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老人介護の空洞化改善なるか

2008-06-09 22:39:45 | 福祉
 NHKの「おはよう日本」と「ニュースウオッチ9」で介護の現状を取り上げた。それぞれ7分と5分という時間だったが、ニュース番組としての扱いは軽くない。

 介護職員の退職が多く、それの補充ができない。そのためにショートステイを閉鎖した。月3日ほど利用していた人が切羽詰ったように困っていた。自宅介護が連続することの厳しさを、ショートステイ利用で一息つける、というわけだ。それができなくなっている。
 20代と思われる男性が、介護の職業に意義を感じ働いているが、家族に子どもが加わったことを契機に退職する。介護職の賃金では家族が生活できないので、転職にふみきることにした。
 老人施設は介護報酬でまかなわれておりるが、千代田区の場合介護報酬に加算をして引き上げて空洞化をとめるようにしている、という。
 
 200年に介護保険がスタートしてから、介護報酬によって老人施設が運営される。介護報酬の見直しを2回行ったが、そのたびに施設運営が厳しく、介護職員の賃金が安くなっている。しかも施設ごとに賃金が異なる。平均賃金が20万円ぐらいで、他の職業より10万円ぐらい賃金が安いという。
 介護保険利用者が増加しているので、厚労省は介護報酬の引き下げを2度したので、賃金が低くなっているのだ。今後要介護者が増えて10年後には現在より50万人の介護職員が必要といわれている。辞めていく人に補充ができない状況の現場を看過できないとして、4月25日下記のような法律ができた。
 民社党案の 「介護労働者の人材確保に関する特別措置法案」を撤回して、内閣の提案をして決まった。なんともあいまいな法律であるが、介護職員の条件向上という現状を何とかせねば、ということからできたものである。法律ができたからには、来年度(09年)の見直しのときに、現状より労働条件の向上を図ることを期待することにしよう。


介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律案(厚生労働委員長提出、衆法第16号)概要

 本案は、高齢者等が安心して暮らすことのできる社会を実現するために介護従事者等が重要な役割を担っていることにかんがみ、介護を担う優れた人材の確保を図るため、平成二十一年四月一日までに、介護従事者等の賃金水準その他の事情を勘案し、介護従事者等の賃金をはじめとする処遇の改善に資するための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするものである。
 なお、この法律は、公布の日から施行することとしている。

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