絵本と児童文学

絵本と児童文学、子ども、保育、サッカーなどの情報を発信する

新型特養の矛盾

2007-11-20 14:03:34 | 福祉
 9月に訪ねたすべてが新型特養(ユニットケア)である施設は、その良さを知ることができて好感を持ったのだった。家族の訪問頻度が多い、あるいは介護者とのつながり強くなる、といったことであった。個室であることと10人単位である、という条件だからであった。
 ところがユニットケアの利用者は、居室から共有スペースはでてこないで、こもってしまうことが多いという。介護度4度ぐらいの人が多いため無理からぬことである。
 ユニットケアは個室に象徴されるように、個人の暮らしを大事にすることから発想されている。ところが06年の介護保険改訂では、施設経営上からも介護度の高い人の入居が優先されることとなっている。
 暮らしにウエイトがおかれたユニットケアであるが、自分での生活がままならず多くの介護を必要としている人が利用しているということである。特養での質の高い生活ができるというのが目的のユニットケアであるが、介護政策から実際は介護によらないと生活が出来ない人の利用が多いのである。
 多くを介護によって生活する人が個室より旧来型がよいというわけではないが、ユニットケアの個室の条件であるからこそ可能な質の高い生活を必ずしも必要としない人が利用しているのが実態である。というわけで、厚労省の政策のちぐはぐさ目立つこととなっているようである。

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-11-22 20:08:59
多床室、ユニットともにメリットとデメリットがあると思う。
返信する

コメントを投稿