蒼穹のぺうげおっと

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蒼穹のファフナー 第19話 感想

2004-11-17 12:10:00 | 蒼穹のファフナー
第18話での心配が現実味を帯びてきた第19話、真矢、君はどこへ行くのだろう。

トップパイロットとしての資質、それは「自己否定」にあると思うのですが、一騎が「ここからいなくなりたい」と思っていたように、真矢も「自分ではない何か」になろうとでもしているのかもしれない。
それは変わろうとする真矢の気持ちの現れでもあるのですが、その「変化」が本当に彼女にとって正しい変化なのか、まだ分かりません。

■総士が真矢を組み入れることに躊躇した
のは、いろいろな理由もあったかもしれませんが、彼女の存在自体が「存在を肯定してくれる」存在であるのに、その彼女自身が戦場に赴いてしまう、それは彼女という存在を失いかねない、そんなリスクを冒してしまうことになるという見方もできます。
彼女が「存在を肯定してくれる」から、彼女が皆のことを「覚えていてくれる」から、彼女が「自分がそこにいると」思っていてくれるから、皆戦場に出て行けるのではないのでしょうか。
それを失うこと、そしてそんな「肯定する存在」である真矢自身が「変化」してしまう、これが何より僕は心配でなりません。

■真矢の苗字「遠見」
それは彼方を見つめるという意味。
スナイパーとしての資質よりも、本質を見極める力、何が大事なのか分かっている彼女の方がよっぽど価値があると思うのです。
きっと、終盤へ向けて真矢にはもう一段階超えなければならない壁が訪れる気がします。
やはりその時には「自分が自分でなくなる気がする」と漏らした一騎に真矢が「どんなことがあっても覚えている」という言葉に一騎が応える、そうあって欲しいと思うのです。
それが今回の一騎が呟く「変わらないものもあるんだな」であって欲しい、そんな気がしました。

■甲洋
実は甲洋のストーリーについてはファフナーを見ていなかった時期なので、かなりもったいないことしたなと後悔しています。
彼のおかげで延命技術を手に入れたけど、今回の変容を見るにフェストゥムに侵食されているようにも見えます(乙姫(つばき)が「そっちは駄目」と叫んだように)。
次週は死者を弔う盆ですが、甲洋自体は死んでいるとも生きているとも言えない状態なんで、非常に微妙です。
やはり彼にも選択を迫ることになるのでしょうか。
翔子という既に亡くなった存在と対比して描かれることになるのでしょうか。
物語は終盤へ向けて非常に危ういバランスを保っているようにも思えます。

個人的にもう一人心配なのは咲良。
今回の件といい、甲洋の登場といい、そして父親に対する想いといい、バランスを今にも失いそうで心配です。

もうここまで来ると一人でも多く生き残って欲しい、そんな気持ちで一杯です。