シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

でかいおばあちゃん・・「ミセス・ダウト」

2005-05-13 20:25:57 | Weblog
93年クリス・コロンバスの大ヒット映画「ミセス・ダウト」

愛情いっぱいだけどあまりにも生活感の欠如した夫(ロビン・ウィリアムズ)はキャリア・ウーマンの妻(サリー・フィールド)からとうとう三行半をつきつけられ離婚されてしまう。

彼にとって最もつらいのは、最愛の3人の子供をとりあげられ、限られた時間しか会えなくなってしまったこと。子供たちも優しく面白いパパが大好きなのだが、生活力のないパパと生活をともにすることはできない。妻は忙しく働く身なので、メイドを募集することになる。そのとき、彼の頭に妙案が浮かぶのであった・・

これは本当によくできてる!コメディの傑作の1本だと思う。

ロビンの演技は相変わらず素晴しい。彼は、女装しメイドの「ミセス・ダウトファイアー」(ダウトおばさん)として我が家に乗り込むのだが、面接の際、キッチンで妻(もちろん気づかない)に気をきかせて「いいの、いいの、奥様は座ってらして・・私がお茶を入れますわ」などとどんどん引き出しをあけてお茶を作るところなんて笑える。だってね~ちょっと前まで住んでいたんだもの。全部何がどこにあるのか知っているに決まってる!サリー・フィールドに「あなた、なぜそこにスプーンがあるのをご存知なの?」と聞かれ「・・・・だって、だって、何かとても整然としているんですもの、そうしたら自ずと判断つきますわ」なんて逃げるんだよね。

サリーはミセス・ダウトと意気投合。夫婦でいたときよりもはるかにスムーズな人間関係を築くところがおかしい。

そして、何よりもすごいのはロビンのおばあちゃんメイク!でかいけど、こういう人いるかもって思える。そのロビンのメイクを手伝ってあげるのが、ロビンの兄貴、ハーヴェイ・ファイアスタム。「インデペンデント・デイ」などにもでている、おかまキャラのひげもじゃのおっちゃんだ。

私はこの人、大好き!だって、すごいドラ声で、顔も体もごついのに、おねえ言葉で・・

この人は本物のゲイで、まんまのキャラで映画に出ているのがすごいね。

子供たちもかわいい~途中までミセス・ダウトがパパだってことに気付かないのよね。
でもある日、ドアをしめずトイレに入ったミセス・ダウトが立ちションをしているのを見た息子が「ギャ~~~」

お姉ちゃんにあわてて「彼女は彼で、彼は彼女で!!!アワアワ!!ハーフ・マンでハーフ・ウーマンで!!!」と訴えるところも見事に笑える。

どんな姿になっても、子供の近くにいて愛情を注ぎたい・・こんな役にロビンはぴったり。
ストーリー、役者、すべてがバランスよく調理された名作ですね。


ものすご~く怖い映画のものすご~くキレイなドヌーブ・・「反撥」

2005-05-10 18:30:46 | Weblog
64年、ロマン・ポランスキー監督作「反撥」

主演は天下の美女(今もキレイでびっくり!)カトリーヌ・ドヌーブ。

いや~ほんとうにキレイですよ。しかもね、神経症の若い女性の役なので、その美しさが怖いのですよ!!白黒の画面は暗い雰囲気をかもしだし、今のサイコ・スリラーなんか軽量だな~と思えるくらい、重量級の狂気と倒錯の世界。白黒だから、暗いシーンだとはっきり見えないところが尚更恐怖をかりたてる。自分自身も暗闇に閉じこめられたような気分になってくるんだよね。

主人公のドヌーブは姉とふたり暮らし。姉は明るく社交的、彼氏を家に引き入れ、仲良くしている。
当然、毎晩聞かされる声っていうものがあり、ドヌーブの神経は少しずつ狂ってくる。
男性を恐れる気持ち、嫌悪感、でも本当は自分も求めているんだよね。

彼女は彼氏を殺してしまう。(たぶんそうだった・・)

その後も続く彼女の妄想・・壁から無数に出てくる腕・・その腕がガシっと彼女をつかまえたり・・これ何?このお皿に盛られているものは何すか~?って目をそむけたくなるような小道具も優れもの。

今のよくあるお化け屋敷風、ショック映画とは全然違う、人間の神経が崩壊していく様をこんなにもすごい形で、しかもどこかスタイリッシュに描いているポランスキーはすごい!

