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二年詣りに善光寺に行ったらこのポイント、お忘れなく

2015-12-26 07:00:03 | 日記
彫り物を確認

 年末年始に善光寺に参詣を予定されている方は多いでしょう。
そこでガイドブックにはほとんど載っていない「驚きのポイント紹介第一回」を
お伝えいたしますので、是非ご自身の目でお確かめを。

 毎週土曜日はウォーキングの途中で気になった疑問を調べています。
今回は先週に続いて「善光寺の謎 その4」です。

 本堂正面の入り口を向拝(ごはい)と言います。
向拝には白い大きな垂れ幕が掛っています。
幕は横幅約20メートルの大きな物で、向かって左側には寺院を表す「卍」のマーク、
右側には善光寺の寺紋である「立葵紋」が黒く染め抜かれています。
 このふたつのマーク、後ほど本堂に入った時に問題になりますからよく覚えて
おきましょう。

 さて向拝には4本の角柱と8本の円柱がそびえています。
それぞれの中央4本の柱が梁を支えている部分を良く見てください。
そこには動物の彫り物が飾られていますがこれを「木鼻」と呼びます。
 正面側は獅子、その裏面の動物は一見雌ライオンに見えますがこれは虎です。
更に東西の向きには鼻が長い牙のある動物がいます。
似た姿ですが獅子の様に渦巻き模様があるのが獏(ばく)、無いのが象です。

 正面向拝には合計14体、東西の向拝にはそれぞれ8体が飾られています。
この彫り物の動物を見るのも楽しいですよ。
 ここで取って置きの情報を。
正面向拝の階段真下、その中央に立って見上げてみましょう。
そこに何かがいます。
ハト除けの金網が邪魔して見難いのですが、何かの彫り物が飾られています。
私の眼には鬼の面に見えるのですが、皆さんはどうですか。
階段を上る前に是非お確かめを。

刻まれたマークの不思議

 では本堂に足を進めましょう。
板張りの部分が「外陣」、畳張りの部分が「内陣」、その奥の法要が行われる部分が
「内々陣」です。
 内陣には天井から黄金の巨大な7つの飾り物が吊り下がっています。
これは華鬘(けまん)と呼ばれる仏具です。

 ここにも大きな謎がありました。
華鬘の内で前面の中央にある8面体の大きな物をご覧ください。
よく見るとここに先ほど覚えた「卍と立葵紋」が彫られているのが分かります。
 さてこの模様、何かおかしくありませんか?
どんな書物を調べても理由は書かれていないのですが、全く持って不思議なのです。
「なんでこうなの?」
先ほど覚えた向拝の垂れ幕に描かれた模様とは明らかな違いがあるのです。
さてそれは何でしょう?

 是非これもお確かめください。
どうしても分からない方はもう一度正面の垂れ幕を見てみましょう。
その際のヒントは「今度は本堂の側から見ると良くわかる筈」。どうです、違いに気付きましたか?
 謎に満ちた善光寺、この続きをお楽しみに。
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プロレス史で際立つ吉原氏の功績

2015-12-25 07:00:54 | 日記
力道山に鍛えられた男

 毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」をお届けしています。
このテーマでは年内最後の今日は、レスラーでは無いあの方の思い出を語りましょう。
 題して「甦れ!水曜7時・国際プロレスの吉原氏」です。

 本日の主役は力道山全盛時の日本プロレスで軽量級レスラーとして活躍した
吉原功氏です。
早稲田大学レスリング部で活躍し、相撲界からの移籍組が主だった日本プロレスに
アマレスをバックボーンとする異色の存在として入門。
 レスラー引退後「理想のプロレス」を目指して、1966年に日本プロレスを
退社し国際プロレスを立ち上げました。
 
 その後の氏の歴史は国際プロレスの歴史その物であり、ライバル団体との戦いの
連続でもありました。
それは一言で言ってしまえば「敗北の歴史」でした。
 TBSテレビを背景にした華々しい旗揚も、日本プロレスの強烈な妨害を受け
苦しい船出。
その後も契約外人選手を奪われるなど数々の嫌がらせを受け続け、興行成績を
伸ばせない状態が最後まで続きました。

 日本人人気レスラーの育成に情熱を傾けましたが馬場、猪木の巨大な壁は
超えられません。
 ラグビー界の実力者・グレート草津は全国放送の第一戦で惨めに敗北、東京
オリンピック代表・サンダー杉山は丸形体型で人気が出ず、ボディビル出身・
ストロング小林はライバル団体に移籍、その後もマイティ井上、阿修羅原
(命名は先日ご逝去された野坂昭如氏)などを輩出するも願いは叶いません。
 デスマッチ路線の主役・ラッシャー木村は独特の戦いぶりで一部に熱狂的なファンを
作り出しましたが、全国区の人気者にはなり得ませんでした。
 団体の運営、スターの輩出、全てに氏は敗れ国際プロレスは1981年その幕を下ろしました。

