世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

オバマが11年一般教書演説で “世界の雇用は米国の一人占め” と言った意味

2011年11月13日 | 日記
外交〈上〉
クリエーター情報なし
日本経済新聞社



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オバマが11年一般教書演説で “世界の雇用は米国の一人占め” と言った意味



  “覆水盆にかえらず” と云う言葉があるが、TPP参加交渉の事前協議の位置づけが、盆から既に水がこぼれたのか、傾いて今にもこぼれそうなのか、その辺の解釈は明確ではない。受け取る側の立場により、その解釈は変わるのだろう。首相と鹿野農水相、輿石幹事長が会談した際、鹿野氏が首相に、参加を前提としたものではないと確認したと云う情報もある。その辺は、山田正彦前農相が自分の名誉の為にも、来週の両院議員懇談会で直接質すべきである。いずれにせよ、野田佳彦は輸出企業のタダ塾で、世界観を学んだのだから、政商的であることは当然だ。また、実父が自衛隊員であったことから、親米である点も疑いようがない。このような短絡的人物評価は忌避すべきは充分承知だが、口アングリなほどに当て嵌まると、短絡も然り、と思うわけである。

 10月10日付の拙コラム「いつまで、米国の尻にへばりつくのか TPPは年次改革要望書の総仕上げ」において、≪ 筆者は、TPPは明らかに日本市場の米国化であり、既に破綻したとも見られるグローバル市場原理主義経済の更なる拡大に過ぎないと主張している。早い話、 短絡的に表現すると、「日本のすべての市場を占領したい」と云う、米国の意志と云う事だと思う。つまり、小泉政権時代にあった「年次改革要望書」が「日米経済調和対話」に名前を変え、日本市場の全面的開放を要求している。 この米国大使館の公式HPに掲載されている「日米経済調和対話」を読む事で、TPPの実体は明確になるのだろう。≫と述べたが、早速米国は、事前協議だといって、米通商代表部(USTR)が“直ちに枝野経産相”に誘い玉を投げつけてきた。(笑)


≪「牛肉・車・日本郵政」 米、二国間協議で見直し提起へ
 米通商代表部(USTR)のカーク代表は11日(日本時間12日)の記者会見で、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加方針を決めた日本との事前協議では、米国産牛肉の輸入規制撤廃や自動車市場の規制の改善、日本郵政の優遇措置見直しを重点3分野として話し合う意向を示した。
 カーク代表は、日本の交渉参加方針について「我々は大変歓迎している」とする一方で、「3分野はこれまでも日本と多くの協議をしてきたが、2国間の場で協議を続ける」と表明。また、「これらは我々が取り上げる課題の一部にすぎない」とも話し、3分野に限らず、幅広いテーマを協議する考えを示した。TPP をテコにして市場開放の要求を強める構えだ。
 この日、枝野幸男経済産業相はカーク代表と会談。枝野氏は会談後、記者団に対し「米国からいくつかの関心事項について話があった」と述べたが、具体的な内容の説明は避けた。枝野氏は「USTRは強力な態勢を作るだろう。経産省の通商部局の総力を挙げて、しっかりとした議論をしていきたい」と話した。(ホ ノルル=尾形聡彦、福田直之)≫(朝日新聞)

 “日本郵政の優遇措置見直し” これは面白い、日本の政局を引っかき回す戦術まで繰り出してきたようだ。国民新党の与党離脱に繋がる時限爆弾を仕掛けた。直感的だが、「国民新党、新党日本」は厄介だ、「みんなの党」と選手交代させろ!と内政干渉してきた、と見ることも出来そうだ。野田佳彦と云うか、民主党Bにとっては、渡りに船かもしれない。日本郵政を“米国側関心事項”とするのなら、福島原発事故を起こし電力供給や電力料金に独占企業として、参入障壁となっているのに鑑み、電力企業の地域独占の問題も参入障壁として取り上げるのがフェアではないか。米国大使館には、早急にフェアが命であるなら、電力地域独占問題も追加関心事項に早々に追加すべきである。