この後、彼自身は奥さんである女優、シャロン・テートを狂気の集団に惨殺され、アメリカを離れていったようだ。
シャロンは妊娠中、彼女は母親になることに全精力を傾けようとしていたとポランスキーがインタビューで語っているのを見ました。

やはり何よりも生きている人間の狂気が一番恐ろしいっていうことですな!

しかし、この映画を見たのは高校1年のとき、深夜のテレビ放映でした。もう~あまりにも恐ろしくて少しの間、トラウマになりました。
子供は見ちゃいかん!


昔のテレビ版をもう一度見てみたい・・「アダムス・ファミリー」

2005-05-09 21:21:04 | Weblog
91年バリー・ソネンフェルド監督作「アダムス・ファミリー」は大昔テレビで放映されていましたね。かすか~に記憶があります。

この監督さんはもともと撮影監督で「ビッグ」や「恋人たちの予感」などで撮影を担当している。
「アダムス・ファミリー」もきれいだな~なかなか凝った画面だな~と思っていました。

おかしな変人一家アダムス家、夫婦がやたらいちゃいちゃするのが笑える。アンジェリカ・ヒューストン(ジャック・ニコルソンの元彼女)とラウル・ジュリア(早く死んじゃったな~残念)がはまり役!ラウルが亡くなってしまったので、もう2以降の続編はできないね。

怪優クリストファー・ロイドがラウルの兄(兄を装ってアダムス家に入り込もうとするが実はほんとに兄だった)役で、これまたいい味だしてます。

ラウルが兄のために開くアダムス系列の人々が集まる舞踏会が最高におかしい!
ふたりが歌い踊る「マ・ムシューカ」は何度見ても受けます。
ゆっくり見ると、ナイフを投げあったりするのが完全にスタントの人であるのがばれるのもご愛嬌。

変態一家だけど、愛情は深くて絆も深い。
娘役は今や売れっ子のクリスティーナ・リッチ。彼女が弟と送り込まれるサマー・キャンプの場面もこれまたおかしい。不健康をモットーとするアダムス家では、サマー・キャンプに行きたいなんて「いったいどうしたのかしら?」と両親は大心配。
当然、娘は仲間はずれ。でもなぜか同じように、はみだしちゃっている男の子(喘息なんだよね、しょっちゅう気管支拡張のスプレーをやっている)と妙な恋におちる。
ある日、ふたりが罰を受け、1日小屋に閉じ込められて次から次へとあるものを見せられる・・ここはネタばれになるのでストップ。でも小屋での洗脳の成果が出て、彼女は翌日みんなの前で笑顔を見せる・・この笑顔がね~不気味なのよ~不気味で笑えるんだよね~

この監督さんはなかなかやるじゃないのと思っていたら、「メン・イン・ブラック」で、「まあまあ・・かな」になり、でもまだ想定内だったけど、その後「ワイルド・ワイルド・ウエスト」で「おいおいお~~~いい!!」状態へ突入。

西部劇に黒人のウィル・スミスを使うアイディアは嫌いじゃないけど、なんとも面白くない!
ウィルの主題歌のPVのほうが面白かったぞ!!監督はウィルに出演依頼したとき、ウィルは「でもね、僕黒人なんだよ、西部劇に主役はおかしくない?」と言ったらしい、それに対する返事が「大丈夫、大丈夫、みんなは君のこと黒人だってことに気づいてないから!」とさ。

いいんだけどね、できた映画が面白ければ・・

「アダムス・ファミリー」の主題歌はMCハマーでしたね、彼、今どうしているのかな?

