シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

まるで歌舞伎のよう・・「ドラキュラ」

2005-05-28 21:24:25 | Weblog
フランシス・フォード・コッポラ監督作、92年の「ドラキュラ」

私は読んでいないが、ストーカーの原作にかなり忠実に作られているらしい。ドラキュラ役は怪優ゲイリー・オールドマン、彼が亡き妻の生まれ変わりとして愛するミナをウィノナ・ライダー、ミナの恋人にキアヌ・リーブス、ドラキュラ退治のヴァン・ヘルシングをアンソニー・ホプキンス。
お~~すごいキャストだな~ちょい役でモニカ・ベルッチも出ている。

ウィノナは本当にかわいくて美しい。外人の女性にしてはすごく小作りな顔のパーツで、小鹿ちゃんのようだ。
特にこのころは一番美しくて、役にはぴったり・・

そして、何よりもゲイリー・オールドマンでしょ!この映画は・・

最初のころ、年老いたドラキュラ伯爵として登場するんだけど、この伯爵の城ってのがすごい!
城で、伯爵とキアヌが話をしていると、バックにあるドアとかが、何か、ズルズルと動いたりするの。からくり屋敷のような・・動いたからって本筋とは関係ないんだけど、そのへんが様式美っていうのか、歌舞伎みたいだな~と思ってしまう。

キアヌはこの城に経理の仕事で派遣され、血を吸われちゃう。
でも、ただドラキュラにチュ~~~ってされるだけでは、ドラキュラにはならないらしく、吸われた後、ドラキュラの血を飲まされて初めて新しいドラキュラとして誕生できるらしい。

ミア(ウィノナ)はキアヌの婚約者で彼を愛しているんだけど、伯爵(ロンドンに現われたときは若返っている)に声をかけられ何度か逢瀬を繰り返すうちに彼のとりこになってしまう。

これって前世からの恋人ってことで、もうどうしようもない深いつながりのようだ。

一見人間として外見をとりつくろっているが、実際のドラキュラ伯爵は化け物のような姿になってしまっているのだが、でも、ミアの思いは変わることはない・・

切ないね~

この映画のすごいところは、キャストの豪華さと映像だね。イギリスの良いおうちの庭とかが素晴しく美しく描かれている。

それにしても、ドラキュラもので私がいつも思い出すのが「ポーの一族」

これは少女マンガで萩尾望都って人の長編だ。死ぬことができず永遠の生を生き続ける宿命をもった美少年エドガーを描いた傑作で、その中では、首にガブッとかみつくというより、手を相手の首筋に軽くあてるだけでも相手から精気をとってしまうことができた。殺すまでもなく、相手からエネルギー・チャージ!すごく洗練された吸血鬼・・でしたな~
ついでに言うと彼女の「トーマの心臓」はいまだに私の少女マンガのナンバーワンなのでした。