外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

日本国債が格下げ

2011-01-27 20:40:25 | 社会全般
私が心から敬愛する早稲田の先輩の大僧正。

何やら妖術を用いて、夜な夜な魔界に人を引きずり込んでいる様子です。
(*^_^*)

歴史を振り返れば、魔女や妖術使いは、火あぶりにされたりするのが世のならい。
しかし、それは現代日本では難しいことなので、兵庫方面に足を運ばれる麗しい女性の方々は、くれぐれもご注意ください。
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さて、大手格付機関が、日本国債の長期格付を、AAからAA-へと下げました。
(写真は1/28付けフィナンシャル・タイムズ一面)

格付が下がったということは、債券の満期日に満額がきちんと償還されるという見通しが、僅かながらも悪化したということ。
そして、格付がシングルAへと更に下がる可能性を示唆したともいえます。
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1千億円の資金を持っている機関投資家が、「投資資産の80%以上は、格付AA以上の債券に投資すること」という運用方針に基づいて、500億円を日本国債で資金運用しているとします。

もし、日本国債の格付がシングルAへと更に下がると、この機関投資家のファンド・マネージャーは、運用方針を遵守するために、保有している日本国債のうち300億円を売却して、格付AA以上の他の債券に入れ替えなければなりません。

そして、残る国債200億円についても、他のシングルAの債券と比較して利回りを比較して、引き続き保有すべきなのか検証し、利回りがシングルAに見合わなければ、これも他の利回りの良い債券と入れ替えなければなりません。

こうして日本は、低利率を維持しようとすると必要額の資金が調達できない、必要額を調達しようとすると利払い額が増えていくという、苦しい循環に陥っていきます。

格付が下がるというのは、そういうことです。

加えて、日本国債がヘッジファンドの標的になったりすると、その変化は更に急激なものとなるでしょう。
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この状況を打開するために、民主党は少なくとも二つの改革を行わなければなりません。

一つは、小沢さん・国民新党・労組との関係を清算すること。
員数合わせのために守旧派におもねているようでは、国民は何のために民主党に投票したのか分からなくなってしまいます。

もう一つは、一票の格差の是正です。
鳥取県の一票の重みは、神奈川県と比較して、最大五倍。
明らかに違憲の状態です。

このままでは、例えば神奈川県在住の青年ビジネスマン4人が「改革」を願って国政選挙に投票しても、鳥取県のご老人が「現状維持」を期待して投票した1票の方が国政に反映されてしまう仕組みです。

この結果、永田町で肌に感じる国民の声は「現状維持」だと集約されてしまっているのが、現在の姿です。

議員数を修正することが難しいならば、個々の議員が国会で投じる一票の重みを、選挙区ごとの有権者数に応じて修正して計算すれば良いのです。

上記の例でいえば、神奈川県選出の議員が投じる1票を、有権者数を勘案して5票として集計すれば、あっという間に、格差は是正されます。

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再び自民党に政権に返り咲いてもらいたいという気持ちは、私には微塵もありません。
しかし、民主党が存分に活動するためには、上記の改革を断行するしかありません。
Comments (2)
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