《イオンモール岡崎》がリニューアル・オープンとある電車の中吊広告を読んで気が変わり、ひさしぶりに岡崎を訪ねた。
戸崎の日清紡跡地に1995年に開業したジャスコ岡崎が拡張、テナントモールとシネコンを併設してのリニューアルオープン。10月始め、埼玉県越谷市に新規オープインしたイオンのSCに次ぐ規模で、延床面積233,000平米に200以上のテナントがはいっている、日本屈指の規模を持ったショッピングセンターだという。
リオープン2週目の週末ということや、ボーナスも出ていたりするのだろうか、家族連れの入館者がとても多い。モールは子どもたちの遊技場と化しており、食堂街にはオーダーをまつ行列が出来ていた。
なぜか、流通ライバル系の岡崎西武があって、雰囲気に多少の違いはあるものの、多くのテナントが他のイオンモールと共通のため、何処か似通った感じがする。3月には大高イオンSCの新規開業に出かけて観察をしたことがあるが、良く似たものだ。各店舗の意匠にしても、テンプレートデザインといったものがありそうで、一見賑やかで個性的に見えても、全体的にはのっぺい感が否めない。横文字のロゴを使えばすべて解決といったものだが、若向き消費にはこれで大丈夫なのだろうか。
SCの食品類も、ショップマネジャーの裁量で、品揃えに多少の違いがあったとしても、イオン流通を経由する同一商品が同一価格で棚に乗るのだから、熱田で買おうが有松で買おうが一緒という事になるわけだ。それとも、岡崎向けの商品、岡崎値段というものがあるのだろうか。
大規模モールの大型のマグネットに吸い付けられ、館内に取り込まれた消費者に、比較の自由はありそうだが、その実無いのである。あるのは、買わない自由なのだが。
興味があった新しいシネコンにも寄ってみたが、掛っている映画は近隣のシネコンと同じ上映。わざわざ、ここまで出向く必要はなさそうだ。複数のスクリーンを持っている(いずれ持て余すことになる)のだから、せめて1本くらいは、近隣では見られないマイナー映画や独立系映画などを上映する気持はないのだろうか。
折から「イオンと三菱商事が業務提携、背景に消費不振、業界再編加速も」という今日のニュース。
少子高齢化や景気後退で消費不振に直面するスーパー業界としては、商社との連携で商品流通のコスト削減を期待しているというわけだろう。今年の中間連結決算を赤字に転落させたイオンのクイックアクションは、三菱商事の国際調達力依存ということである。
業務提携は岡崎モールのような大型SCにも当然影響してくるのだろうし、そうなれば、こうしたテナントモールやシネコンの運営にも商事会社の意向が加わることになってくるのかもしれない。強い円を背景に、総合商社は海外調達した商品の大きな販路として流通グループに注目しているというわけだ。
流通再編成がすすむとどうなる。
SCの取り扱う商品や食品、ヴァラエテイが増えそうで期待できそうにも思うが、逆に、どこのSCに出かけても、おなじブランドの製品が、似たような値段で並ぶことになるのかもしれない。消費者は、商品選択の視力チェックが必要になってきそうだ。
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