シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

ちょっと淡々すぎ・・かな「クイール」

2005-05-19 19:50:07 | Weblog
03年、崔洋一監督の「クイール」はかなりヒットした作品だ。
先日妹がテレビ放映分をビデオに撮っておいてくれたのを見ました。

私は、かなり涙もろい・・でも、「思いっきり泣けました~」とか「ウルウルしました~」などと上映後の感想を言う若者の映像をフューチャーした劇場映画の宣伝を見ると、「この映画には絶対、泣かないぞ!」と決意するタイプだ。押し付けるんじゃないよ!、涙を!と思っちゃう。

この「クイール」は実在の盲導犬クイールの一生を描いている。盲導犬っていうのは血統なんだって。知らなかった。盲導犬の親ではない犬から生まれたうちの1匹をどうしても飼い主が盲導犬にしたいって気持ちから物語は始まる。

選ばれた子犬はパピー・ウォーカーのおうちに預けられ、1歳までを過ごし、その後訓練センターに来て、基礎訓練、オーナーが見つかるとそのオーナーさんとの訓練。その訓練合宿をクリアーできれば、自宅での盲導犬との生活が始まる。

クイールはクリーム色のラブだが、珍しいことにおなかに黒いあざがある。
なんか、バッテンマークのようにも見えるが、鳥を羽を広げている図にも見える。

クイールのオーナーは小林薫、糖尿病から失明したらしく、見えていた時代もある人だ。
ぶっきらぼうだが、愛情は深く、なかなか味のある好人物を彼がうまく演じている。
小林薫は以前テレビドラマでヤミ金融の社員をやっていたことがあり、それもなかなかよかったな。

訓練所所長は椎名きっぺい(漢字がわからないの)。これも結構よかったかな。
「クイールさん」って呼んだりして、盲人に対してもあまりベタベタした優しさは表現しないところがかえってよろしい。

私は昔、彼の名前を椎名かっぺいだと思い込んでいた。すみません!

犬にもあまりわざとらしく演技させていない点もよろしい!でも実際の犬って、もうちょっとキャラ濃いけどね、盲導犬なんだから、まあ、いいでしょう。


こうして特に悪いところもない映画なのだが、なんだか面白くないんだよね~
やっぱりね、私にとっては映画ってテンポが大事なんだよね。
この「クイール」は何だかリズム感のない作品なのよね。作りすぎていない感じにしたかったと思うんだけど、じゃドキュメンタリーにすればよかったじゃん!とつっこみたくなる。
淡々としすぎ・・かな。
単調なマッサージってとこ。
ず~っと同じ調子で肩もまれていても、ね・・・やはり緩急がないと・・
もまれている気がしないってもんです。