 ≪郵政
 保険と銀行サービスにおける対等な競争条件: 市場における活発な競争を通して消費者の選択肢の拡大を推進するため、日本郵政グループ の競争上の優位性を完全に撤廃し、規制面ですべてのサプライヤーに同一の待遇と執行を確保することにより、保険と銀行サービスにおいて日本のWTO上の義務と整合する対等な競争条件を確立する。
 郵政改革:日本政府や関連する審議会などが、競争条件に影響を及ぼす日本郵政グループ関連の施策の変更を検討・実施する際には、完全な透明性を確保し、利害関係者が意見を提供する有意義な機会を提供する。日本が将来的な改革を検討する際には、対等な競争条件に関する長年の懸案事項に対処し、日本郵政グループに追加的な競争上の優位性を与えないようにする。
 日本郵政グループの金融会社の業務範囲:かんぽ生命保険とゆうちょ銀行の業務範囲の拡大を認める前に、日本郵政グループと民間金融機関の間に対等な競争条件が整備されていることを確保する。
 国際エクスプレス輸送における対等な競争条件: 競合するサービスにおいて他の国際エクスプレス輸送サービス業者が課されるものと同様の通関手続きとコストを日本郵便に課すことや、独占的な郵便事業の収益が日本郵便のEMS(国際スピード郵便)の補助金となるのを防ぐ措置を取ること等により、国際エクスプレス輸送分野において効率的な競争と対等な競争条件を促進する。≫(米国大使館:東京・日本の公式サイト)

 まぁ、そう簡単にTPPが合意に至るとも思えないし、国会で批准出来る日が何時来るのか?“アノ騒ぎは何だった?”と云う日が来るかもしれない。当面は米国との事前協議の顛末を愉しんでいても良いのだろう。その内、USTRのカーク代表と経産省の“直ちに枝野大臣”のバトルも愉しみ。“直ちに枝野”は早々に経産省役人の実力が試されるみたいな言い草をしたが、オマエが矢面に立つべきだ。グチャグチャと“直ちに枝野”が頑張っている間に、野田政権が消えてなくなるし、オバマ政権も多分なくなる。事ここに及んで“ドル基軸通貨のジレンマ”から抜け出さずに、何とか都合よく切り抜けようなどと云う妄想的オバマ思考は明らかに破綻しか待っていない。英国を見よ!さばさばと肩のに降ろし、貧乏を愉しんでいるぜ!“ポンドはボンド、ジェームス・ボンド”なんちゃって、ユーロ大変だよね、だってさ。

  だいたいが、2011年からのオバマと云う男は、ほんの少し前に“ノーベル平和賞”なんてのを授与された事実が嘘のような変心ぶりとあいなっている。最近も米韓FTAの合意の際「これで7万人の雇用が創出された~!」とアピールする始末。つまり、逆に考えれば「これで韓国の雇用を7万人減らしたぞ~!」と同義である。(笑)その変心の兆候は2010年の一般教書演説に始まった。オバマは苦し紛れに「向こう5年間でアメリカの輸出を増大させる」と高らかに宣言したのだ。

 イヤイヤ、そんな程度で驚いてはイケない!2011年の同演説で、ついには平和賞を返還すべきレベルの演説をしている。殆どヒトラー並の過激さである。「本年以降、世界で誕生する新たな雇用機会は全部アメリカで産まれるものでなければいけない」???なんじゃこの演説は?更に調子づいたオバマ大統領は「今後、起きる新たなイノベーションは全部アメリカで起こるものでなければいけない」(通貨を知れば世界が読める:浜 矩子参照)幾ら大統領選に勝ちたいからといって、此処まで言って“委員かい?”とも思うが、結構本気で言っているから怖い。

 どうもアメリカの民主党も日本の民主党も、酷く安定感に欠けている。初めに言い出した事と、苦しくなって言い出す事がコロコロ変わる。もう言っている本人達もコロコロ変心するものだから、自分が詭弁の罠に嵌っていることさえ気づかない。このような世界的傾向に深く関与している世界勢力が本当にあるようだ。すべてが全てではないかもしれないが、アメリカ国務省・国防省を牛耳り、米国政治全体を支配するデビット・ロックフェラーの意志が未だに健在で動いているのが不思議でたまらない。日本の”最期の晩餐”に出席するが如く官邸にキッシンジャーが現れたのは象徴的だ。D・ロックフェラー、H・キッシンジャー、J・ナイ、アーミテージ、ハレム、キャンベル、M・グリーン等々。共和党保守勢力と目されるが、どうもそんな単純に色分けできる勢力ではない。これに国際金融組織が折にふれ絡んでくるのだから、やれやれの世界だ。中曽根が、小泉が、そして野田が、売国政策に精を出す事になるらしい。今になってみると、09年の日本の政権交代なんて屁のようなものと云う見方も出来てしまう。今日はネガティブに(笑)



成熟ニッポン、もう経済成長はいらない それでも豊かになれる新しい生き方 (朝日新書)
橘木俊詔,浜 矩子
朝日新聞出版



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