのです。夫は地図上その道が破線になっているので、「この道通れるんですかねー。通行止めではないですよね」と聞いたら、大丈夫と言ったのです。
 ところが、車でだいぶん行って、途中で確認すると、通行止めで戻るしかないとのこと。またホテルまで帰る道しかなかったので、ホテルに寄って一言言うことに。そこでの対応がまた最悪。ただ形式的に「すみませんでした。申し訳ありませんでした」と言うだけ。知らなかったのか、よく聞かないで回答してしまったのか、全然心からの返答はなし。本当にがっかりしました
 折角のホテルの良さがオジャンです。勿体ないなー。もっと従業員教育をしてください

 さて、もう1泊は、ルスツからもう少し行った、真狩村のオーベルジュ。ここは、北海道の知り合いが「いい所があるよ」と教えてくれたホテル。
 うーん、悪くはなかったけれど・・・ホテル中心ではないので、4部屋しかなく、レストランとはまったく別の建物で部屋も簡単な作りです。グループで泊まるのはいいかもしれませんが・・・
 オーベルジュなので食事に期待していただけに、うーん、悪くはないけれど・・・野菜などの素材を大切にした料理ではありましたが、何となく物足りないというか、もう少し工夫がほしいというか・・・量は多くてお腹一杯になりましたが、ソースが好みに合わなかったのか・・・
 お客の好みはいろいろだし、食歴も違うので難しいですよね。でも、私の経験から言うと、富良野のホテルの食事のおいしさが忘れられない・・・というように素晴らしい料理は素直に感動するんですよね
 という消費者としての旅行感想記でした

とても贅沢な充実した時間を過ごしました

2011-07-27 14:51:23 | Weblog
 昨晩、福岡県女性の翼団長の会、顧問会で、前知事の麻生渡氏を囲んで会食会をしました。6月に開催された顧問会で、「大変お世話になった麻生前知事に是非感謝の言葉を伝えたい」という話が持ち上がり、私もどうしてもお会いしたいと思っていたので大賛成しました
 ここが仕事の出来る女性の嬉しいところで、すぐに具体的に動かれ、ご案内が来たという次第です。昨晩は16名の顧問たちが集まり、まずは会長から感謝の言葉を伝え、その後、麻生氏の卓話。50分ぐらいのお話でしたが、本当に内容の濃い、いいお話でした

 麻生氏のお話は、我々の会が男女共同参画を進めていくという会であるということと、それなりの専門家や実践家の集まりであるということもよく認識されていて、実に的を絞られた明快なお話でした。
 まず、16年の県政を振り返って、その中でも
  1.初の女性副知事登用までの経緯
  2.メンバーの一人でもある元町長からあすばるの館長に就任された方の話から、女性の政治参画の話
  3.福岡女性大学のことー女子大の意味と福岡女子大の改革について
 これらのことを話されながら、麻生氏の中の男女平等の考え方を明確に示され、その論理的なお話しぶりは実に見事でした。

 氏が県を去られる時の記者団へのコメントの中に、「女性の地位向上があまり進まなかったことが心残りである」と言われたのが、どういうことだろうと大変気になっていたのですが、この前段の話からもそうですが、後半の“思い残したこと”という中にも大変示唆にとんだアドバイスが含まれていました。

 まず、国も進めている“男女共同参画”という言葉が「いかん」というお考え。本来は男女平等推進ではないか。共同参画という言葉によって、視点がぼやけてしまった。“女性であるがゆえに”差別されたり、社会進出できないことに対する反論のエネルギーが薄まっているのではないかとも言われました。
 氏は、もっとポジティブアクションやクォーター制などを取り入れていかないと進まない。また弱い立場の女性、たとえば賃金の低い女性労働者や母子家庭なども支えないといつまでも男女平等にはならない、と。

 確かに、諸外国に比べ、日本は一見女性が強くなったと言われますが、賃金は男性の6割、女性議員は少ない、企業の管理職もまだ少ない状況です。さらに、家事、子育て、仕事の両立が大変で、やむなく仕事をやめる人が多くなっています。
 このようにまだまだ課題山積。そのために女性だけの問題ではなく、日本全体が元気のない、硬直した国になっているような気がします

