最終カット、無言で堕ちて来る空を見上げるキラ。
ヘリオポリス崩壊からヤキン・ドゥーエまでの数々の惨劇を目にしてきたその瞳に、ユニウス・セブンの落下はどう映るのか?
その胸に今何が去来しているか?
そのキラが何を想い立ち上がったのか、それを想像しただけで鳥肌が立つ最高のシーンでした(もう涙出そうなほどに)。
既に来週が待ちきれないほど、今週も見所満載でした。
■断ち切れない憎悪の連鎖とデラーズ・フリート
「パトリック・ザラの採った道こそが正しき道」
パトリック・ザラは前作において、「自分とは違うモノ」を理解することを拒絶したコーディネーター側の象徴になっているんですが、今作においても世界にはまだあの大戦を通じてもなお依然として他者を拒否する考えが存在し、それに囚われたが故に「断ち切れない憎悪の連鎖」が続いているということを如実に示したような感じです。
コロニー落としと言えば、ファーストのアイランド・イフィッシュだけでなく、0083のデラーズ・フリート、逆襲のシャアのシャアなんかも想起させるのですが、今回のテロリストに0083のアナベル・ガトーを重ねて見てしまいました。
0083を観た当時はガトーカッコよすぎ、とか単純に思っていたのですが、今回改めてコロニーを落とすことによる大量虐殺テロは一片の擁護の側面は持ち得ない、いくらカッコよく描かれていようとも支持することはできない、恥ずかしながら改めて思い直しました。
彼らは「理解」することを拒否し、分かってくれないなら「暴力」で分からせる、やられたからやり返す行動に出ただけで、その後に訪れる「憎悪の連鎖」など全く考えていない、それこそ砂漠の虎が言うように「全てを滅ぼす」まで終わらない。
今改めて0083、逆襲のシャアを見直してみたい、そう思っています。
■テロリストとシン・アスカ
今作の大きなテーマはやはり「相互理解」、それこそが「憎悪の連鎖」を断ち切ることができる。
ならば振り返って、今のシンは彼らと何が違う?
憎しみにモティベートされた「今の」彼と今回のテロリストのどこが違う?
そんな疑問をシンに抱かせるかのようなシンとテロリストの一瞬だけの邂逅。
そしてその「壁」「違い」を乗り越えたアスランとの対比。
そのシンがアスランの実力を認め、オーブにいるからという理由だけで理解を「拒否」していたシンがアスランに対して、「何故彼はオーブにいるのか」と考えるきっかけを作る、そして全力でアスランを助けようとする、このシーンはか・な・り・熱かった。
これでようやくシンはアスランの背中を見始めるわけで、その背中から何かを読み取っていく、あるいは直接言葉を交わし、「変化」していくことになるわけで、今回がその最初のターニングポイントになったわけですね(すげーイイ!)。
■更に比較
これまでの(既存作品の)展開を圧倒的に良い意味で裏切る地球降下ですが、それは前述のシンの「変化」だけでなく、他のキャラについても最初のターニングポイントになるかもしれません。
ユニウス・セブンの落下、それは地球に大被害を与えることは確実(ファーストのアイランド・イフィッシュはオーストラリア大陸半分消滅でしたっけ?)で、大戦を直接知らない人々にとっては初めて目にする大惨劇かもしれません。
第5話でヨウランが「ゴタゴタが無くなって楽」と発言しましたが、これはある程度ミネルバの搭乗員の平均的意見とも捉えることができます。
そんな彼らがユニウス・セブンが落ちた惨状を実際に目にして、果たしてどんな言葉が出てくるのか。
特に戦場をなめた感じのあるルナマリアあたりがどう感じるのか、この辺非常に興味があります。
これが彼女にとっての「変化」へ向けた最初のターニングポイントになるのかどうか。
#逆にレイは平然としていそうですがね。彼の「変化」のポイントは違うところにあると思いますし、まだ先に描かれるような気がしています。
■ヤキン・ドゥーエを生き抜いた者たち
今回の心の琴線を奏でた素敵な台詞たち。
「今は俺が隊長だ!命令するな!民間人ぐぁ!!」(イザーク)
「今はそんなことを言っている場合じゃない」(アスラン)
「グゥレイト!!」(ディアッカ)
最高!!
全然変わってないところがほんとに最高!!
そしてその直後に魅せる彼らの活躍、先の大戦を生き抜いたのは伊達じゃねーっつんだよー!ぐらいの勢いが、もう悶絶しそうでした。
極めつけがこの台詞。
「あれがヤキン・ドゥーエを生き残ったパイロットの力かよ・・・」
悶絶!!
