蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

待っていられない未来がある

2007-07-21 16:36:21 | アニメ 感想
夏が来ると思い出すことってありますよね。
そりゃあ夏に限らず、季節ごとに誰かと話したことや、出かけたこと、そのときの出来事って何かしらリンクしてたりしますよね。

去年、僕の中で暑くなったらきっと思い出すと思う、そんな映画がありました。


時をかける少女


去年の夏、すっごく暑い日の新宿で、これでもかっていうくらいの人がいて、観終わった後に夏の日の清清しさと同じくらいのノスタルジーをもたらしてくれました。

そんな良作が本日TVで放映ということで、ここに静かにお勧めさせて頂きます。

ヒロイン真琴の「走る」姿に是非ご注目ください。


去年、映画を観た後、このうちのブログとシータさんとで合同オフ会をやったのですが、そのとき、この『時をかける少女』の感動を書き留めなきゃって思って、オフ会が始まる直前にマンガ喫茶に行って感想書いたんだよなぁ(笑)。

そんな感想はこちら。

時をかける少女 感想

#中身についてそんなに詳細に触れたつもりはないけれども、もしご覧になる方がいて、本編をまだ観てない方がいらっしゃいましたら、本日TVをまずご覧頂くことをお勧めいたしますよ。


時をかける少女 DVD通常版

価格的にはかなりお値頃感ありだなぁこれは。

劇場版ポケットモンスター『ディアルガVSパルキア ダークライ』感想

2007-07-21 00:31:01 | アニメ 感想
先日、娘と一緒に劇場版ポケットモンスター『ディアルガVSパルキア ダークライ』を観て来ました。
丁度その何日か前にTVで同じく劇場版ポケットモンスター『蒼海の王子マナフィー』をやっていて、本来なら『ディアルガVSパルキア ダークライ』は夏休みに入ってから観に行く予定だったんですが、昨年も『蒼海の王子マナフィー』を映画館で観ていたものだから、娘がもう待ちきれなくなって、丁度台風が去った直後くらいで外も雨降ってるし、公開2日目だけど行くか、みたいな感じで。
#娘的にはマナフィーが凄く可愛かったらしく、マナフィーがすきなんですね。
#つか、それ以来、ポケモン大好きなんです。

で、某ディ○ニーランド近くのシネコンに朝から行ったわけですが、シネコンなんでいくつも映画ってやってるわけじゃないですか。

でもね。

ポケモンだけチケット売り場、というか、駐車場降りた時点から子供連ればっかりで、他の映画は朝だからというのもあって、ガラガラなのに、ポケモンだけ満席!!
すげー!!ポケモンすげー。
#チケットはネットで予約してたから並ばずに済んだけど、ホント予約しておいて良かった(ホッ)。

しかもDS持ってきてる子にはダークライをダウンロードできる仕掛けになってて、おおすげー!!とか思っちゃいましたよ。

本編の方はさすが、劇場版10周年作品だけあってめっちゃ気合入ってて、スリリングで熱く、そして感動的でした。

つか、何より


ダークライの漢(おとこ)っぷりに泣けた。・゜・(ノД`)・゜・。


娘的には本編の仕掛けや伏線がしっかり入っちゃっていた&スリリングな展開だったために、さすがに幼稚園児に全て理解するのは難しかったらしく、後から僕が解説して「おお~!!」とか言ってましたよ(事実見終わった直後はマナフィー好きなのもあって&マナフィーの方がハートフルなのでそっちの方が分かりやすかったと言っていました)。

おかげで今では娘も立派に「ダークライ偉いよね!!」です。


さて、ここからは内容について大いにネタバレを含みますので、劇場版をまだ観てない&これから観に行く予定の方はご注意くださいませ。



* * *



序盤から神と呼ばれしポケモン、「ディアルガ」と「パルキア」の出会ってはならない激しいバトルから始まるこの展開。
前回のマナフィーがどちらかと言えば男の子も女の子も楽しめた作品とするならば、序盤のバトルは男の子にはたまらないであろう迫力でした。

たぶん今作、劇場版10周年記念作品ということもあって、かなり気合が入っていました。


……けれども、やっぱり何よりこの映画で一番カッコよかったのは、


ダークライ!!


