外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

日経夕刊のススメ

2012-07-31 21:54:43 | 社会全般
今夜は、鰻を食べてしまいました。
これは、一仕事を終えた夕刻にチラリと読んだ、日経夕刊のせいです。
(;^_^A
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インターネット全盛の現代において、新聞の夕刊は、その存在感が薄くなりつつあります。
特に日経新聞は、朝刊のみを駅売りで買って読むという方が多いのです。

しかし、このブログを訪問してくださる方々に強く主張します。
日経夕刊こそ、日本のビジネスパーソンの懐を深くして、かつ、心を豊かにする最良のメディアであると。

例えば、コラム「十字路」。
朝刊のコラム「大機小機」と併せて毎日「十字路」も読んでいると、間違いなく複眼的に政治や経済を見ることができるようになります。

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一方、豊田泰光さんの「チェンジアップ」に代表されるように、ビジネス以外の分野においても、日経のコラム記事は良質です。

今夜、私が心を乱されてしまったのは「食あるば楽あり」という小泉武夫さんのコラムです。

私たちの世代では、ややもすると、プロ雀士の小島武夫さんと間違ってしまいそうですが、小泉さんは発酵学者にして文筆家。
「食の冒険家」と異名をとる方です。

その小泉さんが、ご自身が鰻重を食べた時の様子を、次のように書いていらっしゃったのです。
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(前略)
その鰻屋で、いつもの鰻重を頼んでかなりの時間待っていると、鰻の蒲焼きをのせた飯の入った重箱、蓋付き椀に入った肝吸い、小皿にのった奈良漬三切れが運ばれてきた。

それではいただきましょうと、先ず重箱の蓋を取ると、濃い琥珀色と淡い黄褐色が混じり、全体が蒲色(かばいろ)となった蒲焼きが2枚、飯の上に横たわって重箱全面に被さっていた。

蒲焼きの表面は、ところどころに小さな焦げ目が付いていて、その下の方はやわらかそうでポテポテとしている。
肝吸い椀の蓋も取り、蒲焼きと吸いものに粉山椒を振り込んでから、先ず吸いものを啜(すす)った。
すると口中にダシのうま味と鰻の肝からのコクとが広がり、鼻からは粉山椒の快香が抜けてきてなかなかの味わいであった。

そして、いよいよ重箱の角の方に箸を入れ、蒲焼きをやや大き目につまみとり、それを口に入れて噛んだ。

すると蒲焼きは、身の方の表面がやや歯に当たってサクリとした感じがして、しかしその 中身の方はネトリトロロンと舌に当って、さらに皮の方はピロロンとした感じで歯や舌に当り、それぞれから濃厚なうま味と上品なコクがピュルピュルと湧き出し、ジュルジュルと流れ出てきた。

また、ほどよく乗っていた脂もトロトロと溶け出てきて、それがペナペナとした奥深いコクを演じていて絶妙であった。

蒲焼きのタレにじっとりと染まった飯の一粒一粒も豊満な甘みとうま味を含んでいて、とにかくどこにも隙の無い鰻重は永久不滅の味がした。

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お腹が空き始めた夕方のビジネスマンたちに、こんな文章を読ませるのは、ちょっと罪深いです。
(><)

鰻を味わい、日本酒をチビチビやりながら、私は考えました。

小泉さんの表現をパクって、野球を描写できないかなと。
「サクリ」
「ネトリトロロン」
「ピロロン」
「ピュルピュル」
「ジュルジュル」
「トロトロ」
「ペナペナ」

数多くの選手の様々なプレーを思い浮べながら考えてみたのですが、やはり小泉さんのフレーズを使って学生野球を表現するのは難しいですね…
(;^_^A
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野球と五輪

