シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

狼が最高にかっこいい・・「クリスマス・ツリー」

2005-05-31 20:57:38 | Weblog
68年テレンス・ヤング監督作「クリスマス・ツリー」

ウィリアム・ホールデン扮する事業家のリッチマンは妻に先立たれ、かわいい息子とふたりの生活。といっても息子は寄宿舎の学校に入っているので、一緒に時を過ごすのはホリデイのとき。

ある休暇でふたりは小島へと遊びに行く。ボートで沖に出た彼ら、釣り糸がもつれたので父親が水に入り、ほどいている時、突然上空で爆発が起こる。驚くふたり。この爆発でボートにいた息子は放射能を浴び被爆してしまう。(父は海中にいたので大丈夫だった・・ほんまかいな?)

まだ12歳くらいの少年が、いきなり余命わずかと医師に宣告されてしまうのだ。

父親は強いショックを受けるが、息子との残り少ない時間を過ごすため、田舎の家へと移り住む。
学校に行くな、パパは病気でお前に一緒にいてほしいんだ・・と悲しい嘘をつく。

この少年がね~ものすごい美少年なの!
これ1本で、それ以降は見ないけど。

当時リアルタイムで劇場のロードショーで2回見ました。
冬の田舎の描写が美しく、貴重な時間を過ごす親子の描写がなかなか・・

息子に何でもほしいものを与えたい父は「狼がほしい」という彼の望みをかなえるべく、動物園に忍び込み、ペアの狼を盗んできちゃったりする。すごいもんだ!

この2頭の狼が堂々として美しい・・

本当は息子は病院の看護士さんの立ち話を聞いており、とっくに自分の運命を知っていた。
なんてけなげなの~

クリスマスまで生きたい・・この息子の望みはかなうのか?そして、へそ曲がりの私でも泣いちゃったラストシーンへと・・

言ってみれば難病ものの典型です。
でも、息子が逆に父親を励ましたりして、つとめて冷静に過ごす日々を描いているし、あまりあからさまな「お涙頂戴」にしていないところが良いです。

映画ファンのサイトで見ると、昔、クリスマスシーズンにはテレビの「水曜ロードショー」で放映されることが多かったらしい。水野晴男さんのコメントが毎回同じだったらしいですよ。ちっとは工夫して違うことを言ってほしいもんですな。