 何かを推進していく時、トップの理解と見識の高さは大変重要です。昨日はそれを改めて考えさせられたのと、私たちももっと声を上げていかなくてはいけないと同時に、現在の小川知事にも是非早い時期にお話したいという声が出ていました。

 その後の会食の間も、顧問の皆さんたちといろいろな角度から議論をすることができ、こんな機会に恵まれるなんて、私は本当に幸せだなーと思いました。改めて翼の団長に選んでくださったこと、本当に県に感謝した夜でした

この年齢でまたしても初体験?

2011-07-26 15:55:47 | Weblog
 先週の土曜日、仕事関係のゴルフコンペに入れていただき、1日心地よい汗(冷や汗も含め)をかいてきました。
 仕事では、大抵の事では、前の日眠れないほど緊張したりドキドキすることはないのですが、ゴルフに関してはどうしてか緊張するのです。さすがに夫と二人で行く時は大丈夫ですが、違う人と行く時やコンペとなると、当日の朝はお腹が痛くなるという・・・

 この日も朝は5時前から起きて、6時半には出発。8時スタートだったのですが、8組32人出場の結構大きなコンペで、何と、初体験、始球式を頼まれてしまったのです。
 アウトスタートの3組ぐらいの人たちの前で、突然始球式してくださいと頼まれて、ヘタだけれど折角だからと引き受けたものの、何とも緊張のあまり“空振り”。2打目は当たったのですが、本当だったら、打ったボールから煙が出るはずだったのですが、私の球は煙が出ない・・・とほほほ。
 それから2ホール目ぐらいまでは、地に足が着いていないというか、どうしてこんなに緊張するのでしょう

 しかし最終的には、天気も良く、日焼けもしましたが、風が通る所は涼しく、1日楽しい時間を過ごしました。ドキドキは初めだけで、後はひらすらこのコースをどう攻めていくか、いかにしっかりクラブに当てるか、すべてを忘れてひたすらゴルフのことだけを考える時間、こういう時間も必要ですよね。
 終わってみると、スコアーは相変わらず「あーあ」でしたが、運よくニアピン賞もいただき、コンペの緊張も時にはいいかなーと思ったり
 
 ゴルフはスポーツ自体は個人プレーですが、4人で回るので、4人の相性は大事です。今回は本当にいい方たちと回れて楽しかったです。同じぐらいの腕前の女性一人、あとは男性二人。女性は初めて会った人でしたが、とても楽しい方で、また男性陣も一人は偉い人でしたが、気持ちのいい、バンカーからバンカーに行ったり来たりしても機嫌が悪くなるわけでもなくニコニコプレーされるので、皆楽しくプレーできました。ゴルフの場合、プレーのスピードも大切ですよね。一人遅ーい人がいると何となく調子が狂ってしまう時があります。その点もこのメンバーは「あまり深く考えていないということかもね」とも言いいながらも、いいテンポでできたのは何よりでした
 ゴルフとはいろいろな意味で何ともおもしろいスポーツです。初めて良かった
 

バスでへとへと・・・

2011-07-14 15:00:06 | Weblog
 昨日21時10分天神始発のバスで帰ろうと、バス停に5分ぐらい前から行っていました。結局そのバスは来ず、次のバス21時40分のが42分ぐらいに来て、あの暑さの中、40分以上、今か今かと待っていました
 1年ぐらい前から主なバス停ではGPS表示がでるようになったので、バスが行ったかまだかが分かるようになったのは助かります。それまでは、1,2分遅く行った時など、行ってしまったのか、まだなのか分からなくて随分ヤキモキしたものです。
 しかし昨日は、そのGPSも機能せず、「通信不可能」と出たり、表示から消えたり。私の乗るバスは、電車や地下鉄など他に変わるものがなく、またラッシュ時でも15分に1本、夜9時をすぎると30分に1本というバスなのです。
 行ったばかりと分かっていて急いでいる時はタクシーに乗るなり考えるのですが、もう来るかと待ってしまうと、意地になるというか、途中からタクシーにしようとは思いにくいのです。