2012-07-30 22:27:24 | スポーツ全般
ロンドン五輪で熱戦が続いています。
昨夜は、男女の柔道に釘付けとなりました。

画面に登場する選手たちの奮闘に興奮し、魂を揺さ振られる一方、その参加国の多様なことに今更ながら驚きました。
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柔道は、1964年の東京オリンピックで初めて五輪競技となりました。
もっとも、開催国の特権を行使した結果だと報道されていましたから、子供心に「今回限りなんだな」と私は思っていました。

しかし、あれよあれよという間に柔道は国際化し、アジア、ヨーロッパ、アメリカ…、文字どおり世界各国から強豪選手が現れる状況となりました。

画面に映るコーチや監督も、日本人ではありません。
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一説によれば、五輪種目に選ばれるかどうかは、ヨーロッパからメダリストが出る可能性があるか否かに懸かっていると。

ヨーロッパ各国は、歴史的な背景から、アフリカ、中近東、オセアニア、南米そして東南アジアの諸国にも、文化的にも政治的にも、深い影響力を今も持っています。

もし、東京五輪で日本が柔道の全階級で金メダルを獲得していたら、柔道は東京大会の一回限りで、姿を消していたのかも知れません。

別の視点に立つと、あの時すでに、ヘーシンクという偉大な選手がオランダから登場するだけの柔道の国際的な土壌が培われていたわけです。

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野球とソフトボールの五輪復帰のために、日本では野球とソフトボールで一つの競技団体を作り、アピールしていく考えのようです。

しかし、ヨーロッパ、ならびにその友好国から同意を取り付けるのは一朝一夕では難しいと感じます。

まず、本家のアメリカ球界を「その気」にさせることが第一歩。
アメリカが本気にならない限り、ヨーロッパ各国から日本が独力で同意を取り付けることは、ちょっと考えられません。

そして、柔道が国際化するまでの道のりを野球関係者が謙虚に学び、そこから教訓を得て欲しいです。
野球は団体競技ですから、その苦労は柔道の何倍にもなるはず。
球界全体、特にナベツネさんの意向に右往左往するプロ球団に、その覚悟・決意があるかどうかです。
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祝賀会(その2)

2012-07-29 21:32:48 | 大学野球
祝賀会では、早稲田の誇るコーチ陣も登壇されました。
写真左から学年順に、徳武さん(打撃担当。早実出身。元・国鉄スワローズ。)、安田さん(投手担当。小倉高校出身。元・ヤクルト・スワローズ)、八木さん(守備担当。興国高校出身。元・阪急ブレーブス)、小宮山さん(投手担当。芝浦工大柏出身。元・ニューヨーク・メッツ、ロッテ・オリオンズ)



徳武さんは、打撃指導、そして、精神的な面についても、長年にわたって熱血指導されています。
「私は、褒めるというよりも、嫌われ役という立場で指導にあたっている。今季は、学生コーチも良くやってくれている」

安田さんは、左腕投手を中心に指導されています。
「投手は精神面が最も大切。投手たちが常に平常心でマウンドに立つことができる、それだけを考えている。私は何もやっていません(笑)」

八木さんは、ノックの名手です。
センター佐々木主将以外は、全てレギュラー選手の入れ替わった今季の早稲田。
新チームの守備を鍛え上げてくださったのが八木さんです。
「選手の個性も、基本ができていてこそ。同じプレーを指導するにも、説明方法を色々と変えながら教えるようにしている。」

小宮山さんは、右投手を中心に指導されています。
「安田さんがおっしゃるように、平常心で投手にはマウンドに登って欲しい。そのために、夏の軽井沢キャンプでは、投手陣に死んでもらいます。私は鬼の石井連蔵監督に教わった選手です。」

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都市対抗野球が終わり、社会人チームに所属しているOBも数多く出席しました。
マネージャーでは、JR東日本・清水くん(柏稜)、JFE・北崎くん(福岡工大城東)、ENEOS・前橋くん(早実)、ホンダ・米田くん(早実)

