世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

東京地検は気が狂ったのか?

2009年06月21日 | 日記
検察は「天に唾」、検察暗部の暴露は近い

今週の金曜日に西松事件関連の初公判の検察冒頭陳述が行われ注目していたが、これだけ世間が注視していた「冒頭陳述」は史上最低の陳述内容になってしまった。あまりに陳腐というか滑稽な内容なので書くのもバカバカしくなるものだが、主だった「陳腐度」「国策度」をチェックしておく。

◎まず一番目立った陳腐な表現、文学的表現とも云う「天の声」だが、この公判は西松建設元幹部2名の外為法違反事件の筈で、政治資金規正法事件はその経過に過ぎないはずだった。しかし検察は後段の事件のみを「イソップ物語風」に作り上げ、法律用語が駆使され判りにくい「冒頭陳述」を、新聞等の見出しにピッタリの言葉「天の声」という抽象的にして陳腐な言葉を10か所近く織り交ぜた。これは天下の検察特捜の陳述とは思えないし、「天の声」に頼らないと「イソップ物語風シナリオ」の辻褄を合せることすら出来なかったことを白状している。期せずして、この冒頭陳述を受けた3大紙及び各TVメディアは、この「天の声」の意味するところを検証もせず、大々的に垂れ流すと云う連携プレーを行った。このような大事件における検察冒頭陳述は検察庁の幹部たちも目を通すはずなのだが、「天の声」という抽象的語彙が法律用語として如何なものか寸借することが出来なかったのか不思議だ。まさか、裁判員制度導入で、「わかりやすさ」を意識したとするなら、尚更「魔女狩り」で使われていた「目に見えない力」のような表現を使う事は暗黒裁判時代に突入させるだけではないか。専ら事件のすべてが「天の声」で成立しているというシナリオは「宗教裁判」みたいなもので、日本の検察は法王庁になったつもりなのかもしれない。しかし、あきれた話だ、冒頭陳述が「天の声が真犯人だ!」マスコミが喰らいつく言葉にはピッタリだが、地検特捜と3大紙が相談でもしたのか?まさかそれはないのだろう(笑)

◎そもそもこの公判は7千万円の外為法違反の事件であり、政治資金規正法違反は付け足しのはずだ。勿論、外為違反の方が罪は重い(笑)ところが検察の冒頭陳述は東北地方の昭和50年当時からのゼネコン談合の歴史(業者の証言をかき集め)を学者のように披露してみせた。起訴した事件の立証事項を説明するのが冒頭陳述であり、噂をかき集めたゼネコンの談合歴史など「週刊誌」の十八番を奪うような「珍・冒頭陳述」を披露してしまった。このことで、西松外為違反は別件逮捕だったことが証明された。その上、その「東北地方におけるゼネコン談合の歴史研究」の成果を何と検事が堂々と行い、「宗教裁判的用語」(天の声)を駆使したことは検察史上重大な汚点を残したと言える。尚且つ、その「天の声」が誰であるかを国民が知る立場にいるわけだから、その誰かを「誹謗中傷」するための「冒頭陳述」だったということだ。しかし、その誰かの秘書(大久保被告)の裁判をする気は現時点で検察には無いようなのだから、この「東北地方におけるゼネコン談合の歴史研究」を披露するだけが目的だったと言われても検察は反論できないだろう。つまりは「是之しかじかと怪しいのです」だから「疑わしいから起訴しました」と言っているいるようだ。これは小学生以下の作文だ(笑)これが検察庁幹部たちの言う「公判で明らかにする」内容だとしたら、犯罪だ!寝言で関係のない物語をペラペラ話しただけではないか!結局、「天の声」という言葉をマスコミ各社を利用して、選挙前に国民に知らせようとしたようだ。しかし、ネットメディア及び週刊誌メディアの情報で検察への信頼は相当に揺らいでしまっているにも関わらず、此処で「天の声」等と云う言葉を駆使しないと「裁判が維持できない」体たらくの検察の実態がさらけ出された。この組織は余程民主党政権になるのが「嫌です」「恥をかいても阻止したい」と国民に知らせているようだ。或る意味で、まさか検察が不公正をするだろうか?と半信半疑だった国民にまで「その正体」を晒した点で有意義な冒頭陳述だったかもしれない。

◎法的な面でも問題があった。特に西松が「天の声」で小沢事務所に献金せざるを得なくなった歴史研究の結果、「天の声」を実質行使していたのが小沢前代表秘書の大久保被告だと主張したことだ。検察がこの公判で大久保秘書の供述調書を持ち出し読み上げたことだ。大久保被告の裁判は始まっていないし、日程も定まっていない。つまり、「大久保被告の供述調書」の法的効力は大久保被告の公判で争う重大な争点であり、今回の公判でいかにも歴然たる証拠のように扱う事は重大な法律違反である。それを天下の東京地検が白日、裁判所の公判で行った事実は問題だ。そもそも、大久保被告が自ら「供述調書」そのものへの反論の機会も与えられずに既成事実のように他の裁判で証拠のごとく利用されて良いはずがない。そもそも西松側の事件の立証に、大久保被告の「供述調書」は不必要であり、外為法違反の立証に持ち出す理由すら存在しない。検察の今公判における目的は「天の声」の存在と「大久保氏の供述調書」の存在を国民に知らせるための公判だったと推測するのが妥当なようだ。

上記以外にも今回の検察庁の執拗なまでの「政権交代」断固反対の明確な意思及び行動は列挙しきれない。しかし、この「政権交代」への異様なまでの妨害行動は何を語っているのだろうか?どう考えても麻生政権を守ろうと云う目的だけにしては必死過ぎる?当初は自民党と検察の談合という図式の範囲で観察していたが、どうもニュアンスが違ってきている。それが何なのか?いままで噂の類でしかなく、あまりにも荒唐無稽な推測だった「米国の一部勢力の日本検察支配」という構図の姿が見え隠れしてきている。未だに筆者は「まさかそこまで」と思っているが、今回の「小沢追い落とし・民主党政権阻止」の検察の一連の行動から、「米国の検察支配」は冗談でないのかもしれないと検証の必要性を痛感している。今回はその疑わしき事件を列挙しておくだけにするが、いずれその疑わしい事件の疑わしい検察の行動と云うもの研究に値すると考える。

*ロッキード事件(田中角栄・児玉誉士夫・小佐野賢治ほか)
*誠備グループ脱税事件(個人仕手集団主宰・加藤嵩)
*三越・岡田茂・竹久みち事件(岡田茂・竹久みち)
*撚糸工連事件(稲村左近四郎・横手文雄ほか)
*東京佐川急便事件(渡辺広康社長・金丸信ほか)
*ゼネコン汚職事件(地方自治長3名他、大手建設トップを含む25人)
*泉井石油商会脱税事件(泉井純一ほか)
*KSD事件(村上正邦・小山孝雄・額賀福志郎・古関理事長ほか)
*鈴木宗男事件(鈴木宗男・佐藤優ほか)
*堤義明証券取引法違反事件(堤義明ほか)
*ライブドア事件(堀江貴文ほか)
*山田洋行事件(守屋武昌防衛事務次官・額賀福志郎と久間章生・山田正志ほか)等々である。
注記:(…)内は関係した乃至は関連で影響を受けた人物。

書き出してみると、たしかに悪を懲らしめているようにも見えるのだが、何処か胡散臭さもあるようだ。少なくとも、ロッキード事件、東京佐川急便事件、泉井石油商会脱税事件、鈴木宗男事件、堤義明証券取引法違反事件、ライブドア事件などは臭ってくる(笑)

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