5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

人物経験よりも場所経験

2011-10-14 22:44:44 | 社会
県議・市議の海外視察は権益行使の遊山旅だと書いたが、わが異文化の仲間連中も遊山旅が好きだ。

最初の韓国旅行から数えてすでに10年以上、今年もシンガポール、マレーシア、インドネシアと東南アジア三国を巡って無事帰国した。限られた日数なのにあちこち飛び回りで忙しいこと。あいかわらずのセカセカ旅だが、一向に気にすることはなかったようだ。それでも、途中のマレー半島では短いながら鉄道旅行もしたようだし、今はやりのLCCにも乗ったらしいから、少しは旅なれたと云ってもらいたいのだろうか。

鉄道といえば、今日14日は鉄道記念日である。明治5年9月13日(旧暦)に新橋・横浜間の25キロが開通してからすでに139年が経つわけだ。9月29日には横浜で日本発のガス燈が点燈し、10月4日には富岡製糸が操業を開始する。文明開化の始まりである。

当時は鉄道を「陸蒸気」と呼んだとはよく知られた事実だが、「汽笛一声新橋を」の『鉄道唱歌』を思い出す人も多かろうというのは「ことばの歳時記」の金田一春彦先生。残念だが今はそれも昔だ。

大和田建樹作詞のこの歌は、明治33年(1900年)に発表された。新橋出発の一番から品川、大森、川崎、鶴見、横浜と、東海道線に沿い神戸に至る六十六番までの長丁場。「地理教育・鉄道唱歌」とされ、歌で沿線地理を覚えさせる目的だったのだろうという。

日本には古くから、ただ土地の名前や特産品などを延々と連ねていく、いわゆる「道行文」の伝統があった。

四代目柳亭痴楽に「恋の山手線」という人気の噺があるが、これも一種の「道行文」ということになろうか。

上野を後に池袋、走る電車は内回り、私は近頃外回り、
彼女は奇麗なうぐいす芸者(鶯谷)、にっぽり(日暮里)笑ったあのえくぼ、
田畑(田端)を売っても命懸け、思うはあの娘(コ)の事ばかり~
と続く。

広重の浮世絵版画『東海道五十三次』に人気が出たことなどからしても、日本人は人物経験よりも場所経験の方がどうやら好きなようだという、社会学者加藤秀俊の説がここにも当てはまると金田一先生は云う。

異文化仲間の旅行パターンを見ても、場所経験の好きな人たちばかり。そういえば外国人の仲間は例外の韓国人・張さんを除けばひとりも参加しておらず、いまさら増やそうという気持ちも薄いようだ。日本人だけでシコシコと楽しむ。海外に出ても「恋の山手線」ばりにつぎからつぎへと走り抜ければそれで大満足だ。NHKの旅番組の方がよほど勉強になりそうだが、本人たちは懲りない。

してみれば、県議や市議の旅行意識も似たようなもの。彼らも、人物経験よりも場所経験の方が好きなのだ。視察といっても初対面の外国人相手と会って話すよりは気の会った仲間同士で汽車に揺られていた方が楽しい。なるほど、よくわかった。










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1 コメント

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韓国旅行の苦い思い出 (野田赤どじょう)
2011-10-15 09:08:04
韓国は日本の領土である竹島(島根県沖)を不法占拠している。その上、
韓国の歴代の大統領は反日教育を行ってきた。
その結果と思われるが、韓国には日本人に対してとんでもない悪質ないたずらをする男共がいる。
街中で日本人と見るや、いきなり後から来て足を上げた瞬間に片方の靴を、あっという間に脱がせて、その靴を持って逃げてどこかへ消える。
とても手馴れた技と行動なので、今まで何百人もの日本人に対して行ってきたのだろう。
こんな格好ではとても日本に帰れない。
日本人と見るや、どんな嫌がらせをされるか分からないので、韓国へ行く人はそれなりの覚悟が必要。
すり(特にパスポートすり)及びタクシーや飲食店のボッタクリにも要注意。
韓国は反日、台湾は親日と感じた旅であった。
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