現役選手では、東邦ガス・楠田くん(投手、岡山理大付属)、東芝・市丸くん(捕手、佐賀北)が来ました


彼らのスーツ姿を私は初めて見たと思うのですが、とても格好良いので感心しました。
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さあ、今週金曜日は、いよいよ一回目の高校生練習会です。
どんな選手が集まってくれるのか、楽しみですね。
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大学選手権優勝・祝賀会

2012-07-29 20:05:13 | 大学野球
昨日は、リーガロイヤルで早稲田大学野球部の大学日本一達成を祝うパーティーが行われました。



天皇杯、優勝旗が晴れやかに展示された会場に、川口部長、岡村監督、前期試験を受ける数名を除く全学年、全部員が出席し、野球部OB、選手のご家族、そして数多くのファンから祝福を受けました。

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開会にあたり、河野洋平さんをはじめ、何名ものOB、ご来賓の方々からの祝辞がありました。
今回、登壇された方々のお話は、いずれも学生スポーツ、そして監督・選手への深い愛情の溢れる、素晴らしい内容でした。

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早慶一回戦で負傷して今も入院中の佐々木主将も、松葉杖をついて出席しました。

彼は、明日の月曜日(7/30)に退院し、まずはリハビリテーションに励むことになります。
そして、秋こそは、佐々木くんの手に天皇賜杯が渡される場面を見たいものです。
黄金の健脚の復活を楽しみに待ちましょう。

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私は、リーガロイヤルではもっぱらウーロン茶を飲み、お酒を控えました。
翌日の練習試合2試合観戦を意識していたからです。

しかし、応援部OBのお誘いで高田牧舎での二次会で火が点いてしまい、八幡鮨で三次会、そして源兵衛で四次会と飲み続け、遂に終電。
そして二駅乗り越してしまったために、帰宅は午前二時半というひどい展開になってしまいました。

そんなわけで、今日の東伏見行きは断念いたしました。
今日の東伏見には選手のご家族もおみえになるはずでした。
自業自得…
昨夜の飲み過ぎを反省しております。
(><)
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五輪、テロリズム、そして銀行

2012-07-27 23:02:56 | 大学野球
ロンドン五輪が始まります。

サッカー男女のジャパンの快勝で、日本のスポーツ・ファンの熱気が一気に高まりました。

各種目の日本代表選手が持てる力を存分に発揮してくれるよう、みんなで応援いたしましょう。

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ただ、野球好きの私としては、ちょっと寂しい五輪という気持ちが偽らざるところ。
もし、若手プロ、社会人、大学生あたりから選抜されたヤング・ジャパンがロンドンに乗り込んでいたならば、二倍も三倍も、胸が高鳴っていたことでしょう。
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ロンドン五輪に対する私の最大の不安は、テロの勃発です。

全世界が注目する中で、国家の威信を懸けた戦いが繰り広げられるのが五輪。
政治的主張を世界に向けて暴力的に表現しようとするテロリストにとって、五輪会場ほどふさわしい場所はありません。

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私が高校二年生であった1972年(昭和47年)に開催されたミュンヘン五輪。

松平監督率いる男子バレーボールが、大古・横田・森田を軸に据えた最強チームで金メダルを獲得し、バレーボール部員であった私は驚喜乱舞した大会でした。
しかし、そこでテロが起きました。

バレスチナ・ゲリラが選手村を襲撃し、イスラエル選手団11名が射殺されるという大変な事態となったのです。

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最近の銀行業界を揺るがした事件の一つに、英銀大手のHSBCを舞台にする国際的なマネーロンダリング。
その資金の中継ポイントの中に、我が国の北陸地方の名門地方銀行まで登場しました。

私の知る外国銀行では、非上場法人の普通預金口座を開設する時に、取締役全員と株主全員の身分証明書を取り、海外と国内の反社会的勢力の疑惑者リストと照合します。
口座開設後も、年に一度、身分証明書を取り直して、同じ点検を行います。