 昨晩腹がたったのは、待って待ってクタクタになったこともですが、乗ったバスの運転手が初めに何も言わなかったことです。実は、その前の晩、この時は18時台でしたが、始発なのに15分ぐらい遅れて来ました。この運転手さんも私が「どうしてこんなに遅れているのですか」と聞くまで、何も言わないのです。
 原因は山笠。そうか、毎年のことだったと思い出しましたが、明治通り、昭和通りや博多地区に行く時はこの季節気を付けるのですが、昨日は3時半以降は渡辺通り、その他もすべて大渋滞だったとか。それにしても延々21時頃まで遅れが続くというのも考えにくいですねー
 それなら一言「山笠のため遅れましてすみません」と言ってくれると、福岡の人だったら「この時期しかたないなー」という気持ちになるものです。それを、こちらが言うまで“自分が悪いんじゃない”という運転手の態度
 
 昨晩はすごかったです。私と同じ始発からのお年寄りの男性がものすごく怒って、次のバス停まで文句を言い続けていました。次の停留所でたくさんの人が乗ってきたのですが、おばさんたちが怒るのなんのって。そのバス停で皆怒って、西鉄に電話したり、どうしたものかと話していたようです。それからも何しろ2台分の人が乗るわけですから、ぎゅうぎゅう。乗ってくる人乗ってくる人怒っています。やっと運転手が「山笠で遅れてすみません」と言っても皆の怒りはおさまりません。

 私も昨日ばかりは、西鉄の対応に腹が立って、降りる時に運転手に言ったし、今朝西鉄に電話して、事情を聞いてみました。同じ路線は同じバスを回しているようで、一旦遅れがでるとずっと遅れたままになるようです。そこでなるべくお客さんに迷惑をかけないためにこうしてはどうかと思います
   
   ・GPS表示の性能を上げて、20分遅れとか30分遅れと出ないものでしょうか。
   ・運転手はどうして遅れたのか、全部乗ってくるお客さんに説明する義務があると思います。自分の    落ち度ではなくても西鉄の職員として謝るべき。
   ・毎年この季節遅れることが分かっているのだから、もう少しバスの手当ができないものでしょう     か。前のが遅れて車庫に着いても、他のを代用して遅れがずっと続かないようにするとか。

 それでなくても「西鉄は独占企業だから・・・」と言われています。以前より随分良くなったとは思いますが、そう言われないためにももっとお客のことを考えた対応ができないかなーと思う今日この頃です

一人の人の要望が・・・

2011-07-13 17:11:40 | Weblog
 早々と梅雨が明け、毎日強い日差しと、夕方の雨、ジメジメむしむし、体調管理が大変です。子供の頃は暑さが苦にならなかったのか、昔はこれほど暑くなかったのか、年齢と共に体力が衰えているのか(自分ではそう思いたくないのですが)暑さ対策を真剣に考えている毎日です
 最近は、一人サマータイム。なるべく早く出社して(8時前にはオフィスに到着するように)夕方6時過ぎには退社するようにしています。(勿論勉強会やパーティ、付き合いがある時は別ですが)
 今年は連年より半月ほど早く、歩いて電車の駅まで行くのをやめて、バスで通勤。多くてなかなか座れませんが、随分楽です。兎に角この暑さと上手に付き合って、元気に乗り越えていく、ちょっとした工夫や無理をしないことでしょうかねー

 さて、先週の金曜日開催された、前回書いた、行政相談関連の私が20年ほど係わっている「行政苦情救済推進会議」という何とも長い名称の会議についてお話しましょう。
 この会議は、昭和56年に九州管区行政監察局に行政相談業務研究会として発足。今年30周年を迎えるということで、金曜の会議は、30年を振り返る座談会となりました。
 
 昭和56年当時からの委員は、長く座長を務められた川上先生が残念ながら昨年亡くなられましたので、お一人だけになってしまいました。。私も20年になるので、委員としては2番目に長いことになり、川上座長の思い出や、印象に残っている案件などの話をさせていただきました。中でも印象に残っているのは・・・
   
