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ガンダムSEED DESTINY 第24話 「すれ違う視線」 感想

2005-04-03 02:55:25 | ガンダムSEED DESTINY
やはり先週の予想通りキラとアスランの間で「思いだけでも、力だけでも」の理念を共有しているはずなのに、微妙にそのスタンスが異なってしまったという状況を明示することになった第24話「すれ違う視線」。
またカガリを励ますラクスの言葉は自分自身にも当てはまる、つまりラクスの再起動も近いのではないかという予感にまた新しい流れが始まりそうな気配が漂ってきました。

■同じ想いを持っているはずなのにすれ違う二人(キラ・アスラン、カガリ・アスラン)の視線
ここはやはり先週から期待していたところだっただけにきちんとやってくれて満足+ルナマリア盗聴というおまけまでつけてくれましたね。

■キラ
先週の感想でもアークエンジェル介入の後味の悪さは制作者サイドも意図的にやってるんじゃないか、みたいなことを書きましたがアスランの指摘にキラも言い返さないということは、やはりキラ自身=アークエンジェルサイド自身もまだ「答え」が見つかっていないという表現だったわけですね。
最良の「答え」ではないと分かっていつつも、あの場面でそれを見過ごすことはできなかった、ということですね。

ここが上手いポイントでシリーズ通して絶対正義を描かない手法は非常に好感が持てるところ。
第2クール最後の第23話「戦火の蔭」でこれまで正しいと思われてきたアークエンジェルサイドにもきちんと問題提起をするというのはタイミング的にもうまくて、これに対して「方向性」を見つけていくのが第3クールの主題になってくるんではないでしょうか。
#でも頑張らないと尺が足りなくなる気がするので、作っている人は是非頑張ってください。

■アスラン
対するアスランですが、「想いだけでも、力だけでも」という理念は分かっていながらも、すれ違ってしまったのはやはりこの言葉を言ったのが、キラにはラクスが、アスランには議長が言ってるってところなんでしょうね。

アスランの行動のバックグランドをなすのは第10話「父の呪縛」、この回が非常に重要で、そのときもそう思ったのです。
ここでアスランは議長に説得されるんですが、この時点でのアスランの想いは「間違いと気付いても止められなかった」ところにあって、この想いは第23話でカガリが「そうして少しずつでも間違えてしまった道を戻らねば」と同じく、そうするために再び「力」を手にすることになったんですね。

正しい方向へ導こうとしている人=議長がいるプラントなら、自分の役割は「力」にプラントが流されないように「力」を持って間違った方向へ行かないようにする、そういう想いだったと思います。
それが「正しい方向へ導こうとしている人」が実はそうでなかったら?
信じていたものが「嘘」だったとしたら?

発せられた言葉がそれを聞く人にそのまま届くとは限らない
受け取る側もまた自分なりに勝手に受け取るものだからね


こういうことにつながるんじゃないですか?
そういう意味でやはり第10話「父の呪縛」の回はアスランにとっては非常に重要な回だったと思いますね。

ならやはり今後のアスランの行動としては、今アークエンジェル合流よりは、ミネルバに残って議長の真意を確かめたい、そういう行動に出るんではないでしょうか。

つまり今回のポイントはキラとアスランに問題提起をする、そしてその正しいと想う方向性を再度見つけに行かせる、そういうための回だったのかなと。
#あえてミネルバと書かないのは、ミネルバにはもう一つテーマがあってそれはシンが担っているから。
#たぶんそれはステラとシンで描かれるはずで、次週ステラが出るっぽいんで、そろそろ重点を置かれる頃かな。

■これに対してカガリなんですが、
「君がしなけりゃいけなかったのはそんなことじゃないだろ!?」

というアスランの駄目押しとも言えるカガリへの追い込みは、これでカガリが前線ではなく「為政者」としてこの言葉を回収させるための完全な伏線になりましたね。
#これに対してカガリには是非「かんにんな♪」とか返して欲しいところ。
#しかもなつきに対して言った「かんにんな」ではなく、奈緒と雪乃に言った「かんにんな♪」でお願いします。
#色々言ってますが、舞-HiME最終話を観ていない人を激しく置いてけぼりにするネタでスミマセン。

