ギャラリー酔いどれ

売れない絵描きの世迷い言&作品紹介

盆入りⅡ

2008-08-11 11:04:34 | Weblog
 画は橋本(揚州)周延 ようしゅうちかのぶ

 天保9年~大正元年(1838~1912)作


 「お岩ノ霊 尾上菊五郎」です。



☆曇り、午後より晴れの予報。

さて、グルジアの件、

◆http://www.melma.com/backnumber_45206_4189909/
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)8月11日(月曜日)

ロシア、グルジアへの軍事攻勢はアブハジア独立支援だけか?
  隠れた意図はジェイハン・ルートを頓挫させ、原油高騰の維持ではないのか
______________________________________________________________________

ロシアはグルジア攻撃をぬかりなく準備してきた。
そもそもコソボ独立に反対し、されどオセチア独立に賛成し、
チェチェン独立は武力で弾圧し、ユーゴスラビア解体のときに
何も出来なかった恨みを晴らすかのように、
グルジアをぺしゃんこになるまで軍事攻勢をかけようとしている。

親米派のサアカシビリ政権があぶない。
英米はこぞって即時停戦を呼びかけ、グルジアは五輪からの選手撤退を検討し、
欧州のメディアは五輪そっちのけ、一面トップ・ニュースはグルジアである。

ロシアは資源戦略の一環として複雑な思惑を秘めた軍事作戦を採っている。

第一に北京五輪の虚をついた。
プーチンは何事もないかのような笑顔をつくって北京五輪の開会式へ出席し、
胡錦濤やブッシュと握手し、その笑顔を変えないで、グルジア攻撃を命じていた。
鉄面皮。

第二は米国が手も足も出せない窮状をしっていて、その隙に乗じた。
米国はイラクで泥沼に陥ってしまい、台湾問題でも北京に譲歩するほどの
外向的ていたらく、グルジアを救援するために米軍を派遣することはあり得ない。
イランの核武装が着々と進んでいても英米の制裁にモスクワはまったく乗らない。
この点では北京と黙契があるかのようだ。

第三にグルジアへの積年の恨みを晴らす絶好の機会なのである。
一昨年、グルジアは二百年ぶりに真の独立を恢復し、
ロシア軍は撤退を余儀なくされ、その屈辱の裏返しが
年初のオセチア、アブハジア両傀儡政権の事実上の承認だった。
外向的に国家承認ではなく、国内国のまま既成事実をみとめ、
ロシアの傀儡大統領を「元首」扱いしだした。
戦争準備は出来ていた。

基本的なプーチンの資源戦略は石油高騰を維持し、ガスのカルテルを策定し、
さらにウランのカルテルを組織化し、そのためには中央アジアの資源を、
ロシアを経由しないルートの建設を徹底的に妨害することにある。

西側が建設を始めたブロッコ・パイプラインに対抗して
ブルーストリームを並列させて同時に建設し(満鉄に平行した東清鉄道をみよ)、
その拠点をベルギー、ウィーンに競わせて
むしろEU内部の結束をがたがたに揺らし、ドイツへの資源供給に脅しをかけ、
そしてジャイハンルートへの妨害である。
ブロッコ・ルートはルーマニア、ブルガリアを巻き込み、EUの団結を削減し、
バルト三国は供給を絶たれて悲鳴を挙げている。

ジェイハンルートとは、中央アジアからアゼルバイジャンのバクー → 
グルジアを経由し、トルコを西から東へ横断して
トルコ南岸のジェイハン港へと至る長大なパイプライン。
すでに一日80万バーレルを運ぶが、トルコ内ゲリラの襲撃で
五日間ほどストップしたばかりの脆弱性を秘めている。

このパイプラインがグルジア領内を通過している。
ロシアの副次的な狙いは、これであろう。


かと思えば、片や、長いので抜粋しますが、

◆http://archive.mag2.com/0000012950/index.html
ロシア政治経済ジャーナル No.529
2008/08/10
◎米・グルジアVSロシア・南オセチア戦争  より

▼米ロ新冷戦のはじまり

<略>

米ロ関係を超特急で振り返ってみましょう。
00年、プーチンが大統領に就任。
01年、プーチンはアメリカのアフガン攻撃を支持。
両国関係は改善される。
02年~03年、ロシアはアメリカのイラク攻撃に最後まで反対。
両国関係は悪化する。
しかし米ロ関係が決定的に悪化したのは、
いわゆるユコス問題が原因でした。

アメリカ(具体的にはエクソンモービル・シェブロンテキサコ)は、
ロシアの石油最大手(当時)ユコスの買収交渉を進めていました。

アメリカは戦争により、イラクの石油利権を独占した。
今度は、世界埋蔵量14%を占める石油大国ロシアの利権に食いこみたい。
ところがプーチンの命令により、ロシアの検察は、
ユコスのホドロコフスキー社長(当時)逮捕してしまいます。
そして、ユコス売却の話は流れました。
ユコスはその後、国営石油会社ロスネフチに吸収されます。