   ・お父さんからの相談で、息子が保育園に勤めているが、履歴書などに「保母」と書くことに抵抗が
    あると言っている。どうにかならないだろうか。
                ↓
    ここからまずは「保父」という言葉が生まれ、最終的には「保育士」という言葉に改善された。

   ・ラッシュ時の地下鉄天神駅の乗降客が大変多く、階段の上り下りが大変危険である。どうにか整理    できないものか。
                ↓
    今では当たり前になっているが、この相談によって、階段に上りと降りの矢印が書かれるようにな    り、人がぶつかることなく階段を使えるようになった。

   ・独立行政法人の大学の図書館を日曜も開館してほしい。
                ↓
    すでに日曜開館している大学もあったが、開館にあたっての人の手当の問題などで、出来ないと回    答した大学もあったが、今回のあっせんで、地域に開かれた大学になるためと、九州内の独立行政    法人大学が日曜も開館する所が増えた。

 などなど、まだたくさんあっせんにより改善されたことがあるのですが、この20年間びっくりすることは、「役所って、まだこんなことをしているの」ということがまだたくさんあること。自分に関係がないことは、知らないまま見過ごされてきています。たとえば、看護師の試験の発表が4月か5月だったのを就職の時不利になるので3月に改善されたとか、このようなことは直接係わりがないと知らないですよね。
 
 しかしたった一人の方の意見、要望によって、制度が変わったり、法律が変わったりもするのです。わがままなクレーマーは困りますが、前向きな意見で世の中が良くなる、改善されていくのはいいことですよね
 今私は、国に50年も30年も前からこのような受け入れ態勢、制度があることに感動しています。今後私たちも、もし「これはちょっとおかしいな」「ここはどうにかならないだろうか」ということがあったら、言っていきましょう。何でもお役所任せではなく、私たちがいい国、いい地域を作っていくという気持ちをもっていないといけないのでは、と思う今日この頃です

天皇陛下ご臨席の式典に初めて出席しました

2011-07-11 11:30:52 | Weblog
 先週水曜日、東京で「行政相談員制度50周年記念中央式典」が開催され、私は、20年ほど委員をしている行政苦情救済推進会議委員としてご招待を受け、出席していきました。
 招待状には、事前に、皇族が出席されるので、3時から始まる式典に2時15分には受付を済ませ、30分には着席しているようにと書いてあったので、遅れないようには行きましたが・・・兎に角初めて天皇陛下が出席されるというという式典に出席して、こんなに厳粛なものかとびっくりしました

 飛行機の関係で1時半前には会場の着いていたのですが、玄関の警備は物々しく、またすでにたくさんの方が来られているのにはびっくりしました。受付を済ませて、私は、外にお茶を飲みに行って、2時15分ぐらいに会場に入ったのですが、本当に2時30分には、会場のドアが閉められ、それから10分ぐらいこれからの式典についての説明と諸注意。これ以降の退室は原則厳禁で、どうしても具合が悪くなったら後ろにいる係の人に知らせること・・・と言われるのです。

 開式15分ぐらい前に壇上に上がられる議員さんたちの登場。今回総理大臣は国会審議のため欠席で、代理に福山内閣官房副長官が、その他衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、その他議員、元総務庁長官太田誠一氏や元総務大臣原口一博氏などもみえていました。
 全国の行政苦情救済推進委員の代表者も各地から来られておりましたが、今回のメインゲストは、表彰を受ける全国の行政相談員で、合計200名ぐらいの出席だったでしょうか。

 注意事項説明もすみ、じっと待つこと10分、開式2,3分前に天皇陛下のご入場です。式典はきっちり3時に始まり、きっちり30分間。最後は、行政相談委員制度50周年記念宣言で終わり、正式な式典とはこのようなものかと・・・
 それにしても天皇陛下の雰囲気は何といったらいいのか、読み上げられるお話の仕方もそうですし、拍手に送られてお帰りになる時の仕草もそれは慈愛に満ちたというのでしょうか、暖かい空気が流れているという気がしました。(何しろ身近に拝見するのは初めてでした)

