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知らなかった 英単語今日の発見

映画、ドラマ、小説、ニュース。
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忘れないようにブログに残していきます。

おっかない

2008年12月22日 | 日本語
小判商人―御宿かわせみ (御宿かわせみ)
平岩 弓枝
文藝春秋

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「小判商人」の中の一遍「文三の恋人」にこんな一節がありました。

「彦右衛門の爺さんがおっかない顔をしているんで、元締に聞きに来たのさ」

「おっかない」というは栃木の方言かと思っていました。

でもこれは生粋の江戸っ子である神林東吾のせりふなので、栃木弁ではなかったんですね。

語源語由来辞典によるとおっかないとは

身の程知らず、恐れ多いという意味の形容詞「おおけなし(おほけなし)」が促音化して「おっかなし」になったのではという説があるそうです。

異説もあるようですが、私は迷わずこれに1票!

 

「おほけなく」と聞くと浮かぶのが百人一種のこの歌。

おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染の袖

百人一種は圧倒的に恋の歌が多いですが、この前大僧正慈円の歌は数少ないその他のジャンルの一首。

私の好きな歌はこの前大僧正慈円の歌も含めて、こんなのです。

ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花のちるらむ

朝ぽらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木

どーも恋の歌は好みではないらしい。

久しぶりに百人一首を眺めてみると、もともと好きだった歌ですが、この年になってひときわじーんとこたえる歌があることに気がつきました。

ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき

花さそふ 嵐の庭の雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり

人もをし 人もうらめし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身は

 

きっちり年を取っているんですよね。


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