この点検が遅延した場合は、融資取引はもちろん、送金取引やクレジットカード利用までも強制的に止めるという、実に厳しいルールを設けています。

やりすぎだろうと思う方が少なくないと思いますが、それが世界の銀行の標準。
そこまでやらなくてもいいだろうと少しばかり油断した日本の地銀が、海外の反社会的勢力に現実に狙われたのです。

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日本ならば、地方銀行クラスが、海外から狙われやすいと思います。

なぜならば、メガバンクは、それなりに堅固なマネロン対策を講じています。
かたや、信金・信組などの中小金融機関では、大きな金額を動かすと目立ってしまいます。

したがって、それなりの金額の資金を動かしながらも、マネロンへの意識、そして監視システムの構築が今一つという地方銀行が、格好の標的となるわけです。

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ロンドン五輪については、メダル獲得競争よりも、テロを防ぎきって閉会式を迎えて欲しいというのが、私の本音です。

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憧れの軽井沢

2012-07-26 22:44:35 | 大学野球
暑い、暑い、1日でした。
馴染みの居酒屋のオバチャンから、「ayさん、急いで食べないと、刺身が焼き魚になっちゃうわよ」と言われるぐらい…
(;^_^A

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野球部の軽井沢キャンプが、今年から復活します。

東京の人間にとって、避暑地といえば、軽井沢、富士・箱根、那須高原が真っ先に思い浮かびます。

一般家庭にエアコンの存在しない時代に、これらの避暑地は文字どおり憧れの存在でした。

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私が育った目黒区の区立小学校には、五年生と六年生の生徒を対象に「科学教室」という制度がありました。

毎週土曜日の午後、複数の小学校から数名ずつが一つの小学校の理科教室に集合し、約一年間に渡って化学実験などを行うというもの。
五本木小学校の私たちは、中目黒に近い烏森小学校まで歩いて行って、他の小学校の生徒たちと一緒に、ワイワイガヤガヤと楽しく過ごしました。

集まってくる生徒たちは理科系科目が好きな優等生っぽい連中が多かったのですが、実は私は全く別の目的で、この教室に参加していました。

1学年先輩から、「科学教室に通うと、六年生の夏に軽井沢に行くことができるぞ」と聞いたからなんです。
「軽井沢!!」
昆虫採集などに全く興味のない私ですが、先輩の一言で、迷うことなく科学教室に通うぞと決めました。

当時、五本木小学校にも、五年生に逗子の臨海学校、六年生には山中湖の林間学校という、二泊三日の定例行事がありました。

科学教室のメンバーは、これに加えて、4泊の軽井沢・高原科学教室という行事に参加できたのです。

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1967年の夏の軽井沢は、今のような観光地ではなく、見渡す限り、原っぱと森が続いて、木造の山荘が点在するノンビリした高原でした。

昆虫採集、植物採集、鉱物採集というような班に分かれて、涼しい軽井沢を駆け巡ったことは、今でも忘れられない楽しい思い出です。

その時に仲良くなった他校の仲間とは、中学校時代にバレーボールの区大会で対戦したり、青山高校でクラスメイトとなったり、代ゼミ近くの雀荘で再会したりと、様々な形で長い付き合いとなったのでした。

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数日前、古い野球雑誌をめくっていたら、マックス佐藤さん(天理高校-早大-日本生命。元・早大監督。現在は城西国際大学監督)が、軽井沢キャンプの思い出を話していらっしゃいました。

軽井沢キャンプ打ち上げの夜、食事しながら余興をやることになった。
ビールをしこたま飲んだあと、先輩から言われて、腹筋をしながら歌うことになった。
まだ下級生だったので、正直に先輩の言われるがままに、腹筋しながら歌っていたら、すっかり悪酔いしてしまった。
それから一年間ぐらい、ビールを一口も飲まなかった。

