（1/6からの続き）
（スナックZの中で焼きそばを作り出した金八）
あ～～、昔っからねぇ、喧嘩ってのはねぇ、腹が減ってる時に起きるんだってさぁ。うん。
これはねぇ、統計学的上ねぇ、間違いの無い事なんだぁ。うん。よいしょ。
あなた方も食べるでしょ？ ねぇ。
えー、そうすると、焼きそばの玉はぁ、そうね、６人前もあれば充分だね。
よいしょっと。おっこらしょ。（冷蔵庫の前にいく金八）
あ～、あるある。ねぇ。（冷蔵庫を覗く金八）
地球上では、まだ飢えてねぇ、死人が出る国があるというのに、ホントに幸せなこったねぇ。うーん。
あー、兄弟がほら、８人もいてごらんなさい。ほんと大変だから、メシ時はぁ。ねぇ。
兄ちゃんがまぁ姉ちゃんのねぇ、メシ取った取らないで喧嘩するし、
給料全部オヤジが飲んで来たって、おふくろはまたオヤジと喧嘩してるしねぇ、
そのうちねぇ、茶碗とか皿がバーーーッ飛んでくるんですよ。
おぉ、で、破片がね、メシ食ってる所に降ってくんですよ。うーーん。
ほら、ここ、ほら、ここ。ほら。（右の唇の下のところを指差す金八）
これはそん時切ったんですよ。えぇ、あのぅ、皿の破片で。えぇ。
それからここ。（頭部を指差す金八）
ここんとこあるでしょ？ こんくらい切れてるんです、ここ。えぇ。
それもねぇ、茶碗の破片が突き刺さったんですよ。
それでもしかし自分の食う分だけは一生懸命口に放り込んでましたからねぇ。
はぁ、今考えてみると、しかし、よくぞ不良少年にならなかったと思ってねぇ、自分でも感心してますわ。
そだ、鍋はこれでいいのかな？ これで？ ね。
なんでだよぅ。
なんでって、あんた。
焼きそば作んのにあんた、鍋、要りますよ。
なんでグレなかったんだ？って聞いてんだよぅ。
あぁ、それはですねぇ、うん、まぁ、なぜだろうねぇ。
多分、隣近所とわりと仲が良かったしねぇ。
それに隣近所みんなほら、貧乏人の子だくさんでしたからねぇ。
そのせいじゃないかなぁ。
それにうちのおふくろときたら、なんていいますかね、
自分んちの子供の事も忘れて、米が無いと聞くと、みんな持ってきますしねぇ、
オヤジもほら、病人が出ると、給料全部持ってくんですよ。
だからあのぅ、夫婦喧嘩が始まりますとねぇ、隣の人がぁ・・近所の人がね、
みんな土足で上がり込んできてね、止めてくれるんですよ。
まぁ、ドッタンバッタンドッタンバッタン、ねぇ。えぇ。
で、ハッと気がつきますとね、隣のガキが一生懸命うちのメシを食ってんです、こうやって、えぇ。（食べてる仕草の金八）
メチャクチャでしたよぅ。うーーん。
そのうち近所のじいちゃんやばぁちゃんがねぇ、俺のことをひっ捕まえて、こんなこと言うんですよぅ。
「お前んとこのねぇ、オヤジとおふくろはホントにいい。」って。うーん。
「金さえあったら仏さまみたいな人間だ。」って。えぇ。
だからそんな親に苦労させちゃダメだって。罰が当たるって。ねぇ。ふっ。
よいしょ。手つかみで汚いけどいいか。ね。よいしょ、え～～よいしょ。（キャベツを放り込む金八）
けど、田舎はいいよ、差別がねぇからよ。
いやぁ差別しちゃぁいけませんよ。
田舎にだって差別くらいありますよ、ねぇ。
そんなの気にするから良くないんですよ。
いや、オレはこだわる、オレは許せねぇ。（あくまで過去にこだわる加藤）
あのね、加藤ね。