プーチンの「ロシアの石油利権はアメリカに渡さない!」
という強い意志表示に、アメリカは激怒。
アメリカは、「ロシア封じ込め」を決意したのでした。

▼バラ革命はアメリカの革命

その結果、03~05年にかけて、旧ソ連諸国で次々と革命が起こった。
最初のターゲットは、今回問題になっているグルジア。
グルジアの東には、これも旧ソ連の石油大国
アゼルバイジャンがあります。
アゼルバイジャンの石油は今まで、
ロシアの黒海沿岸都市ノボロシースクまでパイプラインで運び、
そこから世界市場に出されていました。

アメリカは、「アゼルバイジャンの石油を、ロシア領を通過しない形で、
世界市場に出そう」と考えた。
具体的には、アゼルバイジャンの首都バクー→グルジアの首都トビリシ
→トルコのジェイハンをつなぐパイプラインをつくろう。
このパイプラインは、当然ロシアの国益に大きな打撃を与えます。
それでロシアは、グルジアからの独立を目指す
南オセチヤ・アプハジアへの支援を強化します。

グルジアの大統領は当時、シュワルナゼさん。
ゴルバチョフ時代ソ連の外相を務めた人物で、
日本でも人気がたかかった人物。
シュワルナゼさんは、もともと親米なのですが、
ロシアからの圧力で右往左往しはじめました。
それでアメリカは、「このじいさんではダメだ、俺らの傀儡を立てよう」
となった。

03年11月2日、グルジアで議会選挙が実施されました。
結果は、親シュワルナゼの与党「新しいグルジア」が21%で1位。
2位はサアカシビリ(現大統領)率いる「国民運動」で18%。
野党は、この選挙結果は「不正だ!」とし、
「選挙やり直し」と「大統領辞任」を求める大々的なデモを行います。
11月22日には、野党勢力が国会議事堂を占拠。
23日に大統領は辞任しました。

これを一般的にバラ革命といいます。

<略>

▼サアカシビリは、アメリカの許可なしで動かない

グルジアの現大統領サアカシビリは、アメリカの傀儡である。
よってアメリカ政府の命令・あるいは許可なしで、
軍事行動を起こすことはありえない。
つまり、グルジアと南オセチアの戦争は、
アメリカの命令か許可のもとに行われている。

<略>

ロシアは、現在アメリカで起こっている危機の原因を作り出している。
具体的にいうと、ロシアは意図的にドル体制を崩壊させている。

ドル体制が揺らいできたので、アメリカへの資金流入がとまったのです。

そして、

1、住宅バブル崩壊
2、サブプライム問題顕在化
3、アメリカ経済危機


そんな中、ロシアは史上空前の原油高により、
相変わらずの好景気を謳歌している。
(最近下がってきましたが。)

アメリカは憎きロシアを封じ込めるために、

・東欧MD計画
・反ロ軍事ブロックNATO拡大(特に、旧ソ連のウクライナ・グルジア)

等々さまざまな攻撃をしかけている。

そして、アメリカに忠実なサアカシビリは、
「NATO入りを目指す」と宣言したり、
ロシアのWTO加盟を邪魔するなどして、
役割を果たしてきました。

<略>

▼アメリカの目的

この戦争はいつまでつづくのでしょうか?
答えは、「アメリカがグルジアに命令をくだすまで」となるでしょう。
アメリカとグルジアの狙いは二つあると思います。

一つは、国際社会におけるロシアの評判を失墜させること

私は最初、「なんでグルジアは、オリンピックの開会式直前に南
オセチアを攻撃したんだろう?」と疑問に思いました。

しかし、アメリカ・イギリスのテレビを見ていて納得しました。

米英の放送を見ていると、
「ロシアがオリンピック開催日にグルジアを侵略した!」
というニュアンスなのです。

グルジアが最初に南オセチアを攻めたこと、
そして、ロシアの平和維持軍も攻撃されたことなどが、
まったく無視されています。

そのため、米英では
「悪いロシアがかわいそうな小国グルジアを攻めた」
と刷り込みが行われている。

<略>

▼ロシアはいかに対抗するか

一方、情報戦ですでに苦境に立たされているロシア。
これからどうするのでしょうか?
グルジアが疲労して停戦に応じるまで、
戦いつづけるということでしょう。

ロシアは、グルジアの背後にいる
アメリカへの憎悪をますますつのらせていきます。

そして、アメリカを没落させる手を打っていく。

例えば、イランを守る。
(イランは、ドルではなくユーロ・円で原油を輸出している。)
例えば、ルーブルによる原油輸出を増やすなどして、
ドル体制をますます崩壊させていく。

<略>



米露最終戦争の始まりですかね?