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現在の早稲田は、こんな無茶なことはありませんので、部員の皆さんは安心して軽井沢キャンプ帯同を目指してください。
(^^)v
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屋上ビア・パーティー

2012-07-25 22:32:19 | ビジネス
恒例の屋上ビア・パーティーに参加しました。

とても蒸し暑い夕方でしたが、その分、冷たいビールが美味しいの何の。
(^^)/▽☆▽\(^^)


明るいうちに飲むお酒は、少しばかりの後ろめたさを感じます。
授業をサボって喫茶店で飲むコーヒーのようなものといいますか…

一杯やってしまえば、丸の内の摩天楼で働く人々に、「今日は、僕らの分まで頑張ってくださいね」という心持ちとなりました。



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すっかり酔っ払ってしまった私は、早々に帰宅し、DVDでフィールド・オブ・ドリームスを観ました。
素晴らしい作品で、何度観ても、そのつど感動を新たにします。

その映画の影響を受け、早稲田大学の教職員の方々には申し訳ないのですが、酔った私は一つの妄想を抱きました。

現在の図書館を取り壊して野球グラウンドを再生したら、石井藤吉郎さんや蔭山さんたちが、バットを片手に、ひょっこり現れるのではないかと。
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Coachable

2012-07-23 21:05:15 | 大学野球
東洋経済・今週号のコラムで、coachable(coach+able)という言葉が紹介されていました。

プロ・スポーツのトップ・アスリートに求められる資質、
あるいは、シリコンバレーで投資家が起業家に求める資質
すなわち、他者からの助言を受け容れて、自らの成長に結びつけていく能力を指す表現です。

トップ・アスリート、IT系起業家は、いずれも個性的な人物が多いと思われます。
それでも、他者の意見に聞く耳を持たないというのでは、他者から理解や支援を受けるチャンスが限られてしまい、最終的には大きな飛躍への道が狭くなってしまうということでしょう。

このコラムは、大変な苦労をして就職した大卒新入社員の3人に1人が、3年以内に会社を辞めてしまうという現実に関連して、この単語を紹介していました。

私たちの世代は、3年以内に退職したら、かなり条件を下げなければ再就職はできないという時代でした。
そんな危機感もあったからでしょうが、「他に選択肢はない」と、先輩から言われるがまま、五年ぐらい必死にやっていたら、仕事のやりがい、深みなどが見え始めてきました。
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ところで、先日、野球部員の一人と話す機会がありました。

高校時代、彼は強豪校で1年生から4番打者を任されるほどの逸材で、鳴り物入りで早稲田にやってきました。
早稲田でも既に主力組に加わって練習していますが、高校時代の勢いは今のところ影を潜めています。

彼がいうには、大学で使い始めた木製バットに未だ対応できていないのだと。

最初は、グリップの握りが固く、バットのヘッドを上手く走らせることができなかった。
最近はグリップが柔らかくなり、ヘッドが走るようになったけれど、どうにも飛距離が伸びない。
具体的には、「これは、外野手の頭上を越えるぞ」というような感じで球を捉えることができても、実際には、そこまで球が伸びていかないのだそうです。
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指導陣からの指示は、「自分はスラッガーだ」という気持ちを捨てろと。
早大OBの青木くん(現ミルウォーキー・ブリュワーズ)をお手本にして、しつこい巧打者を目指すようにと、意識改革を求められているそうです。

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彼は今、自分で納得して、新しい打法を模索するとともに、新しい守備位置にも挑戦しています。
少しずつ手応えを感じ始めているようで、表情も明るかったです。

彼は、肩も足もありますし、スィングは入学時よりも格段にシャープとなっています。

いってみれば、彼はcoachableというわけです。
上級生になった時の彼が楽しみです。
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The Natural

2012-07-21 17:01:27 | 映画、テレビ、漫画
昨夜は、職場の歓迎会。
ちょっと飲み過ぎてしまい、お昼を回る頃までベッドを抜けることができませんでした。