■ルナマリア
今回のジョーカーというか、そういう役割で来るとは思ってなかった(笑)。
つか、ルナがアスランをストーキングしてましたってネタから一気に本筋突入みたいな、そしてその時のルナの表情がまた良い。
つくづく美味しいキャラです。
何となくこれがルナとアスランを接近させるトリガーにもなりそうですし、ストーリーとしてはミネルバが議長サイドを離れる伏線に入ったかなとも取れるところですね。
いやー、ルナは美味しい。

■決意は天使湯で募っていく<カガリとラクス>
あれは絶対オーブ潜伏時に改修したに違いない(笑)。
それはそうとして、ラクスがカガリに声をかけるシーンは何気に感慨深いものがありますね。

まず決める。そしてやり通す。
それが何かを成す時の唯一の方法ですわ。


この台詞のバックで入る回想シーンが共に父親を亡くしている、そしてその亡くなった二人ともが「まず決める。そしてやり通す。」の人であったことが熱い。
だからこの台詞はカガリに向けて言いながら、ラクスは自分自身にも当てはまってしまうことに気が付いてきてるんじゃないかと思うんですよ。

「間違いと気付いても止められなかった」という想いは、ラクスにこそ当てはまり、彼女もまた後悔を胸にアークエンジェルに乗り込んでいると思っているので。
だからカガリを見ているうちに、迷っていた自分の気持ちにも影響が出て、やはりここはラクス再起動の伏線になっているんじゃないかと思うんですよね。

そして、その再起動は2回来ると踏んでいるんですが・・・。
#キラもアスランも再起動しましたが、まだ二人とも模索中。それはカガリもしかり。
#ならば、ラクスも再起動はしたが、もう一つ超えなければならない壁が出現して、再再起動を要求されるんではないか?と思うところ。
#ゆえにこの4人の開眼ポイントは物語の最大クライマックスの一つになるんじゃないかと。

■ミリィかっこ良過ぎ。
聖さま(違)。
アスランを問い詰めるミリィは前作のラクスのポジションのようで何気にカッコよかったなと。
やっぱりミリィが出てくると素直に嬉しい。
彼女の作中ポジションは今後どうなっていくのか?この辺が非常に気になるところです。
できれば、ユニウス・セブンの落下からそれ以降の流れ、議長やロゴスの真相を報道するというストーリーを期待したいところ。
そして、その役目が終わったら是非アークエンジェルのCICに戻ってきて欲しい。
#ラクスはアークエンジェルとは別の動きをして欲しいので、その席もできると思いますから。

■レイ
今回の調査任務はレイが起案したと思って良いんですかね?
レイ→議長→レイ→タリアさんみたいな。
あの雰囲気からするとコロニーメンデル系の感じなんで、やはりレイはクローンという線が濃厚な感じですね。
#これについては第4話の妄想で議長との関係含めてそんなこと書いてます。

恐らくテロメアの欠陥を改良させたのがレイだと思うのですが、もしアル・ダ・フラガのクローンだとすれば、クルーゼがナチュラルだったように、レイもナチュラルということになります。
ここからは蝶・妄想です。絶対信じないように。
コーディネーターは受精卵時に遺伝子操作を行うわけなんで、クローニングからコーディネーター化するのは無理と考えるのが普通。
クルーゼはナチュラルでもフラガ家の能力で隊長クラスまで上がったわけなんで、レイも同じことが言えるんですが、あえて馬鹿げた妄想をするならば、レイは強化人間というのはどうでしょうか?
いや、ゴメン、やっぱ無し。
強化人間ってのは後天的コーディネーターなわけだから、もともとコーディネーターな人たちには関係ないですな。
うーん、レイのあの異常反応はやっぱり普通に考えてクローン施設ってことかなぁ。トラウマフラッシュバックか。
もしくは、あの屋敷と研究設備が実はフラガ家だったとか!
・・・うーん、それでも記憶は関係ないしなぁ。
予告から見るに強化人間施設っぽくもありますね。連合施設だし。
だからレイ=強化人間説を考えてみたんですが・・・。
今回の妄想は苦しいものばかりでした(苦笑)。

ともあれ、来週はスタラたん登場みたいなんで、めっちゃ期待したいところです。
しかし、天使湯は凄かったな・・・。
またやらないかな(あれ?)。
あとたぶん、ルナのアホ毛は盗聴用アンテナを兼ねてるんだと思います。