（どうしても台詞が聞き取れず）になってから急にオレ達をバイ菌扱いしやがって。
なにが隣近所だ。学校だってそうだよ。
目つきが悪くなったと陰口を叩きやがる。
そんな風にされたほうの気持ちがどんなものか、あんたに分るかっ！！
あぁ、分ってたまるかっ！
みろ、それが本音だ。
ふざけるなよ、えぇ？
差別してるのはどっちだよ？
俺が教師というだけでお前、変な色眼鏡で見てさぁ。
差別してんのは君たちのほうじゃないかよぅ。
んなぁ、差別差別ってあんた、意識の美肌みたいに、振り回すな、このバカちんどもがぁ。
言わせておけば、この野郎がっ！（金八の胸ぐらを掴むコウヅ）
あ、よしっ。
じゃぁ、あんたに聞こう、あんたに聞こう。
え？ そもそも義務教育とは何だ？ そもそも義務教育とは何だ？
はい、答えてごらん？ 初めっから答えてごらん？ あんた。
え？ 義務教育とは何だ？ ほらっ？？
あったま来るぜ、ったくもぅ。
オレは認めねぇぞ、そんなものは。
誰が決めたのかしらねぇけどよぉ、行きたくもないのに「義務だから来い。」なんて人権蹂躙だよっ。
加藤、だからお前「バカだ」っつーんだよ。（頭とアゴを金八の手で挟まれる加藤）
おい、いい加減にしなよ？
いい加減にされたくなかったら聴きなさいよ。ねぇ。
教育を受けさせる義務、それはね、小学校から中学校まで、親、国、自治体にあってね。
加藤優、お前にあるのはね、教育を受ける権利がある。
お前は教育を受ける権利者なんだ。
な、「教育を受けなければならない義務がある」と思い込むのがそもそもの間違いなんだよ。ねぇ。
聞いた事ねぇなぁ、そんな話。
だったら終いまで聴きなさいよ。いいですかぁ。
授業がわからなかったらねぇ、「分るように教えてくれ。」と、君たちは教師に向かって要求できるんですよ。
教師はその要求に対して応えなければならない。
でもねぇ、授業をサボっていてわからないんじゃぁ、こりゃ話は通らないよ？
えぇ、そんなことしてたら、みんなと足並みが揃わなくなる。ね。
だから１時間ジッとしているのが辛い、でもねぇ、そりゃ自分が蒔いた種じゃないかよ。な？
だからって「１人で刈れ」とは言わない。
みんなで刈ったほうが早いし、より励みにもなるんだよ、ねぇ。
現に今日ほら、サコタヤエコ、モリシタミヨコだって、加藤、お前に声掛けたじゃないかよぅ。
そうかぁ。あれはあんたの指図だったのかぁ。
あぁそうだ。でも指図じゃぁない。ね。
あいつら二人とも、あの、俺のことを信頼してくれて協力してくれたんだ。
同情なんかいらねぇよぅっ！！
同情なんかしてねーーよっ！！！（怒鳴りつける金八）
いいか、松浦悟と決着をつけるならつけろよ。
喧嘩は両成敗。
でも言っとくけどな、レフリーが合図もしてないのに手をだすの、出す事、こりゃオレは絶対認めないからね。覚えといて下さいよっ！
（店の電話が鳴る）
あぁオレだ、うん。
話はつきそうな方向に向かってるよ。
そこには今何台いる？
うん、もうしばらく待ってろ。
うん？ うん？
圧力は充分かけてるから。あぁ。
なーにが圧力だよ、生意気言うんじゃないよぅ？っとにぃ。
うるせーーーっ
あんたがった、危ないっ！（わざとおどける金八）
（暴走族集結風景）
ブォーン、ブォーーーン。
旗降ってる。
パリラリパリラリ～～～～
（3/6につづく）
（スナックZの中で焼きそばを作り出した金八）
