花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

植物の知恵

2016年01月18日 | 研究
チームのプリムラがまた今年も咲き始めました。
この花の中心部をご覧ください!
ちょっとわかりにくいのですが、
何本かの黄色いおしべが顔を出しています。
なぜめしべが見えないのでしょうか。
これはおしべに比べてめしべが短いからです。
このような形態の花を短花柱花(たんかちゅうか)といいます。
逆に同じプリムラでもめしべしか見えない株もあります。
こちらは長花柱花と呼ばれ、めしべが長いタイプ。
花柱とはめしべの専門用語です。
このように同じ草花なのに2つのタイプが1:1の割合で存在します。
まるで人間社会の男と女のようだと思いませんか。
草花は1つの花におしべとめしべがあり、その間で受粉します。
これを自家受粉といいます。
ところが人間がいとこ同士の結婚を禁じているように
植物もあまり近親の交配が繰り返されると
株が弱くなってしまいます。
しかし植物には法律などありません。
そこで生み出されたのが自家受粉をさせない工夫。
プリムラはおしべとめしべの高さを変えることで
自家受粉を防いでいます。
その結果、プリムラの授粉は
長花柱花と短花柱花間で行われるようになったのです。
種を残すのが生物の使命なら自家受粉が手っ取り早いのに
わざわざ面倒な他家受粉に進化してきた植物は
リンゴやトウモロコシ、キキョウなどたくさんあります。
今が良ければいいのではく、未来のことを考えて
あえてハードルを作り努力する。
地球温暖化や資源問題などに直面している人間ですが
植物の姿に学ぶべきことがあるようです。
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京大野帳!

2016年01月18日 | 研究
年末、京都大学から小さなノートが届きました!
表紙に「京大野帳」という大きな文字。
京大生が使っている野帳のようです。
野帳とは屋外で調査する時に、
データや観察結果などを記入する
ポケットサイズの小型ノートです。
雨に濡れても大丈夫なように表紙が厚いのが特徴です。
測量で使う野帳では濡れても破れない紙を使うなど
ちょっと面白い工夫がされています。
大学ノートと違い一般的ではありませんが
大きな文具店では販売しているので
ご自分の用途に合わせて使ってみてはいかがでしょうか?
なお野帳をフィールドノートという場合もありますが
アメリカなどでは単なる観察メモ帳ではなく
それらをきちんとまとめたものを
フィールドノートというのが一般的だそうです。
さて雪の付着しにくいLED信号機のアイデアを考えたチーム。
野帳も届いたので本格的な実験を始めることになりました。
しかし気になるのは暖冬。
県南はなかなか雪が降りません。
いつ降ってもいいように今から準備したいと思います。
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