シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

この映画を好きっていうのは小声で言わなきゃ・・「フック」

2005-05-06 22:33:10 | Weblog
91年スティーブン・スピルバーグ監督作「フック」

映画ファンのサイトではズタボロの評価を受けているスピルバーグの失敗作(らしい)。
主演がロビン・ウィリアムズ、ダスティン・ホフマン、ジュリア・ロバーツ、こんな顔ぶれで大金をつぎこんでこんなひどい映画を作って!と怒りの声が多い。

ピーター(ロビン・ウィリアムズ)は仕事人間の中年のおやじ。かわいい子供ふたりと美しい妻がいるのだが、彼の頭は常にビジネスのことでいっぱい。
クリスマス、ロンドンに家族旅行、孤児だったピーターを育ててくれたウェンディおばさんの家を訪れる。

ウェンディはそう、あのピーターパンに出てくるウェンディ・・いまや80歳近いおばあちゃん。

ピーターは過去の記憶を失っているのだが、実はピーターパンで、今の奥さんに出会って恋したことからネバーランドでの生活をすてて人間の社会に適応する普通の男になっちゃっていたのだ。

ピーターパンにうらみをもつフック船長(ダスティン・ホフマン)がピーターの子供たちを誘拐にネバーランドからやってくる。子供を使ってピーター=ピーターパンをおびきだそうというわけ。

子供をさらわれてうろたえるピーターの元にネバーランドから妖精ティンカーベルがやってくる。
魔法の粉をかけられたピーターは空を飛び、なかば無理やりネバーランドへと連れて行かれてしまう。
はたして彼はピーターパンだったことを思い出すのか?!子供をフックから取り戻せるのか!?

ティンカーベルがジュリア・ロバーツだってことも大ブーイングだったらしい。
ジュリアもかわいいんだけど、ティンカーベルのイメージじゃないと・・

おっさん、ロビンのタイツ姿なんか見たくないって・・

でもね、この映画、私はなぜかとっても好きなんですよね~

ネバーランドに戻ったピーターは最初大混乱、だって自分がピーターパンだった記憶なんかないわけだから、ここはどこ?私は誰?状態。子供たちに囲まれて「こいつがピーターパン?だってブクブクのおっさんじゃ~~ん」と総すかん。今は新しいリーダーの少年が子供たちを率いている。

でも、たったひとり黒人のチビすけはピーターをまじまじと見つめ、その目の中にかつてのリーダーの輝きを見つけ「やっぱりピーターだ!」と叫ぶ!このシーンってなんか何回見てもジ~ン。

それから空想を働かせて子供たちが食事をするシーンがすごく好き。
大人のピーターからすると、何にも見えない空の皿しかないテーブル。腹ペコの彼は美味しそうにごはんを食べる子供たちを恨めしそうに見る。そのうち、新しいリーダーがピーターを汚い言葉でののしり始める。子供たちは汚い言葉が大好き。言い返す言葉が冴えないと怒号が飛ぶ。言い合いが続くうちにピーターがコツをつかみ、今度はうまいことリーダーを言い負かしてしまう。

すると、ふっとピーターの目の前にものすごいごちそうが現われる!「そう、想像力を使えたじゃん!!」と子供たちに大うけのピーター。

このシーンのご馳走がすごくかわいい!まったくありえないメニューで、おもちゃみたいなんだけど、色もすごくキレイでホカホカ湯気を立てて・・

まあ、多くの方が失敗だっていう理由もわからなくはないんですが、好き嫌いは仕方ない。
正直、大好きな1本なんです、恥ずかしながら・・