 今年50周年を迎える行政相談員制度が始まったのは昭和36年で、この時代にだれもが行政についての相談が出来るような制度を作ったことは大変画期的なことだったと思います
 各地域におられる相談委員の方々に相談してもいいし、デパートなどで常設されていたり、1週間に1回など定期的にされている窓口に相談することもできます。
 しかしまだまだ相談委員制度を知らない方もたくさんいます。公のことでどこに言ったらいい分からないこと、困っていることなどがありましたら、是非声を上げてください。これまでも一人の方の声からたくさんのことが改善されてきたのですから

日本の農業と貿易を考えるセミナーに行ってきました

2011-07-04 17:23:18 | Weblog
 2日、昨日の西日本新聞にも出ていましたが、中村学園大学で開催された「流通科学研究所国際セミナー」に出席してきました。ご案内をいただいたのは、同研究所の所長をされている中村学園大学の教授でもある甲斐先生からでした。甲斐先生とは、30代から県の委員会などでお会いしていたのと、最近では、大山町の高級梅ジュースの開発(このたびやっと発売のための製品化にこぎつけたそうです)で1年間ごいっしょしたのがご縁でした

 甲斐先生は農業のご専門で、九州大学農学部の教授を長くされており、中村に移られてからも農業と流通について研究を重ねてこられていました。今回のセミナーの内容も東京大学教授鈴木宣弘氏による「食糧の貿易自由化と日本の対応」、中国国務院発展研究センター副所長王微氏による「中国農作物市場と貿易の展望及び政策」、韓国嶺南大学校自然資源大学教授趙錫辰氏の3人の講演と最後甲斐先生を交えてのパネルディスカッションと大変盛りだくさんで、200名の方たちが聞きに来られていました

 最初にお話された鈴木先生によると、今回震災のために伸びているTPPについては、相当熟慮して回答しないと、農業だけのための議論のように受け取られているが(私も農家救済、日本の農業を守るためにTPPには慎重なのかと思っていました)実は、医薬品やサービス分野も含まれているのです。
 農業救済のためとだけのように論じられると「また農家救済か」という気持ちになってしまので、この点、TPPの内容をもっと知る必要があると思いました。
 日本の場合、自動車の輸出促進のために0関税がいいようにいいますが、当然輸入も0関税になるので、食糧などはどっとアメリカから入ってきます。小規模の日本の農業などひとたまりもありません

 それにしてもTPPは何ともアメリカの利益のための政策であると思わずにはいられません。特に農業分野は、いくら日本も大規模農家に集約してと言っても、1区画100ha、全部で5,800haを2,3人で経営しているようなカナダの農業とは対抗できるわけがありません。
 農薬のことや遺伝子組み換え、どこのだれが作ったかもわからない安い食糧が大事でしょうか(外食産業にとってはコストが安くなるのでいいのでしょうか)

 次に中国の話は、私の感想ですが、話半分、眉唾というのが正直なところです。農業生産・消費は安定的で、農作物の国際貿易の規模は拡大、生活格差も安定と相変わらず良いことしか言われませんでした
 中国人も食糧の安全性には大変関心を持ち出したというのはそうだと思います。しかし、ニュースで報道されている、各地で起こっている労働者の暴動は何なのでしょうか。物価の高騰に賃金がついていかず、とても消費が安定しているとは言えないのではないでしょうか。

 次に韓国の話です。こちらは農作物に関しては日本と同じような立場で、というより、すでにFTA交渉で肉類、乳製品は完全にアメリカの独断上で、韓国としても競争力強化や所得基盤拡充などを行っているが、特に畜産部門は縮小を与儀なくされているということです。

 さて、これらの話を聞き、パネルで議論された内容を考えた時、日本は韓国と同じ道を辿るのではと不安が過ります。自動車産業も大事ですが、日本の農業も大切です。農業国である日本の食の自給率を上げることが大事だと思っています。そう考えると、TPPについてはもっと考える必要があるのではないかと思ったセミナーでした。それにしても中村学園大学はこのセミナー6回目ということでしたが素晴らしい研究をしているのですね