いや~本当に怖くありません・・「ホーンティング」

2005-05-08 23:39:27 | Weblog
99年、ヤン・デ・ボン監督作「ホーンティング」

リアム・ニーソン、キャサリン・ゼダ・ジョーンズなどの結構な役者もそろえたのにね~
誰かさんの「こちとら自腹じゃ」のコーナーではありませんが「星ゼロやな!!くだらんわ!ほんま、むかついたわ!」ってな感じです。ただし自腹で見ていません。テレビ放映で見たのでえらそうなこと言えない・・

一応ジャンルはホラーですよね、これ!???

これを、ホラーを見たくて、怖がりたくて映画館でお金を払ってみた人は最高に後悔したと思います。前にも書いたキアヌの「ウォッチャー」と肩を並べるくらいつまりません!

結局お化け屋敷ものなのですが、もってまわった思わせぶりな展開、リアム扮する医者がこの屋敷でやる実験も意味不明、最初に出ていた助手ふたりはいったいどうしたの?みんなを怖がらせるために早々に消えたの?

ラストもなんだか、「え~~~!!!こんな風にもっていくことないじゃん!!!」ともう少しでテレビに物を投げるところでした。

怨霊ってものの存在はもちろん「アリ」とは思いますが、その戦いで生きた人間が簡単に死ぬなんて納得いきません。

やっぱり怖がらせるのって難しい・・
ず~~っと映画の間中、それらしいBGMがかかってムードは盛り上げているんだけどね。
怖いぞ~怖いぞ~みたいな、なのに期待をはずしまくる・・ツボをはずしたマッサージみたい・・

昔の日本映画「四谷怪談」や「番長皿屋敷」のほうがはるかに怖い!

だって自分がしたことへの密着した見返りだもんね~
このほうが身にしみるってもんです。

まあ、この映画はアミューズメントパークのアトラクション気分ってことかな?
テレビで無料で見る以上の鑑賞はお奨めしません。
レンタルすら頭にくることでしょう!

世界一運の悪い男・・「ダイ・ハード」

2005-05-07 19:42:23 | Weblog
98年ジョン・マクティアナン監督作「ダイ・ハード」これはロードショーでヒットしたのかな~?たぶんビデオ化され、口こみで人気に火がついたんだろう。私もブルース・ウィルスの姿が「食わず嫌い」だったためか、レンタルで見るまでに時間がかかった口。友人が「絶対面白いから見て!」と言ったので、「う~~ん」と見てから、もう何回見ただろうか!!

アクション映画の中では、まぎれもなく5本の中に入る好きな作品です。

カリフォルニアで単身赴任している妻、ホリー(ボニー・ベデリア、実生活ではマコーレー・カルキンのおばさんにあたるそうです)のもとにニューヨーク市警の刑事、ジョン(ブルース・ウィルス)がクリスマス休暇をとってやってくる。ふたりの間はギクシャク。

ホリーが働いている企業は日系らしく社長、ミスター・タカギも日系人らしい。しょっぱなの社内でのクリスマス・パーティーでミスター・タカギがへんちょこりんな日本語で接待しているのがおかしい。たぶんこの役者さんは日本語しゃべれないんでしょう。

このナカトミビルが、「なんちゃってテロリスト」に占拠されてしまう。

閉ざされたビルの中でのジョンとテロリストたちとの戦い!

もうすご~く面白い!!ジョンは能力は高いが特別かっこいい刑事に見えないところがいい。
がんばって、なんとか奥さんを含め、みんなを助けようとテロリストたちと戦う。

外で唯一ジョンを支えた人物がひとりの警官、ジョンは無線で彼と連絡をとりながら「俺のことはロイと呼んでくれ」なんて・・危機的状況なのに、いいよね~自分をカーボーイにみたてるなんて。無線を傍受されて自分の正体を知られないためではあるんだけど。

もうひとついいのは、ジョンがビルの電気室みたいなところで、いかにもな、ピンナップガールのヌード写真を見て、逃げてる真っ最中だってのに手で触っていくところ。2回も同じ展開があって大笑い!うちの相方が何度見てもここで大うけする。きっと気持ちがよくわかるんだろう。

とにかく話も面白く、素晴しくよくできていて、アクションもすごい!ラストに近づくにつれて息がつまりそうになってくる。

よくこれだけ緊迫感をキープできてるよね。

しかもさっき出たような笑えるシーンもうま~くちりばめている!