レスラーの安定した暮らしが一番

 ところで吉原氏が掲げた理想のプロレスとは一体どんな物だったのでしょうか。
設立当時は本場アメリカの有名選手を招聘、次はヨーロッパから華麗なテクニックを
持つ実力者を次々と招き、更にAWAと提携して再びアメリカマットの人気者を
主役に据え、最後は流血のデスマッチを売り物としていきました。
 この流れには脈絡が無く、目指した物が分かりません。
しかし目線を変えると何かが見える気がします。

 国プロ卒業生が何時までも氏を敬愛していたエピソードには事欠きません。
ひょっとしたら目指したのはマットの上の物では無く、「レスラーが安心して
働ける会社」だったのかもしれません。

 レスラーは現役時代には旅から旅で休む間も無く巡業を続けます。
人気を得る為に自分の体を鍛え、時には文字通りそれを切り刻む事も厭いません。
しかし現役を退くとなかなか潰しの効かない職業。
人生の後半に苦難を抱えたレスラーも数多く存在しました。

 氏は引退したレスラーも含めて、この業界に携わった全ての人々が安心して働ける
会社作りを目指していたのではないでしょうか。
 そして夢半ば、1981年9月30日、55歳の若さで永眠されました。
吉原氏の死が今の私より5歳も若い時だったと今回知り、その無念さの一端に触れた思いがします。
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諏訪上空を羽ばたく鳥の王者、グル

2015-12-24 07:00:08 | 日記
オオワシとくればグル

 毎週木曜日はウォーキングの途中で目にした野鳥を取り上げています。
このテーマの年内最後となる今日はウォーキング中に見た事は無いけれど、
時期になると必ずニュースで報道されるので県民には馴染深い鳥、 
タカ科 オジロワシ属 オオワシ です。

 毎年12月になると諏訪地方に国の天然記念物のオオワシ・グルが飛来し、
翌年の3月中旬まで留まります。
 1999年の1月に諏訪湖上で衰弱したところを保護され、回復後に放たれました。
以来毎年飛来を続けて今年で17季連続となるそうです。
保護された際に「グル」と鳴いたのでこの愛称が付けられた話は有名です。
体全体は黒褐色、主翼の前の部分と尾羽が白く、くちばしが黄色の1m程に
なる大きな鳥です。

 何度も聞き知った報道内容ですが、良く考えると知らない事も多くあります。
グルは何処から来て何を食べて何処で体を休めているのだろうか。
グルの仲間は全国でどれ程いるのだろうか。
 調べると、イヌワシの国内生息数はおよそ5000羽。
夏はロシア東部で大木の上に巣を作り繁殖活動を行います。
もっぱら動物食でサケなどの魚を好んで食べます。
カモの仲間や時には子供のアザラシやホッキョクキツネ等を襲って食べる事もあります。

 寒さの厳しい時期になると南下を始めて主に北海道で越冬を行います。
一部は本州まで移動する個体もあり、グルはその中の一羽です。
諏訪湖周辺でも魚を捕まえて食料にしており、湖上で獲物を狙う姿が良く観察されています。
夕刻になると市内上空を滑空して水辺にある樹上のねぐらに向かいます。
 オオワシの寿命は良く分かっていないので貴重なデーターにもなる、とグルの
飛来継続が期待されています。

オオワシとくればちゃんこ

 年配の長野県民はもうひとつの「オオワシ」を思い浮かべるかもしれません。
佐久市出身で昭和の時代に幕内で活躍した「大鷲平」(おおわしひとし)氏です。
 190cm、112kgのソップ型の体型ながら、16年と2か月無欠場を
続けた根性の人でもありました。
 当時の信毎には場所中大鷲の話題が欠かさず掲載されていましたが、現役を引退
した後はほとんど記事を見かける事も無くなりました。
今年、木曽出身の御嶽海が関取になり連日大きく報道されました。
その中に大鷲氏が力士の立場から稽古の仕方や大一番を迎える心構え等を、
分かり易く解説している記事を発見して懐かしく読ませて頂きました。

 来月からの初場所では御嶽海の活躍に伴って大鷲氏の登場も増えるでしょう。
古くからの相撲ファンにはこちらも楽しみです。
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危険度ナンバー1と呼ばれる昆虫

2015-12-23 07:00:41 | 日記
冬の庭に痕跡を発見

 暖冬なので庭に出て草むしりをしてみました。
暫く続けましたが、どうせもうすぐ雪に覆われるのでこの程度でいいか、飽きて
しまって終了です。
 立ち上がった時に掴まったハナミズキの枝に1cm程の卵型の物が着いている
のに気づきました。

 白と黒のコントラストが目立つ殻はイラガの繭です。
繭と言っても柔らかな糸で作られているのでは無く、カルシウムの硬い殻で出来ています。
この殻は日本の昆虫の繭の中で一番の硬さを誇ります。
 先端が破れているので殻の主は既に飛び立ったのでしょう。
ハナミズキの手入れをしていた夏の頃に、気付かなかったけれど実はあの危険な
イラガの幼虫がここにいたのでした。
 イラガの危険度、皆さんどれ程と思われますか?

