外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

業務継続プラン

2011-03-15 21:39:43 | ビジネス
「誰か、鶯谷のホテルでも構わないという方はいらっしゃいますか…」

日比谷、新橋周辺のホテルで必要な部屋数を確保できなかったという担当者A嬢が、実に申し訳ないという表情でオフィス内を回っていました。

そこで手を挙げたのが私。
鶯谷は、根津・根岸の渋い飲み屋さんまで徒歩圏です。

「本当は日比谷が良いけれど、Aさんが困っているみたいだし、僕は鶯谷でも構わないですよ」と、顔では恩を売りつつ、頭の中の飲み屋さんリストで、根津・根岸の店を検索していました。
(*^_^*)

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さて、これまで、様々な金融機関で、緊急時における業務遂行計画の策定に参画してきました。
それは、オフィスの入っているビルが単独で火災等になって使用できなくなった場合、あるいは地震などの広域災害で大半の行員が職場まで来ることができなくなった場合を想定して、最低限の業務を別のオフィスで行うためのプランでした。

まさか、放射能の危険を念頭においた計画が必要になるとは、夢にも思いませんでした。
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数回に渡った今日のオフィサー会議で興味深かったのは、邦銀出身者とその他の業界出身者との意識の違いです。

邦銀出身者は、公共機関としての銀行の使命をギリギリまで果たすことを念頭に発言します。
一方、広告代理店、証券などの出身者は、スタッフの安全を最優先に考えるならば、一日も早く業務を中断して自宅待機の態勢に入るべきだと主張します。

最終的には、外資系といえども銀行は公共性に軸足を置くべきであるということで認識が共有されて、それを前提に今後の業務プランを作りましたが、かなり手間取ってしまいました。

最終的には、ギリギリまで出勤すべき行員、自宅待機を認める行員のグループ分けを行いました。

それにしても、大学卒業直後に鍛えられた銀行マンの倫理観が40歳50歳になっても揺るがないという事実は、なかなか大したものだと思いました。

もっとも、外国人スタッフたちは、家族を母国へ帰し始めています。
また、外国人のお客様たちは、資金を海外の口座へと移し始めています。

今回の原発事故は、日本の金融史に残る出来事となることでしょう。
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さて、ホテルのチェックインを済ませて私が、さっそく訪れたのは「鍵屋」でした。


鍵屋の、煮豆腐、煮こごり、タタミイワシなどをツマミながら飲む日本酒は最高です。

もっとリラックスしてお酒を楽しむことのできる日が、早く戻ってきてほしいと思いました。
Comments (2)
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