迫力があってもストーリーがわかってしまうと、2回以上見ようと思えない作品もたくさんあるけど、この「ダイ・ハード」はストーリーの細部までわかっていても楽しめる。

とってもすごい映画ですね!
ブルース・ウィルスの毛の量にも驚きます!

この映画を好きっていうのは小声で言わなきゃ・・「フック」

2005-05-06 22:33:10 | Weblog
91年スティーブン・スピルバーグ監督作「フック」

映画ファンのサイトではズタボロの評価を受けているスピルバーグの失敗作(らしい)。
主演がロビン・ウィリアムズ、ダスティン・ホフマン、ジュリア・ロバーツ、こんな顔ぶれで大金をつぎこんでこんなひどい映画を作って!と怒りの声が多い。

ピーター(ロビン・ウィリアムズ)は仕事人間の中年のおやじ。かわいい子供ふたりと美しい妻がいるのだが、彼の頭は常にビジネスのことでいっぱい。
クリスマス、ロンドンに家族旅行、孤児だったピーターを育ててくれたウェンディおばさんの家を訪れる。

ウェンディはそう、あのピーターパンに出てくるウェンディ・・いまや80歳近いおばあちゃん。

ピーターは過去の記憶を失っているのだが、実はピーターパンで、今の奥さんに出会って恋したことからネバーランドでの生活をすてて人間の社会に適応する普通の男になっちゃっていたのだ。

ピーターパンにうらみをもつフック船長(ダスティン・ホフマン)がピーターの子供たちを誘拐にネバーランドからやってくる。子供を使ってピーター=ピーターパンをおびきだそうというわけ。

子供をさらわれてうろたえるピーターの元にネバーランドから妖精ティンカーベルがやってくる。
魔法の粉をかけられたピーターは空を飛び、なかば無理やりネバーランドへと連れて行かれてしまう。
はたして彼はピーターパンだったことを思い出すのか?!子供をフックから取り戻せるのか!?

ティンカーベルがジュリア・ロバーツだってことも大ブーイングだったらしい。
ジュリアもかわいいんだけど、ティンカーベルのイメージじゃないと・・

おっさん、ロビンのタイツ姿なんか見たくないって・・

でもね、この映画、私はなぜかとっても好きなんですよね~

ネバーランドに戻ったピーターは最初大混乱、だって自分がピーターパンだった記憶なんかないわけだから、ここはどこ?私は誰?状態。子供たちに囲まれて「こいつがピーターパン?だってブクブクのおっさんじゃ~~ん」と総すかん。今は新しいリーダーの少年が子供たちを率いている。

でも、たったひとり黒人のチビすけはピーターをまじまじと見つめ、その目の中にかつてのリーダーの輝きを見つけ「やっぱりピーターだ!」と叫ぶ!このシーンってなんか何回見てもジ~ン。

それから空想を働かせて子供たちが食事をするシーンがすごく好き。
大人のピーターからすると、何にも見えない空の皿しかないテーブル。腹ペコの彼は美味しそうにごはんを食べる子供たちを恨めしそうに見る。そのうち、新しいリーダーがピーターを汚い言葉でののしり始める。子供たちは汚い言葉が大好き。言い返す言葉が冴えないと怒号が飛ぶ。言い合いが続くうちにピーターがコツをつかみ、今度はうまいことリーダーを言い負かしてしまう。

すると、ふっとピーターの目の前にものすごいごちそうが現われる!「そう、想像力を使えたじゃん!!」と子供たちに大うけのピーター。

このシーンのご馳走がすごくかわいい!まったくありえないメニューで、おもちゃみたいなんだけど、色もすごくキレイでホカホカ湯気を立てて・・

まあ、多くの方が失敗だっていう理由もわからなくはないんですが、好き嫌いは仕方ない。
正直、大好きな1本なんです、恥ずかしながら・・

映画じゃないんだけど、どうにも耐えられないので・・

2005-05-05 20:19:18 | Weblog
今日は映画じゃないけど、今も日経新聞に連載中の小説「愛の流刑地」のことを書く。

先週年配の女性の知人から「これ面白いわよ」と切り取りを貸していただき、読んでみたんだけど、もうムナクソが悪いったらありゃしません!