あ～～、昔っからねぇ、喧嘩ってのはねぇ、腹が減ってる時に起きるんだってさぁ。うん。
これはねぇ、統計学的上ねぇ、間違いの無い事なんだぁ。うん。よいしょ。
あなた方も食べるでしょ？ ねぇ。
えー、そうすると、焼きそばの玉はぁ、そうね、６人前もあれば充分だね。
よいしょっと。おっこらしょ。（冷蔵庫の前にいく金八）
あ～、あるある。ねぇ。（冷蔵庫を覗く金八）
地球上では、まだ飢えてねぇ、死人が出る国があるというのに、ホントに幸せなこったねぇ。うーん。
あー、兄弟がほら、８人もいてごらんなさい。ほんと大変だから、メシ時はぁ。ねぇ。
兄ちゃんがまぁ姉ちゃんのねぇ、メシ取った取らないで喧嘩するし、
給料全部オヤジが飲んで来たって、おふくろはまたオヤジと喧嘩してるしねぇ、
そのうちねぇ、茶碗とか皿がバーーーッ飛んでくるんですよ。
おぉ、で、破片がね、メシ食ってる所に降ってくんですよ。うーーん。
ほら、ここ、ほら、ここ。ほら。（右の唇の下のところを指差す金八）
これはそん時切ったんですよ。えぇ、あのぅ、皿の破片で。えぇ。
それからここ。（頭部を指差す金八）
ここんとこあるでしょ？ こんくらい切れてるんです、ここ。えぇ。
それもねぇ、茶碗の破片が突き刺さったんですよ。
それでもしかし自分の食う分だけは一生懸命口に放り込んでましたからねぇ。
はぁ、今考えてみると、しかし、よくぞ不良少年にならなかったと思ってねぇ、自分でも感心してますわ。
そだ、鍋はこれでいいのかな？ これで？ ね。
なんでだよぅ。
なんでって、あんた。
焼きそば作んのにあんた、鍋、要りますよ。
なんでグレなかったんだ？って聞いてんだよぅ。
あぁ、それはですねぇ、うん、まぁ、なぜだろうねぇ。
多分、隣近所とわりと仲が良かったしねぇ。
それに隣近所みんなほら、貧乏人の子だくさんでしたからねぇ。
そのせいじゃないかなぁ。
それにうちのおふくろときたら、なんていいますかね、
自分んちの子供の事も忘れて、米が無いと聞くと、みんな持ってきますしねぇ、
オヤジもほら、病人が出ると、給料全部持ってくんですよ。
だからあのぅ、夫婦喧嘩が始まりますとねぇ、隣の人がぁ・・近所の人がね、
みんな土足で上がり込んできてね、止めてくれるんですよ。
まぁ、ドッタンバッタンドッタンバッタン、ねぇ。えぇ。
で、ハッと気がつきますとね、隣のガキが一生懸命うちのメシを食ってんです、こうやって、えぇ。（食べてる仕草の金八）
メチャクチャでしたよぅ。うーーん。
そのうち近所のじいちゃんやばぁちゃんがねぇ、俺のことをひっ捕まえて、こんなこと言うんですよぅ。
「お前んとこのねぇ、オヤジとおふくろはホントにいい。」って。うーん。
「金さえあったら仏さまみたいな人間だ。」って。えぇ。
だからそんな親に苦労させちゃダメだって。罰が当たるって。ねぇ。ふっ。
よいしょ。手つかみで汚いけどいいか。ね。よいしょ、え～～よいしょ。（キャベツを放り込む金八）
けど、田舎はいいよ、差別がねぇからよ。
いやぁ差別しちゃぁいけませんよ。
田舎にだって差別くらいありますよ、ねぇ。
そんなの気にするから良くないんですよ。
いや、オレはこだわる、オレは許せねぇ。（あくまで過去にこだわる加藤）
あのね、加藤ね。
（どうしても台詞が聞き取れず）になってから急にオレ達をバイ菌扱いしやがって。
