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身近な生き物:鳥の思い

2022-06-15 06:29:39 | 日記
特定外来生物

 「温暖化の影響か」、そのフレーズが添えられた新聞記事やテレビ
ニュースのコメントはお馴染みです。
 温暖化で色々な変化が生じていますが野鳥の世界も同様、長野県内にも
新顔が表れています。
 昨年5月の地元紙で珍しい鳥の観察が紹介されていました。
8日付紙面には<県内での観察記録は1911年以降3例しかないマミ
ジロキビタキを佐久市で観察。
渡りの途中で日本海側に立ち寄ることはあるが、県内での観察は非常に
珍しい。>
 次いで12日付紙面では<朝鮮半島などに2千羽しか生息していない
クロツラヘラサギを小布施で撮影。
九州に越冬で渡って来るが県内での確認は1,2例しかない。>
 そんな貴重な出会いは素直に喜べる経験。
でも逆のパターンは少しばかり苦い味がする遭遇です。

 2020年の6月12日付地元紙には特定外来生物に指定された鳥が
報じられていました。
<木島平でガビチョウが目撃された。
既に東信地方で確認されていたが北信にも生息していた。
亜熱帯地方原産のガビチョウはペット用に輸入されたが、逃げ出したり
放されたりして野生化したと考えられる。
在来種のウグイスなどと生息域が重なり、餌の取り合いなどの競合が懸念
される。>
 もうひとつは中国南部から東南アジアに分布する鳥。
<特定外来生物指定のソウシチョウが安曇野市で確認された。
南信地方では目撃されていたが温暖化の影響で生息域を広げている。
営巣環境が似るウグイスなどと競合し、生態系のバランスを崩す恐れがある。>

 先のガビチョウは目の周りが白く縁取られた特徴的な顔。
ソウシチョウは雀くらいの大きさで、姿や鳴き声の美しさから鑑賞用として
人気の高い鳥。
いずれも本来いるはずの無い長野県に、環境の変化によって棲みついています。

減るハクチョウ

 温暖化により、来るべき鳥が来ないと危惧する報道もありました。
2020年の1月24日付紙面では<安曇野市一帯に飛来するコハクチョウ
が今冬は半減。>(引用は全て 信濃毎日新聞 より)の見出しがありました。
 シベリアからの渡りの途中に立ち寄る山形県の田んぼに、本来ある筈の
雪が今冬は無い。
だから餌探しに困らない。
わざわざ遠くまで飛ぶ必要も無いので南下が進まない。
そう報じられていました。
 環境の変化に戸惑いながらも鳥たちは逞しく生きています。
大空を飛びながら地上を見下ろせば、今日も森を歩いているオヤジが目に入ります。
「北に生息域を広げたと言っては驚き、南にやって来ないと言っては頭を痛める。
ニンゲンって面倒な生き物」
 そう思っているかもしれません。
 

コメント
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