作者、渡辺淳一は「失楽園」でも大ヒット。あれも日経朝刊に連載してたな~

50代の男性作家がふと知り合った30代の子持ち(3人)既婚の女性に惹かれ、彼女をくどいてなんとか結ばれるプロセスを描いているんだけど、おいおい!!!百発って感じ。

自分の感覚なので許してもらいたい、こんな小説「大嫌い」だ~~

だってさ~3人の子持ちの奥さんはたった1~2回会っただけの、その作家のおっさんに今度はふたりで会いたいとか言われ、少し躊躇するんだけど「本当に私でいいのですか?」なんてしおらしいことをメールで書いてきて、案外あっさり誘いに応じちゃう。

女の描写は、優しげではかなげで、しとやか。同性から見ると、少しうじうじ・・したおとなしい、でもいざとなると図太いタイプかなって思える。

初回ベッドにうまく誘って、彼はハッピーなのだが、何よりもリアリティがないのが、彼女が避妊に対してまったく意識ゼロだって点だ。

3人も子供がいて、まだ一番下は幼稚園だっていうのに、もしも、この不倫相手のおっさんとの間で妊娠したらどうすんのかね~

あくまでも小説、ロマンなんだと言いたいんだろうけど、これってなんだかね、ロマンっていうより、おっさんのためのマニュアル本っていうか、おっさんのための「ハーレクィーン・ロマン」シリーズみたいだ。こんな夢のような(聞き分けのいい)女性と恋できたら~みたいな・・ね。

文章だって「ここまできたら、男としてこうすすみたいのである」とか、まるでレストランで注文する際に「肉料理をオーダーしたら、赤ワインである」というのと同じような響き・・
素人の私が言うのは生意気だけど、この渡辺淳一っていう人は文章が上手とは思えない。これがスタイルなの?だとしたら漫画で言えば「ウマ下手」ってところ?

シニアおっさん向けマニュアル本ならマニュアル本でいいんだけど、変に「文学」を装っているところがいやらしい。

とにかく・・気色悪いです。

この女性は旦那さんとは一度も快感を感じたことがなかったみたいで、この作家先生によって生まれて初めて開発されるわけよね。男はよその人の所有物を密かにパクってするのが好きらしいし、しかもその女の人が「生きててよかった~」みたいなリアクションしてくれれば最高なんでしょうな~

この小説の中に作家先生と男の友達の会話がのっていて、30代の子持ち既婚者に恋しているという彼に友達が「え~~何も好き好んで人妻となんか・・(ここまでは許せる)しかも30代なんて・・もっと若くていくらでもいい女がいるだろう」って言うわけ。おっさん!!!自分たち50代のくせに30代より20代のほうがいいなんて図々しいにもほどがありまっせ!!

40代、50代とか同年輩の女性とのつきあいなら、まあ、そんな発言も出るだろうけど、本当に図々しい!

おっさんたちは、これを朝から読んでどんな気持ちになるのかね?
今日こそ、こんな優しい=すぐに誘いにのってくれる、女と出会いたいものだと思うのだろうか?
その前にちゃんとシャワー浴びて、清潔にすることをおすすめしたいもんだ!

