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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

名農プロジェクトのトレンド

2023年03月19日 | 学校
2月下旬に配布された今年度の研究集録。
3年生たちが2年間取り組んできた研究の概要が記録されています。
個々の研究に目を通すのは、工夫が感じられてもちろん楽しいのですが、
目次を見ると名農生がどんな研究に取り組んでいるのかというトレンドもわかります。
記載された25もの研究テーマを分析したのでご紹介します。
ざっと分類すると果樹や野菜などの露地栽培系が30%、
そして水耕栽培などの施設栽培系が30%と全研究の60%が栽培系で占めます。
次に多いのが環境系で20%。環境研究班の一人一研究というスタイルが
テーマ数を増やしている理由ですが、他班からの取り組みも増えてきました。
環境問題は分野を超えた地球規模の深刻な問題。
今後も課題解決にチャレンジするチームが増えてくるかもしれません。
そして食品系と機械などのモノづくり系がそれぞれ10%。
割合こそ少ないのですが、いずれも生物生産科と環境システム科の研究に
特色をつけている重要な分野です。今回の分析で安心したのは栽培系の多さ。
ついつい商品開発などの新分野に目が行きがちですが、
食糧自給や地域活性を考えると露地栽培研究が盛んじゃないと危ういからです。
今後も地域と連携し元気な栽培や経営のアイデアを提案してほしいものです。
なお施設栽培系では、たくさんの水耕栽培のアイデアを見ることができました。
これだけでも立派な水耕栽培展示会が開けそう。
しかし黙っていては名農の水耕や露地栽培の面白い取り組みを誰も知りません。
名農は、かつてこんな研究や活動を八戸市内で紹介する
ファーマーズマーケットを数年間、開催していました。
地域の皆さんにいかに知ってもらうか。今こそ攻めのPR活動が大切です。
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こんなはずじゃなかった

2023年03月19日 | 研究
これもJr.の実験。お恥ずかしいことに、こちらもスッキリしない失敗研究です。
題材にした植物は「ユリ」。LEDによって球根を大きくさせるのが目的でした。
なぜならユリの球根「ユリ根」は高級な和食食材。
花ではなく作物として捉え、栽培研究に挑んだのです。
最初、この研究は間違いなく成功すると考えていました。
なぜならユリは園芸では球根といいますが、植物学的には鱗茎。
小さな鱗片葉が重なっているものです。
成功の予感は、同じ鱗茎を食べるペコロス(タマネギ)を使った実験で
青LEDを照射して肥大化することに成功していたからです。
ところがどうでしょう。その差はあまり見られなかったのです。
敗因となった要素は後日、いくつか見つかってきます。
まず用いた球根の選択。ユリ根は食卓にあがるまで6年もかかります。
育成途中ぼ球根は市販されていません。
おそらくすでに6年経った出来上がった球根を使って試験してしまった可能性があります。
もう少し早い段階の球根を手に入れていたら結果が違っていたのではないでしょうか。
また照射位置。タマネギと違いユリは草丈が高くなります。
Jr.は高い位置から満遍なく光を当てましたが、
地際の鱗茎部分に照射すればよかったのかもしれません。
どちらにせよ、モヤモヤした結果になり、Jr.に悪いことをしました。
唯一の成功は、千葉大学で開催された発表会に参加してポスターできたこと。
もし成功体験が加わっていたら、もっと有意義だったに違いありません。
Jr.研究の難しいところです。
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