オバマの師匠、Z・ブレジンスキ-などはこれを目指しているとか?

日本が付いたほうが勝つことになる。

米帝の世界支配、日本占領を終わらせなくてはなりません。

米帝を支援するなどあってはならぬ。強盗に追い銭ですよw

ロシアはかってのソ連とは違う。体質は相も変らぬ独裁体制ですがw

人口も減少し日本侵攻などまずありえない。むしろ逆。

日本の資本投下を待望している。日本の国益はロシアにあり。

アメリカはズル々没落してゆき、衰亡に向かうことになる。

かっての巨大製造業国家の面影はすでに無い、ただの詐欺金融国家。

◆http://www.adpweb.com/eco/index.html
経済コラムマガジン 08/8/11(539号)

◎投資ファンド資本主義

<略>

*ろくでもないこと

一時は米ドル安による輸出増が期待された。
しかし米国の製造業は既にGDPの11%ととても小さいものになっている。
また米政府は原油高を警戒し米ドル安を牽制している。
これではとても輸出が飛躍的に伸びることはない。
米国社会は製造業というものを育てようという気がない。バブル崩壊後、
輸出に活路を見い出そうとした日本と違うところである。

先月、日本から米国にガソリンが輸出されるという奇妙な事があった。
しかし車社会の米国では、ガソリン製造装置が十分備わっているはずである。
またガソリン高の元でガソリンの需要が伸びたとは考えにくい。
おそらく米国のガソリン製造装置が老朽化してうまく稼動しないのであろう。

新規の設備投資がない米国の製造業はボロボロである。
これは株主が設備投資より目先の配当を求めることが原因と考えられる。
株主の代表を自称して企業に圧力を掛けるのが投資ファンドである。
たしかに石油の分解装置への投資は一千億円単位になる。
半期や四半期で成果を求められる投資ファンドにとって、
利益を生むかどうか不明な設備投資は好ましいものではない。

まさに米国資本主義は投資ファンド資本主義になってしまっているのである。
投資ファンドに良い事は米国社会にも良い事だという
倒錯した考え方がまかり通っている。
このような環境では米国の製造業が再生することはない。

米国において金融業の付加価値はGDPの9%(NYダウの構成比は15%)であるが、
金融に携わる弁護士や会計士などの周辺部分を含めると20%になる。
既に11%まで縮小した製造業を大きく引き離している。

米国の基幹産業は15%の医療(日本は7~8%と先進国で最低)と
20%の金融業(周辺部分を含む)と言える。
その他で日本と比べ突出して大きいのは
軍事費(米国の5%に対して日本の1%)である。

バブル崩壊の過程で、基幹産業であるこの金融機関が
「ろくでもないこと」をずっと続けてきたことが明らかになっている。
最近では、大手金融機関が流動性が乏しいARSという金融商品を、
投資家に「安全性が高い」と嘘を言って販売していたことが問題になっている。
これは一種の詐欺であり違法行為である。司法当局は、
シティやメリルリンチなどほとんどの大手金融機関
(欧州の銀行も同じことをやっている)にこれらを買戻すよう指導している。
各行とも1兆円前後とかなりの金額である。

このように欧米の金融機関は詐欺まがいの商行為で
大きな利益を上げてきたと言える。
サブプライム問題にしても手っ取り早く利益を上げよう
という考えが背景にあった。
つまり欧米の金融機関自体が投資ファンド化しているのである。

投資ファンドが大きな利益を得るには、
経済がバブル状態になっていることが好ましい。
しかし筆者は米国経済がバブルがなければ
成長できないものになっているとさえ思っている。

このように欧米の金融機関には産業を育てるという発想がない。
この投資ファンド化した金融業が国の基幹産業だというのだから救いがない。

しかしつい最近まで日本には、
このような欧米の金融機関を理想的と讃える風潮があった。

*小泉=竹中の売国政策ですよ。

GMやフォードといった名門企業が苦境に陥っている。
景気後退や信用収縮に加え石油高が追撃ちをかけている。
ところがブッシュ大統領はこれらを救済する考えがないことを表明している。

GM は大型車にこだわった。大型車の一台当たりの利益が大きいからである。
しかしここまで石油が高騰するとは考えなかったのであろう。
またGMは株主配当ではずっと優等生であり、
投資家にとって好ましい企業であった。
しかし内部留保が少ないことが信用不安を招いている。
GMの経営危機はある意味では米国の投資ファンド資本主義を象徴している。
ただ負債額が20兆円もあることが無気味である。



虚業の末路です。「他山の石」といいますな。

あってはならぬ日本の未来、かたち、それはアメリカ。

何度も書いております。