とはいうものの、夕方から東伏見に向かいます。
(^^)/▽☆▽\(^^)

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日経新聞に定期的に掲載される、豊田泰光さんのコラム記事が私は大好きです。

豊田さんの文章は、野球に対する深い愛情と誇り、そしてアマチュア球児に対して送る温かなエールが、いつも溢れています。
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7月19日のコラムも秀逸でした。
ご自身が甲子園で選手宣誓をした思い出から始まります。
「いざ、入場行進となったら、頭が真っ白になり、オシッコをちびりそうになった」
「緊張の極みにありながらも、(校長先生の指示で、近くの浜辺で行なった)練習のおかげで、口が動いた」
「日本シリーズなどで打ったから、私は緊張とかあがり症に無縁だと思われている。しかし、内心はいつもドキドキものだった」
「それが良かったのかも知れない。ベストのパフォーマンスは、たぶんガチガチに硬くなった、その先にある」
「逃げ出したくなるようなプレッシャーと正面から向き合った時に出るものこそ、人間の底力ではないか」
「張り詰めた空気に身を置く場面も歳をとると少なくなるもので、若いうちに経験しておくに限る」
「夏に挑む選手たちよ、ガチガチでいいんだからね」

このコラムを読んだ私は、朝の横須賀線の車中でジーンとしてしまいました。

外苑茶房も、かくあるべし。
そのように思うものの、豊田さんは、雲の上の存在です。
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東伏見に向かう前、この時期にしては涼しい午後のひとときを、DVDを観て過ごしました。
ロバート・レッドフォード主演の「The Natural」です。

農園で育った天才球児が、シカゴ・カブスの入団テストを受けるために、幼なじみの恋人を残して、生まれて初めて汽車に乗ってシカゴに向かう。

落雷で割れた庭の木を削った、手製のバットを携えて。


しかし、そこで事件に巻き込まれて、プロ入りのチャンスを逃す。
それから16年後、紆余曲折を経て、ようやくメジャーリーガーとなり大活躍。
そして、最後に恋人とも再会を果たすのです。


ユニフォーム、グラブ、ベースマット、撮影機材などがクラシックで、実に味わいがありました。

そして、何よりも、ロバート・レッドフォードが格好良いです。
バット・スィングも、なかなかの迫力でした。

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野球を題材にした映画で私が好きな作品といえば、
古いところでは、ジーン・ケリーとフランク・シナトラが主演の「私を野球に連れていって」
Take me out to the ball game

最近の作品では、やはり、ケビン・コスナーの「フィールド・オブ・ドリームス」でしょうか。
Field of dreams

なお、この映画の撮影現場が、シカゴ郊外にあります。
フィールド・オブ・ドリームスのムービー・サイト
このウェブサイトで、360度のパノラマ映像を見ることができます。
飛行機マークを目印にして、美しい景色を御覧になってください。

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こんな話題を続けて書いていると、メジャーリーグの試合を無性に観たくなってきます。

それでは、今日の最後は、私の愛するグローバーの活躍ぶりをご紹介いたします。
セサミ・ストリート
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怪獣マリンコング

2012-07-19 18:14:47 | 映画、テレビ、漫画
私が幼稚園から小学生に進む時期は、ラジオからテレビへ、マンガも「少年画報」「冒険王」などの月刊誌から「少年サンデー」「少年マガジン」などの週刊誌へと、主役が移行していく時代でした。

それらのメディアを通じて、様々なブームが起きて、子供たちは熱狂しました。
例えば、「忍者」「探偵」「仮面」「ゼロ戦」というような単語をキーワードに、数多くのテレビ番組やマンガ作品が登場してきて、子供たちは夢中になったわけです。

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「怪獣」も、欠かすことのできないキーワードの一つでした。
怪獣の身長、体重、得意技、弱点などのデータを番組や雑誌から捜し出して、学校で友達に自慢しあうという、お決まりのパターンで私も大いに楽しみました。

