5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

スカートを履いた松

2016-10-20 22:04:05 | 社会
このところ3日連続で夏日が戻ってきた。

昨日などは青空に積乱雲が浮かぶ天気。人間たちは着るものをとっかえひっかえして温度調節に忙しい。天気図を見ても秋雨前線が消えずに列島に影響してくるから、秋野菜の収穫が遅れてしまい、スーパーは高どまりをしているという昼のニュースもあった。

植物も大気の変化には結構敏感に反応をしているのではないだろうか。たとえば金木犀だ。お仲間MSさんのツイートにはこうあった。

「今年の金木犀は花付きが悪いと聞いたのだが裏庭は満開。窓を開けたら香りが入ってきた」

我が家にも金木犀があるのだが、こちらは花はつけても香りは起きない。眼には見えない環境の変化があるのかもしれない。

それでも一日づつ秋は深まり、今日のNHKローカルは「安城で松のこも巻き始まる」という隣町の話題を知らせてくれた。

菰巻きとは冬を前にして松の木を虫から守るためにわらを巻くこと。安城市では、毎年この時期になると、市内の街道や公園などにある1100本以上の松に菰を巻く作業を行うのだという。

TV映像をみると、昔の東海道の松並木が映っている。未だにところどころに松の並木が残る愛知県内の旧東海道だが、安城にも数キロにわたって古い黒松が並ぶ景色が見られる。残念ながらここも車の通る道、せっかくの江戸の風情は薄いのだが。

菰は冬の寒さをしのぎ、枝や幹の中に入ろうとする虫を温かい藁におびき寄せて木を守る昔ながらの工夫。

市に委託された造園業者たちは高さ1メートルのところに縦が60センチほどの菰を巻き藁縄で縛りこむ作業を続けた。

冬の訪れを感じさせる菰巻きの作業は10月いっぱい行われるという。暑い日もまだ続きそうだが、11月の声を聞くころには黒松もスカートを履いて、冬を迎える体制を整えていることだろう。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