リタ・ヘイワースの登場シーンがいい!「ショーシャンクの空に」

2005-05-04 21:05:25 | Weblog
94年フランク・ダラボン監督作「ショーシャンクの空に」

ダラボン監督は一流の脚本家としても知られているらしい。スティーブン・キングの原作に惚れ込んだ彼の傑作です。

アンディ(ティム・ロビンス)は妻とその愛人殺しで終身刑を言い渡され、ショーシャンク刑務所へとやってきた。彼は元々銀行の副頭取でエリート中のエリート。冤罪でぶちこまれた彼にとって屈辱の転落人生だ。

ここには多くの囚人が収容されており、レッド(モーガン・フリーマン)も終身刑でくらいこんでいるひとり。彼は調達屋で刑務所の外からコネを使って様々な物資を調達しては囚人たちから礼をもらって重宝がられている。

このふたりの友情を軸に、アンディが少しずつ自分の財務、経理に関する知識と経験を生かしながら、所長の不正を手伝わされるかたわら、確実に脱獄のための準備をしてきた20年近くの時間を描いている。

この映画を見終わると、なんかとてつもなく満たされた気持ちになる・・

すごくヘビーなシーンもあり、アンディがリンチを受けたり、刑務所の中の日常的な虐待や、逆にあまりにも長いことのム所暮らしから仮出所できても社会に適合できず、悲惨な結果に終わってしまう者なども描かれるけど・・

でもアンディが「希望」を持ち続け、着々と準備を進め、大逆転するラストでは、本当に爽快な思いでいっぱいになる。

これから見るかもしれない方もいるだろうから、ネタばれはこのへんにしておくけど・・

これはまぎれもなくアメリカ映画史上に残る名作の1本!私にとっては、とにかく絶対そう!
同年のアカデミーでは無冠だったらしいけど、仕方ないかな、「フォレスト・ガンプ」と同じ年にノミネートだからな~どちらも素晴しい映画で、1本にしか作品賞をあげられないのが悔しいくらいだよね。

囚人たちが娯楽の時間に見る映画にリタ・ヘイワースが出ていて、彼女の登場シーンに彼らが「おっひょ~~~」とヒュ~ヒュ~状態になるシーンはいいよね。

リタ・ヘイワースがロングへアをぶわさ~っとふって現われるの。これぞ、女性って感じ・・

こういう色っぽいバンプには絶対なれない自分なので、憧れますね~

高校生が見てはいけない・・「叫びとささやき」

2005-05-02 23:01:41 | Weblog
「叫びとささやき」はスウェーデンの巨匠、イングマル・ベルイマンの傑作のひとつだ(と思う)他には「冬の光」しか見てないから、はなはだ無責任な断定だけど・・

これはね、高校生のときロードショーでみゆき座で見ました。母と見に行ったと思うけど、よくこんな映画見たな、親子で。

ベルイマンは一般に難解な作品が多いらしいが、この「叫びとささやき」は物語が難しいわけではいので、見やすいほうに入るのかもしれない。

岩波ホールで見た「冬の光」は正直全然わかりませんでした。西洋人にとって「神の存在」ってのは大きいらしく、「冬の光」では「神はいない」というメッセージを伝えているらしい。が、まったく肉体的なレベルで「わからない」のだ。神なんていない!と言いながら、不在に失望しているっていう感じかしら。

「叫びとささやき」は3姉妹の話で北欧の田舎のどでかい屋敷にみんなが集まっている。
姉妹のひとりが癌でもう余命いくばくもないからだ。
互いに優しくふるまいながら、実は嫌悪感を抱いているのがつらい・・

癌で病んでいる彼女の救いは家政婦の女性、ふくよかな体をしていて、発作に苦しむ彼女を裸になって優しく抱きしめる。同性愛とかって感じではまったくなく、母性とかそんな感じかな。

細かいストーリーは忘れてしまったけど、衝撃的なシーンは長女(50代かな)が自分の旦那と食事をしているシーン。
旦那ははるかに年上で、それなのに今だに性欲が旺盛で食事の後に彼女を当たり前のようにベッドに誘う。彼女はそんな旦那を心の底から嫌悪している。

その日も食事の後、ベッドで先に待つことになる彼女。「もういや、こんな生活」と思っているのか、食事時にわざとひっくり返して割ったワイングラスの破片を手にして、ドレスのすそをめくりあげ、自らを傷つける。(もちろん直接な描写はないです)あとから来た旦那は大きく開脚した彼女の局部が血にそまっているのを見て呆然。彼女はニヤニヤしながら、自分の血を手につけ我が顔に塗りたくる。

でも、これも妄想なのかもしれない、どこからどこまでが現実なのか、妄想なのか・・

ラスト近く癌を患っていた姉妹のひとりはついに亡くなる。
しかし、その夜彼女はすすり泣き、自分の姉に妹にすがりつく、「あなた方を残して死ねない」と。幽霊?それとも罪悪感からの悪夢?