テロリストが冒頭で「ヒヨッコがぁ!」とか言ってるんですが、MS戦って生存率が異常に低いので1年も生き残ったパイロットが手練ということがここで改めて証明されるわけですよ。
でもね、裏を返すとアスランたちがどんな想いで戦ってきたかも、こうやってまず戦闘時の実力を示さなければ興味を引かないという悲しい現実もあったりするんですね。戯言ですが(作品違ッ)。
■そしてキラ
もう待ちきれませんよ、これは。
ものすごいエンディングです。
僕はこれから1週間、どうやって過ごしたらいいんでしょうってぐらいに心揺さぶられました。
キラ、その瞳に何を映しているんでしょうか。
しびれます。
ここから恒例の妄想タイムです。
■テロリスト単独犯説
これまで今回のユニウス・セブン落としについて背景等は語られていないのですが、うちではブルコスが怪しいだの、デュランダル議長が怪しいだのいろいろ考えましたが、今回単独犯説というのも考えてみました。
これで3者揃い踏みって感じです。
ブルコスもプラントも戦争の「トリガー」を待っていたというのだけは変わらない持論なんですが、その「トリガー」が偶然引かれてしまった、というのが今回の説です。
結果として最悪の「トリガー」になってしまったわけですが、遅かれ早かれこの「トリガー」は何らかのきっかけで引かれたのかもしれません。
その偶然を利用してブルコス、プラントの「それでも戦争をしたいヒトたち」が互いにこの状況を利用して戦争へリード(誘導)しようとする、という展開は十分考えられます。
そしてここからが妄想真骨頂です。全く論理性も信憑性もないんで絶対信じないこと。
今回のユニウス・セブン落としにおけるファントム・ペインのポジションについて。
全く根拠ないんですが、ネオたちも利用されたという妄想はどうですかね。
地球連合のアリバイとして、ユニウス・セブンを確実に落とすために利用されたってのは。
いや、何となくネオが仲間サイドというか、悪役ポジションから離れた立場をとったりしないかな、という個人的希望によるものなんで、全く根拠はありません、つか、誰か止めて・・・。
(今週の妄想終わり)
それにしてもこれまでの第2クールから地上編みたいな暗黙の了解を一気に破り捨て、ものすごいテンションで進行するこのストーリー、か・な・り・楽しんでいます。
ひょっとするとこのガンダムSEED DESTINYはガンダム史上でも屈指のエンターテイメント大作としてクレジットされることになるんではなかろうか、そんな予感をひしひしと感じます。
ヘリオポリス崩壊からヤキン・ドゥーエまでの数々の惨劇を目にしてきたその瞳に、ユニウス・セブンの落下はどう映るのか?
その胸に今何が去来しているか?
そのキラが何を想い立ち上がったのか、それを想像しただけで鳥肌が立つ最高のシーンでした(もう涙出そうなほどに)。
既に来週が待ちきれないほど、今週も見所満載でした。
■断ち切れない憎悪の連鎖とデラーズ・フリート
「パトリック・ザラの採った道こそが正しき道」
パトリック・ザラは前作において、「自分とは違うモノ」を理解することを拒絶したコーディネーター側の象徴になっているんですが、今作においても世界にはまだあの大戦を通じてもなお依然として他者を拒否する考えが存在し、それに囚われたが故に「断ち切れない憎悪の連鎖」が続いているということを如実に示したような感じです。
コロニー落としと言えば、ファーストのアイランド・イフィッシュだけでなく、0083のデラーズ・フリート、逆襲のシャアのシャアなんかも想起させるのですが、今回のテロリストに0083のアナベル・ガトーを重ねて見てしまいました。
0083を観た当時はガトーカッコよすぎ、とか単純に思っていたのですが、今回改めてコロニーを落とすことによる大量虐殺テロは一片の擁護の側面は持ち得ない、いくらカッコよく描かれていようとも支持することはできない、恥ずかしながら改めて思い直しました。
彼らは「理解」することを拒否し、分かってくれないなら「暴力」で分からせる、やられたからやり返す行動に出ただけで、その後に訪れる「憎悪の連鎖」など全く考えていない、それこそ砂漠の虎が言うように「全てを滅ぼす」まで終わらない。
今改めて0083、逆襲のシャアを見直してみたい、そう思っています。
■テロリストとシン・アスカ
今作の大きなテーマはやはり「相互理解」、それこそが「憎悪の連鎖」を断ち切ることができる。
ならば振り返って、今のシンは彼らと何が違う?
憎しみにモティベートされた「今の」彼と今回のテロリストのどこが違う?
