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人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

冬の兼六園で友を偲ぶ

2012-01-23 20:52:33 | 日本海
冬の兼六園は思ったより人が多かった。雪つりの樹木が
目立つ中を、ぼんやり歩いた。

実は金沢の親友が亡くなった。朝、弟から知らせがあって、
あわててお通夜で来て、翌朝時間が空いたので、とりあえ
ず兼六園で時間をつぶそうと思った。

兼六園の前に、一度は行ってみたかった石川県立歴史博
物館を覗くことにした。兼六園近くには、歴史博物館のほか
県立美術館、21世紀美術館がある。

このあたりは、単に歴史が陳列してあるだけでない。金沢
の知性がうずまいている、ような感じがする。

ところで、歴史博物館は異彩を放つ。
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牢獄ではない。
かつて旧陸軍兵器庫だった。{あゆみ}によると、戦後は金沢
美術工芸大学に使用されていた。
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煉瓦作りで2階建て、長さ90メートルもある。この建物が3棟
ある。
展示室には石川の歴史と文化がつまっている。なかでも百万
石の姿、100年にわたる一向一揆は改めて勉強させられる。

葬儀の時間が気になったので、近くにある兼六園の中を通って
行くことにした。
65歳以上は無料だった。おおきに。

亡くなった友は、大学卒業後地元のテレビ会社に入った。私は
大学勤務のあと、新聞社に入った。
同じマスコミの世界にいたので、帰省の度に、話題が多かった。

彼は大学時代、剣道の主将を務めた。いわゆる硬派であった。
まっすぐな性格は好きだった。くだらないことにぶれない。

会社も認めた実力で彼は取締役へと出世した。
ところが、後に病魔が彼を襲った。長い闘病生活に入る。
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兼六園は冬と云うのに人で賑わっていた。幾何学模様の雪つり
は天下の名園にアクセントをつけている。とくに意識して見てい
ない。彼のことを思う。

それにしても、死ぬには早すぎるではないか。
もう一度、話しあいたいな。なにもかも、ぶちまけて話あえるのは、
君一人だった。