世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

内実、衆議院でも民主は過半数を割っている 政治家は早々に対立軸を示せ!

2011年02月28日 | 日記


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内実衆議院でも民主は過半数を割っている 政治家は早々に対立軸を示せ!


国会では、本予算と予算関連法案を分けて採決するのが良いとか悪いとか、28日通過は無理で1日にずれ込むとか、鳩山前首相の在任期間を越えるとか、16人の会派離脱民主党議員の造反はあるかとか、もうどうでも良い話に終始している。 マスメディアも民主党内A、Bの足の引っ張り合いというか、ジャブの応酬に焦点が合っており、今や自民公明等々野党の存在を無視する状況に至っている。

事実、与野党の国会論戦を見ていると、与野党共に休戦状態で予算委員会を消化している。まぁ野党にしてみれば、本予算も予算関連法案も、衆議院通過は阻止のしようがないわけで、どうでも良いと思っているのも頷ける。

要は参議院における審議に全力を注ごうと云うのが野党側の考えなのだろう。衆議院通過後30日ルールの規定を巡って、採決から30日か、参議院受理後30日かなどテクニカルな攻防もたいして意味はない。衆議院通過後なのだが、菅のような政権になると、あらゆる事でイレギュラーな事象を起こすので、衆参の事務局も頭の痛い出来事の連続である。(笑)

しかし、よくよく国会論戦を見聞きしていると面白い真実に突きあたる。おぅ!16人会派離脱民主党議員らの衆議院予算採決欠席を決めたようだ。これで、菅民主党政権の予算関連法案は99.99%通過しない事実が確定したようだ。菅君、お疲れさまと言いたいところだが、これでおずおず退陣する男ではないだろう。

彼の権力への執着には論理性はない、病的なのだから誰も手を出せないだろう。 仙谷が斬首するとか、輿石が鈴をつけるとか面白おかしい記事もあるが、やればやるほど意固地さを増幅させるだけである。菅直人に冷静な判断を求めること自体ナンセンスだ。菅は今や伸子夫人の奴隷なのだろう?

まさか、今夜か明日の衆議院で、まさかの09年マニュフェスト堅持派の造反はないと読む。しかし、数によってはゼロだとは言い切れない。そのくらい現在の菅民主党政権はぜい弱だ。おそらく実態は衆議院でも過半数を割っているのだろう。小沢や鳩山がその気になれば、衆議院も民主党は過半数を割っている事実が判る。

横道に逸れたが、与野党の議論を注視してみると、09年マニュフェスト(鳩山民主党)が是か非かと云う議論に終始している。つまり、菅直人の参議院選前のマニュフェストなど無視する形で、ことが推移している。この09年マニュフェストが民主党の核にあるは幾分理解できるにしても、このマニュフェストを作ったのが当時の民主党ではなく、鳩山由紀夫でもなく、論戦をしている議員達の頭の中には「小沢一郎」が作ったマニュフェストと云う思い込みですべてが推移している事である。

これでは、09年衆議院選で308議席を得たのは小沢一郎であると認めたようなものである。(笑)「09年マニュフェスト」は小沢一郎の国民への約束であり、他の民主党議員は不存在だった如きになる。笑ってしまうような議論だが、国会議員の殆どが、そう云う印象で国会論戦し、マスメディアも同じような非論理的次元に立脚して政局を報じている。

たしかに、民主党09年マニュフェストを見てみると、予算に関係なく実行可能な約束が散見している。これをやるかやらないかは、政権の実力にかかっているのだが、鳩山も菅も手余してたと云う事なのだろう。つまり、小沢一郎の掲げる政治理念はハードルが高く、彼らでは荷が重すぎたということになる。

鳩山はそれをやろうと努力して頓挫した。菅はそれを反面教師に初めからマニュフェストそのものを投げ捨てた。どちらが罪深く、断罪されるべきか、馬鹿でも判る話ではないか。

それにしても、鳩山が挑戦して出来なかった国民との約束、仮に実行可能を期待出来る政治家が居るとすれば、それが小沢一郎である事は誰もが実は知っている。なにもかもすべてが実現はしないだろうが、自公政権がまったく出来ず、鳩山も出来なかった「国民の生活が第一」の政策を実現出来そうな政権が出来るのなら、当面そのような政権を早急につくり国民に提示するのが、政治家のせめてもの矜持ではないのだろうか。

例えば、予算の組み替えで20兆円捻出、米軍普天間飛行場は最低県外、公務員総人件費2割削減、天下り廃止、クロスオーナーシップの禁止、地方交付金への全面移行等々、予算に関係なく実行できることがあるではないか?その一つも実現出来ない、いやお茶を濁す程度のアリバイは作ったようだが、かえって悪質さが露呈しただけだ。

予算関連法案が成立せずに解散と云うのは本来荒唐無稽だ。いくら菅直人が精神的に病んでいても無茶苦茶過ぎる、民主党は与党と云う以前に政党として存在意義がなくなったも同然である。民主党は強制的に菅直人を代表解任するのが筋である。解散権を菅直人から強奪するには、民主党代表の解任しか道はない。これが本道の筈だが全くそのような雰囲気はない。

それを実行しようと云う動きが無いと云うことは、民主党の分裂が党内で決定的になっている事を暗示している。つまり、今国会で行っている予算国会は、既に解散総選挙の前段の段階なのかもしれない。自民など野党が国会審議で、これと云って激しく抵抗しない事実がこれを物語っている。おそらく、菅直人のヤケクソ解散モードで政治が動いていると読むのが妥当だろう。

仮に菅直人の総辞職程度で予算関連法案まで通過させるとなると、自民公明が野党としての存在価値を失うわけだから、あり得ない選択だ。自民党も支持率で「みんなの党」が一人で良いおもいをされるのも悔しいと云う気持もあるだろうし、地方政党と小沢一郎の提携新党の影におびえている部分もある。ここが自民党の悩みに違いない。

正直「09年マニフェスト堅持と反増税・反TPP勢力」vs「09年マニフェスト修正と増税・TPP参加勢力」の闘いの構図が生まれるのだろう。否、生まれて欲しいものだ。国民に、考えるテーマを提供するのが、ここに来ると政治家や政党の責務にさえなっている。本来、マスメディアを含むジャーナリズムが提供すべきだが、到底望めない。


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