すがりつかれた姉妹はうろたえ「本当はあなたなんか大嫌い!」と罵倒する。
嘆き悲しむ彼女を優しく守るのは、家政婦ただひとりだった・・

この映画はカメラがすごい。特に赤・・

人間の内部のいや~な感情をえぐって、こんなに汚いものがありますよ~と言っているようだ。
北欧の美しい森の中の美しい屋敷で展開するだけに、つらい、あまりにもつらい!

傑作であることに間違いはない、あまりにもしんどい映画、今見たらどんな感じがするだろうか?
たぶん今新作で封切られたら見ることを積極的には選ばない・・だろうね。

難しい映画は10代のころに卒業したって感じかな



今日はちょっと違う話題・・

2005-05-02 01:17:56 | Weblog
今日は映画ではなくて写真集のお話。

私の好きな1冊は「ブラウン・ダイアリー」っていう日本人のフォトグラファーの方の写真集。
興味のない人にとっては絶対に「なんじゃ、こりゃ~~」っていう写真ばかり。

だって、これは、そのカメラマンのおうちにいるクマのぬいぐるみ「ブラウン」(体高20センチくらい)の写真だから・・

ある日、うちの相方がえらく興奮して「おい、すごい写真集見つけたぞ!!」っていうから、「またこいつはセクシー美女のM字開脚でも見つけたのかな~」と思っていたら「ブラウン・ダイアリーっていうんだよ、とにかくさ~見ないとわからんないと思うし、説明できないけど、えらい面白いんだよ」と言い続けるので翌日本屋へ。

そこで見つけましたよ、ブラウン・ダイアリー!

もうもうもう!即レジに行きお買い上げ!

私はいわゆるちゃんとしたテディベアには全然興味がない。だって、みんな顔が細くてネズミみたいな顔なんだもの。やっぱりぬいぐるみは丸顔でなきゃ・・

うちに10年以上いる子は洗剤のファーファのCMに出れるくらいかわいい、丸顔で・・

この写真集のブラウンも高いぬいぐるみじゃないところがいい。丸顔だし・・

このブラウンのおかしなところはカメラマンの奥さんが器用に縫った超ラブリーな服をいっぱいもっていて、それを着ている様子がすごいかわいいし、リアルなんだよね。

どこで見つけてきたのか、銭湯の黄色い洗面器で底に「ケロリン」って書いてあるやつ、それもちょうどブラウンが使うのに良いサイズのが映っているの~~つまり直径が5センチくらいのやつ!

カメラマンの人と奥さんが香港に旅行するときも当然いっしょに飛行機に乗り、エチケット袋に顔をつっこみカメラマンさんに背中をさすってもらったりしている。

準備のためにリュック(これもぬいぐるみサイズ)にパスポートとか(これも作っている)入れている写真もすご~~いかわいい!

ほんとうによくできてるの!不器用な私にとっては脅威の世界!
こんなに小さい服とか靴とか帽子とかかばんとかをどうやって作れるんだろう!!服を下げるハンガーまであるんだから・・それもすごく精巧にできてる!

この「ブラウン・ダイアリー」は一部コアなファンの間で売れたのか、続編もできましたね。
こちらもかわいかったな~ブラウンが自分の写真展の会場に行き、自分の写真を見ていたり、終わった後、でかいモップで床掃除したりして・・こんなにかわいくてアホらしいことを真面目にやってくれると本当に楽しくなっちゃうね!