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雑草の日:挽いた結果

2022-06-21 06:29:39 | 日記
おかしな名前

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、イネ科 スズメノチャヒキ属 スズメノチャヒキ です。
 何ともおもしろい名前ですが道端にさもなく生えているので、何気に
目にしている機会が多い草です。
 姿かたちを形容するならば、稔り不足の稲みたいな草。
<円錐花序は各節に1~数個の枝を輪生し、まばらに小穂をつける。
小穂は熟すと下垂する。>
 稲であれば米粒が入っている部分にあたる小穂をルーペで拡大して見ると
<長さは17~23mm、基部には2個の包穎(ほうえい)があり、上方に
6~10の小花がつく。
小花の芒(のぎ)は長さ1cmに達する。>
 包穎は稲であれば米粒のお尻が枝に接する部分を覆っていて、元は葉
だったものが変形しました。
芒は米粒の先端に生えている細く尖った部分。
その芒が1cm程伸びているので見た目の印象は少しトゲトゲした感じがします。

 おかしな名前は子供の遊びに由来するといいます。
<子供が穂をとって唾を付けて爪に乗せ息を拭く。
すると粒が回転するが、その様子がお茶の葉を石臼でくるくる挽いて抹茶を
作る茶引きに似ていることからチャヒキの名が付いた。>
(植物の名前覚え書き より)
 同じ様な姿をしているカラスムギは別名チャヒキグサとも呼ばれます。
スズメノチャヒキはそれよりも小ぶりなので、「小さい」を意味するスズメ
が付いてこの名前になりました。(Wikipedia より)

お茶の行く末

 「茶を挽く」作業をすれば香ばしい抹茶ができ上りますが、言葉自体
には揶揄する雰囲気が漂います。
<茶を挽くのは暇な時の仕事とされていたことから、用事がないことを
意味する。
そこから芸者や遊女などに客が無く暇であることを「お茶を挽く」と言う
ようになった。>(コトバンク より)
 子供の遊びのチャヒキは、元を辿れば子供にはご禁制の遊び場に繋がる
のでした。

 「挽く」は辞書には<のこぎりをひく、ろくろをひく、馬や牛が車を
ひく>(新明解国語辞典 より)と載っています。
でも生活の場面で目にする機会が多いのはコーヒー豆を挽く作業です。
 <粉にすると酸素と接する面が多くなり酸化が進み風味や香りが失われる。
コーヒーは豆を挽いている時が一番良い香りがする。>
(まなぶおじさんの珈琲工房 より)
 コーヒーは挽きたてが一番、同じことはソバにも言えます。
<繊細で熱に弱いソバは大量生産の機械で挽くと風味が飛んでしまう。
石臼で少量ずつゆっくりと挽くと風味が豊かになる。>(日穀製粉株式会社 より)
 そこで最近は水冷式で熱を持たない機械が導入されているそうな。
「3たて」のソバを食べたくなりましたが、「挽く」はまだまだ食欲を
そそります。
肉を挽いて作ったひき肉がジュウジュウのハンバーグに姿を変える様が目に
浮かびます。
 コーヒーもそばも肉も、挽けば五感を刺激してくれる魅力ある言葉に昇華
するのに、何故かお茶だけはそうなりません。
コメント
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