なにが隣近所だ。学校だってそうだよ。
目つきが悪くなったと陰口を叩きやがる。
そんな風にされたほうの気持ちがどんなものか、あんたに分るかっ！！
あぁ、分ってたまるかっ！
みろ、それが本音だ。
ふざけるなよ、えぇ？
差別してるのはどっちだよ？
俺が教師というだけでお前、変な色眼鏡で見てさぁ。
差別してんのは君たちのほうじゃないかよぅ。
んなぁ、差別差別ってあんた、意識の美肌みたいに、振り回すな、このバカちんどもがぁ。
言わせておけば、この野郎がっ！（金八の胸ぐらを掴むコウヅ）
あ、よしっ。
じゃぁ、あんたに聞こう、あんたに聞こう。
え？ そもそも義務教育とは何だ？ そもそも義務教育とは何だ？
はい、答えてごらん？ 初めっから答えてごらん？ あんた。
え？ 義務教育とは何だ？ ほらっ？？
あったま来るぜ、ったくもぅ。
オレは認めねぇぞ、そんなものは。
誰が決めたのかしらねぇけどよぉ、行きたくもないのに「義務だから来い。」なんて人権蹂躙だよっ。
加藤、だからお前「バカだ」っつーんだよ。（頭とアゴを金八の手で挟まれる加藤）
おい、いい加減にしなよ？
いい加減にされたくなかったら聴きなさいよ。ねぇ。
教育を受けさせる義務、それはね、小学校から中学校まで、親、国、自治体にあってね。
加藤優、お前にあるのはね、教育を受ける権利がある。
お前は教育を受ける権利者なんだ。
な、「教育を受けなければならない義務がある」と思い込むのがそもそもの間違いなんだよ。ねぇ。
聞いた事ねぇなぁ、そんな話。
だったら終いまで聴きなさいよ。いいですかぁ。
授業がわからなかったらねぇ、「分るように教えてくれ。」と、君たちは教師に向かって要求できるんですよ。
教師はその要求に対して応えなければならない。
でもねぇ、授業をサボっていてわからないんじゃぁ、こりゃ話は通らないよ？
えぇ、そんなことしてたら、みんなと足並みが揃わなくなる。ね。
だから１時間ジッとしているのが辛い、でもねぇ、そりゃ自分が蒔いた種じゃないかよ。な？
だからって「１人で刈れ」とは言わない。
みんなで刈ったほうが早いし、より励みにもなるんだよ、ねぇ。
現に今日ほら、サコタヤエコ、モリシタミヨコだって、加藤、お前に声掛けたじゃないかよぅ。
そうかぁ。あれはあんたの指図だったのかぁ。
あぁそうだ。でも指図じゃぁない。ね。
あいつら二人とも、あの、俺のことを信頼してくれて協力してくれたんだ。
同情なんかいらねぇよぅっ！！
同情なんかしてねーーよっ！！！（怒鳴りつける金八）
いいか、松浦悟と決着をつけるならつけろよ。
喧嘩は両成敗。
でも言っとくけどな、レフリーが合図もしてないのに手をだすの、出す事、こりゃオレは絶対認めないからね。覚えといて下さいよっ！
（店の電話が鳴る）
あぁオレだ、うん。
話はつきそうな方向に向かってるよ。
そこには今何台いる？
うん、もうしばらく待ってろ。
うん？ うん？
圧力は充分かけてるから。あぁ。
なーにが圧力だよ、生意気言うんじゃないよぅ？っとにぃ。
うるせーーーっ
あんたがった、危ないっ！（わざとおどける金八）
（暴走族集結風景）
ブォーン、ブォーーーン。
旗降ってる。
パリラリパリラリ～～～～
（3/6につづく）
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