 ある昆虫図鑑には「身近で危険な虫ナンバー1」と書かれていました。
派手な姿は一目見ただけで、「危険!近づくな!」の警報が理解できます。
幼虫は黄緑に茶色の線が入った目立つボディ、そこから黄緑色の線香花火の火花に似た
トゲが無数に飛び出しています。
 敵が近づくと全てのトゲの先端から毒液を一斉に分泌します。
ヒスタミンや各種の酵素から成る非酸性の毒ですが、詳しい成分はまだ分かっていない
と言います。
幼虫時代のこの毒は繭にも成虫の羽にも残っている事があります。

我が家は危険生物多発地点

 年の瀬が迫った頃になって、続々と我が家に巣食う危険な生物の存在が
明らかになってきました。
 軒下の砂の中には「フグの130倍も効果がある毒を持つ、アリジゴク」が
潜んでいます。
木の根元には「ミニサイズのタランチュラにしか見えないトタテグモ」が巣を
作っています。
家の中には「噛む力が何とライオンに匹敵するゴキブリ」が隠れているでしょう。
床下では温暖化に伴い北上しつつある「世界で最も加害力が強いイエシロアリ」が
息を潜めているかもしれません。

 脅威の生き物が身近な所にこれほどまで生息しているのに、その危険度に
これまで全く無関心だった自分に先ずは驚いてしまいます。
と同時に小さな生き物が身を守り子孫を増やす為に身に着けた特殊な能力が凄すぎて、
それを知る魅力にどっぷりとハマってしまいそうです。

 狭い我が家ですがそこに住む生き物の数がどれ程になるのかは見当もつきません。
ましてや彼らが隠し持つ驚きの能力は想像もできません。
探していくと身近な場所で、もっと凄すぎる生き物にも出会えるでしょう。

 この欄の今年最後になる次週にはそんな中のひとつ「進化論を危うくさせる
化学兵器を持った生物」を取り上げて、その危険度と不思議に触れてみましょう。
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日本発、悪魔の植物

2015-12-22 07:00:32 | 日記
アメリカ政府がほれ込んだ

 海を渡ってアメリカから日本に着いた種が発芽して、いまや日本中に生息域を
拡大し在来種を根絶やしにしている話を先週取り上げました。
それに対して日本からも秘密兵器がかの地に送り込まれ、今やアメリカ中で猛威を
振るっていると言うのが今週のお話です。

 毎週火曜日はウォーキング中に見かけた山野草の話題をお届けしていますが今週は、
日本中どこででも目にする植物、マメ科 クズ属 クズ です。

 飼料として、庭園の装飾として、はたまた土壌の流失防止として余程魅力的に
見えたのでしょう。
素晴らしい植物だとほれ込んだアメリカ政府が音頭を取って日本から移送しました。
時は1876年、以後国を挙げて繁殖が推奨されたのです。
 しかし自然の力は簡単にコントロール出来るものではありません。
流れ出した種が無秩序に生息域を拡げ、憧れの植物は何時しか「デビルズ・プランツ」
(悪魔の植物)と呼ばれる存在になってしまいました。

根粒菌との共生

 クズの強みは根に根粒菌を飼い、互いに必要な栄養分を供給し合う関係を作り上げている事。
これにより栄養が乏しく競争の激しい土地であっても、ライバルよりも早く成長出来るのです。
 豊富に生産されたデンプン「葛粉」は根に蓄えられ次第に巨大化して塊根に育ちます。
日本ではこれを湯で溶かして葛湯を作り、乾燥させて生薬の葛根湯として古くから使われて
きました。
更につるは作業用の材料として広く用いられても来ました。
 クズを生活に取り入れる為には定期的な刈り取りが必要になり、結果として人間との
良好な関係が保たれたのです。
いつしかその関係が崩れ、日本でもアメリカでもクズは厄介な植物とされてしまいました。

 偶然の一致でしょうが、アメリカ発のウリ科のアレチウリと日本発のマメ科のクズは
葉の形や大きさが良く似ています。
広げた掌程の大きさの葉が前者は1枚、後者は3枚一組でつるから元気よく生えています。
山肌の樹々の凹凸を覆いつくして、柔らかな布を被せたかの様な風景に変えてしまうのも
似ています。
一見穏やかに見える表層の下では、元からあった植物が光合成を阻害されて地獄の苦しみを
味わっているのも一緒です。
挙句の果てに両者ともに世界の侵略的ワースト100生物に揃って選定されてもいます。

 今や世界中で無秩序な侵略を続けるふたつの植物。
勢いを止めるには、どうしたら上手に利用できるかを考えなさい、先人はそう教えて
くれています。
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