もう彼しかいないでしょう。


100年の時を経てなお受け継がれるダークライの約束、そして100年の時を経て始動する時空の塔のギミック。

全てが繋がる瞬間、ダークライのその無言のカッコよさに激しく涙腺を揺さぶられました。


序盤、これは大人視点で見ているとすぐに気が付くのですが、ダークライはその能力ゆえにポケモンからも畏怖される存在として描かれ、そして案の定、世界の異変に関与していると、ミスリードしていくんですよね。
#うちの娘なんか終わってからも一部勘違いしてましたもんね(笑)。

それが実は……、というところにこの映画の大きなポイントがあるわけです。

ダークライはその能力ゆえに昔から畏怖されていて、その性格ゆえに周囲から攻撃されるということもしばしば。
そんな傷ついたダークライを救ったのが今回のヒロインとして登場するアリスのおばあちゃん、幼い頃のアリシアだったんですよね。

ここが一つ大きなポイントで、ダークライは畏怖されているがゆえに、どこにも安住の地が無かったわけです。
常に独りであり、周囲からはその存在を否定されるかの如き仕打ちを受けているんですよ。

そんな傷ついたダークライに、在りし日のアリシアは「ここに居ても良いのですよ、何故ならここは皆の庭園なのだから」と言って、傷ついたダークライを助けるんですよ。あの草笛の音色と共に。

忌み嫌われていた存在が、「ここに居ても良いのだ」と肯定される。

その瞬間からダークライに取ってここは、かけがえの無い守るべき場所であり、そしてアリシアが語ったように「皆の庭園」になるように文字通り影ながら守ってきたんですよ。

だから許せなかった。

神と呼ばれるポケモンである「パルキア」が、たとえ傷を治すためにこの時空に潜んだのだとしても、この都市を時空から切り離してしまうほど強力な力によって、この庭園が崩壊するかもしれないことが。

だからダークライは「パルキア」を追い出すために、普段姿を現さないのに、誤解を受けることもいとわず出現するんですよね。

結果的にその行動が「ディアルガ」を引き寄せることになって、ディアルガVSパルキアの戦いが再燃してしまうわけですが、神クラスのポケモンに圧倒的な力の差をものともせず、挑んでいくダークライ、男だぜ(涙)。

自分に居場所を与えてくれた場所であり、その子孫たるアリスたちがいるこの街を破壊させないために。

もうこれだけでも十分にダークライがカッコイイわけですが、更に凝った仕掛けがあるんですよ。

それがヒロインであるアリスに100年の時を経て受け継がれてきた歌=オラシオン=祈りであり、その幼馴染であるトニオの曽祖父であるゴーディが100年前にこの世に残した時空の塔なわけです。

アリスのおばあちゃんが幼い頃助けたダークライ。
そのアリスにまで代々受け継がれてきた曲=オラシオン(祈り)。
そして100年前にこの惨劇を(ダークライの能力を通して)予見して建造した時空の塔。

それがダークライ、アリス、トニオに受け継がれ、その時空さえも滅ぼしかねないディアルガとパルキアの戦いを鎮めるための黄金のギミックが展開される瞬間。

これが最大の見所。

100年の時を経て受け継がれた祈り。

それを成就させたのは、間違いなくその身を文字通り散らせて、自分の居場所を与えてくれた者への恩を返そうとするダークライ。

熱いなぁ。・゜・(ノД`)・゜・。

彼が稼いだわずかな時間、それが境目となって、時空の塔の黄金のギミック発動が間に合うわけで、かなりあの瞬間はウルウルきてましたね。


スペインのバルセロナに行ったことがある人にはすぐ分けると思うのですが、今回の時空の塔のモデルは、アントニオ・ガウディの未完の建築物「サグラダ・ファミリア」であり、またダークライの居場所となった庭園もガウディ作の庭園をモデルにしていると思われます。
#ゆえに時空の塔の作者はガウディから取ってゴーディ、ゴーディの孫のトニオはアントニオ・ガウディのアントニオから取ったんでしょうね。

サグラダ・ファミリアの実物を見たことがある方は、ファイナルファンタジーの世界が!!という感想が漏れるんじゃないかと思うわけですが、今回の時空の塔、最初の印象はサグラダ・ファミリアのほうがなんか凄くね?と個人的に思ったわけです。

でもね。

それすらもまだ隠された演出だったんですよ。

祈り(オラシオン)を捧げて発動する黄金のギミック。
これが待っていたわけです。

100年の時を経て黄金の羽を広げる時空の塔。

神と呼ばれる荒れ狂うポケモンを鎮める音楽。

圧巻でした。

これが時空の塔の完成形だったんです。・゜・(ノД`)・゜・。


もちろん、ここに至るまでにそれぞれのポケモンたちが自分たちの能力を最大限に駆使して、パートナーと絶妙のコンビネーションを見せながら、時空の塔の黄金の羽を広げるために大活躍するわけですが、この辺も非常に面白いところなんですよね。
#時空の塔を駆け上がるときのドキドキや(時空の塔を昇るのは大変、というのが序盤にサトシを使って描かれているのも伏線・演出として細かいね)、ラストのピカチュウとパチリスの見せ場など、演出が上手いよね~。

ポケモンはほんとに勇気、努力、友情の三拍子が揃ってますね。

ということで、大人が見ても全く侮れないポケモン劇場版10周年作品「ディアルガVSパルキア ダークライ」でした。

劇場版ポケットモンスター ピカチュウ・ザ・ ムービーBOX 2003-2006

発売予定日は2007年9月21日。
密かに買っちゃう予定です。