シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

ものすご~く怖い映画のものすご~くキレイなドヌーブ・・「反撥」

2005-05-10 18:30:46 | Weblog
64年、ロマン・ポランスキー監督作「反撥」

主演は天下の美女(今もキレイでびっくり!)カトリーヌ・ドヌーブ。

いや~ほんとうにキレイですよ。しかもね、神経症の若い女性の役なので、その美しさが怖いのですよ!!白黒の画面は暗い雰囲気をかもしだし、今のサイコ・スリラーなんか軽量だな~と思えるくらい、重量級の狂気と倒錯の世界。白黒だから、暗いシーンだとはっきり見えないところが尚更恐怖をかりたてる。自分自身も暗闇に閉じこめられたような気分になってくるんだよね。

主人公のドヌーブは姉とふたり暮らし。姉は明るく社交的、彼氏を家に引き入れ、仲良くしている。
当然、毎晩聞かされる声っていうものがあり、ドヌーブの神経は少しずつ狂ってくる。
男性を恐れる気持ち、嫌悪感、でも本当は自分も求めているんだよね。

彼女は彼氏を殺してしまう。(たぶんそうだった・・)

その後も続く彼女の妄想・・壁から無数に出てくる腕・・その腕がガシっと彼女をつかまえたり・・これ何?このお皿に盛られているものは何すか~?って目をそむけたくなるような小道具も優れもの。

今のよくあるお化け屋敷風、ショック映画とは全然違う、人間の神経が崩壊していく様をこんなにもすごい形で、しかもどこかスタイリッシュに描いているポランスキーはすごい!

この後、彼自身は奥さんである女優、シャロン・テートを狂気の集団に惨殺され、アメリカを離れていったようだ。
シャロンは妊娠中、彼女は母親になることに全精力を傾けようとしていたとポランスキーがインタビューで語っているのを見ました。

やはり何よりも生きている人間の狂気が一番恐ろしいっていうことですな!

しかし、この映画を見たのは高校1年のとき、深夜のテレビ放映でした。もう~あまりにも恐ろしくて少しの間、トラウマになりました。
子供は見ちゃいかん!


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