そんな私にとって実に悔しい存在であったのが「怪獣マリンコング」です。

怪獣マリンコングの映像

1960年(昭和35年。伝説の早慶六連戦があった年)に放送されました。
怪獣モノとしては、恐らく日本最初のテレビ番組です。

しかし、私は1956年から1963年の春まで、当時は民放テレビが一つしかなかった富山県滑川市で過ごしたため、マリンコングは放送されておらず、その存在を全く知りませんでした。

東京に戻った後、「なーんだ、ayはマリンコングを知らないのか」と都内で生まれ育った仲間から言われた時、悔しいの何の…

後に、再放送で何度か見ましたが、時すでに遅しでありました。
(T_T)
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怪獣は、底知れぬパワーを持ち、ひとたび暴れ出すと、とても人間の力では制御できません。

現代社会においては、さしずめ原子力発電所が怪獣のような存在といって良いのかも知れません。

原発のリスクについては、技術的、経済的な問題に加えて、イデオロギー的要素を背景にした意見や感情的な声もあったりするので、なかなか判断が難しいです。

原発プロジェクトの融資審査を担当した経験が、私にはありません。

今日は、あくまでも一般的なリスク・マネジメントの基本を、新聞等の原発情報に当てはめて、自分の頭の中を整理してみました。
もちろん、お酒を飲みながらなので、それなりです……
(;^_^A
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リスク・マネジメントでは、次の4つの手法が基本とされています。

低減(mitigation):担当者の教育、技術改良などを通じて、受容可能なレベルまでリスクを削減する

移転(transfer):保険やリースを利用して、リスクを第三者に移転する

回避(avoidance):リスクの低減や移転を断念して、当該事業から撤退する

受容(acceptance):リスク評価の結果を受けて、ビジネス上のやむを得ないリスクとして、現状のリスクをそのまま受け容れる。


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日本の原発事業を、上記の基本に当てはめてみると、

低減: 予備電源が海抜数メートルにあったり、高熱多湿の環境でも作業する無人ロボットなどの開発を怠ったり、今になって敷地の下に活断層の存在可能性が次々に出てきたりしているようでは、リスク低減に最善を尽くしてきたとは誰も思わないでしょう。
例えば、経産省や保安院の職員の子女が電力各社に就職したりする「原発ムラ」の馴れ合いの中では、牽制機能も働きません。

移転: 民間の保険会社で、原発事業に対する保険を引き受けるところは皆無です。
原発の所有者責任を背負うことのできる民間リース会社もありません。
一歩下がって冷静に考えてみると、保険もリースも利用できないほど高リスクの事業は、そもそも民間企業に馴染まないというべきでしょう。

回避: 他の3つのリスク管理手法が実際には機能しないだろうと考えるならば、「リスク回避」、すなわち原発事業から撤退すべきだという意見も合理的だといえます。

受容: 現在の東電の窮状と、被災地住民の苦境をみる限り、リスクをそのまま受けとめることができる電力会社はいないでしょう。
しかし、電力各社は、有効なリスク管理手法を見出だせないまま、最善を尽くしたとの外観を取り繕いつつも、しかしてその実態は、とてつもない規模のリスクを止むなく受容してしまっているというのが現実だと思います。

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以上のように整理してくると、原発事業を民間企業に委ねるならば、次の方法しかないように私には思えてきます。

国が保険機能を提供する、
あるいは
国が原発施設を保有して所有者責任を背負う一方、電力各社に日常の施設運営を委託する


国策として、当面は原発から撤退できないとするならは、民間企業では受容できないリスクを国が引き受けるしかないということです。

リスク管理に失敗した東電を擁護する気持ちは更々ありません。
しかし、政府も腹を決めて、電力各社からリスクを引き取らないと、今後の展望が開けないと思うのです。
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