そんな疑問をシンに抱かせるかのようなシンとテロリストの一瞬だけの邂逅。
そしてその「壁」「違い」を乗り越えたアスランとの対比。
そのシンがアスランの実力を認め、オーブにいるからという理由だけで理解を「拒否」していたシンがアスランに対して、「何故彼はオーブにいるのか」と考えるきっかけを作る、そして全力でアスランを助けようとする、このシーンはか・な・り・熱かった。
これでようやくシンはアスランの背中を見始めるわけで、その背中から何かを読み取っていく、あるいは直接言葉を交わし、「変化」していくことになるわけで、今回がその最初のターニングポイントになったわけですね(すげーイイ!)。
■更に比較
これまでの(既存作品の)展開を圧倒的に良い意味で裏切る地球降下ですが、それは前述のシンの「変化」だけでなく、他のキャラについても最初のターニングポイントになるかもしれません。
ユニウス・セブンの落下、それは地球に大被害を与えることは確実(ファーストのアイランド・イフィッシュはオーストラリア大陸半分消滅でしたっけ?)で、大戦を直接知らない人々にとっては初めて目にする大惨劇かもしれません。
第5話でヨウランが「ゴタゴタが無くなって楽」と発言しましたが、これはある程度ミネルバの搭乗員の平均的意見とも捉えることができます。
そんな彼らがユニウス・セブンが落ちた惨状を実際に目にして、果たしてどんな言葉が出てくるのか。
特に戦場をなめた感じのあるルナマリアあたりがどう感じるのか、この辺非常に興味があります。
これが彼女にとっての「変化」へ向けた最初のターニングポイントになるのかどうか。
#逆にレイは平然としていそうですがね。彼の「変化」のポイントは違うところにあると思いますし、まだ先に描かれるような気がしています。
■ヤキン・ドゥーエを生き抜いた者たち
今回の心の琴線を奏でた素敵な台詞たち。
「今は俺が隊長だ!命令するな!民間人ぐぁ!!」(イザーク)
「今はそんなことを言っている場合じゃない」(アスラン)
「グゥレイト!!」(ディアッカ)
最高!!
全然変わってないところがほんとに最高!!
そしてその直後に魅せる彼らの活躍、先の大戦を生き抜いたのは伊達じゃねーっつんだよー!ぐらいの勢いが、もう悶絶しそうでした。
極めつけがこの台詞。
「あれがヤキン・ドゥーエを生き残ったパイロットの力かよ・・・」
悶絶!!
テロリストが冒頭で「ヒヨッコがぁ!」とか言ってるんですが、MS戦って生存率が異常に低いので1年も生き残ったパイロットが手練ということがここで改めて証明されるわけですよ。
でもね、裏を返すとアスランたちがどんな想いで戦ってきたかも、こうやってまず戦闘時の実力を示さなければ興味を引かないという悲しい現実もあったりするんですね。戯言ですが(作品違ッ)。
■そしてキラ
もう待ちきれませんよ、これは。
ものすごいエンディングです。
僕はこれから1週間、どうやって過ごしたらいいんでしょうってぐらいに心揺さぶられました。
キラ、その瞳に何を映しているんでしょうか。
しびれます。
ここから恒例の妄想タイムです。
■テロリスト単独犯説
これまで今回のユニウス・セブン落としについて背景等は語られていないのですが、うちではブルコスが怪しいだの、デュランダル議長が怪しいだのいろいろ考えましたが、今回単独犯説というのも考えてみました。
これで3者揃い踏みって感じです。
ブルコスもプラントも戦争の「トリガー」を待っていたというのだけは変わらない持論なんですが、その「トリガー」が偶然引かれてしまった、というのが今回の説です。
結果として最悪の「トリガー」になってしまったわけですが、遅かれ早かれこの「トリガー」は何らかのきっかけで引かれたのかもしれません。
その偶然を利用してブルコス、プラントの「それでも戦争をしたいヒトたち」が互いにこの状況を利用して戦争へリード(誘導)しようとする、という展開は十分考えられます。
そしてここからが妄想真骨頂です。全く論理性も信憑性もないんで絶対信じないこと。
今回のユニウス・セブン落としにおけるファントム・ペインのポジションについて。
全く根拠ないんですが、ネオたちも利用されたという妄想はどうですかね。
地球連合のアリバイとして、ユニウス・セブンを確実に落とすために利用されたってのは。
いや、何となくネオが仲間サイドというか、悪役ポジションから離れた立場をとったりしないかな、という個人的希望によるものなんで、全く根拠はありません、つか、誰か止めて・・・。
(今週の妄想終わり)
それにしてもこれまでの第2クールから地上編みたいな暗黙の了解を一気に破り捨て、ものすごいテンションで進行するこのストーリー、か・な・り・楽しんでいます。
ひょっとするとこのガンダムSEED DESTINYはガンダム史上でも屈指のエンターテイメント大作としてクレジットされることになるんではなかろうか、そんな予感をひしひしと感じます。