5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

カミロビーチ対策は?

2012-11-29 23:02:29 |  経済・政治・国際
「津波ゴミ、ハワイの海岸へ」と題してNBCがまた、この話題を取り上げている。

今回の舞台はハワイ列島のハワイ島、その南側の先にひろがるカミロビーチである。美しいはずのハワイの浜辺だが、ここは「デザスターインパラダイス」、世界一汚れたビーチという不名誉な名前で呼ばれて久しいらしい。

TV映像には15キロ以上に拡がったブイや瓶や魚網の山が映される。壊れた冷蔵庫も打ち上げられている。現在、ここへ年間に打ち寄せられる海ゴミは20トン。海流に乗って世界中から流れてくるゴミのハブである。行政や環境活動家による清掃・除去作業は慢性的に追いつかない。

かつては美しかった浜辺も、いまや破砕プラスチックのゴミ山。これは生態系にも影響を与え、アホウドリなど海鳥のほぼ総てがプラスチックを飲み込んでいるというし、魚類も同様で、プラスチックを飲み込んだ小魚をさらに、サケやマグロが飲み込む悪いサイクルが始まってしまったという。

最近では日本語が表示されたゴミがどんどん増えてきているというのがNBCの云いたい処。東北大震災からすでに1年8ヶ月が過ぎているのだが、カミロビーチではその序章が始まったばかり、その影響が今後どれほどになるのかと皆が恐れているとレポートしている。

グレイト・パシフィック・ガーベッジ・パッチ(太平洋ゴミベルト)は北太平洋の中部を漂う海洋ごみの海域を云い、北太平洋を循環する海流に閉ざされてさまざまな海ゴミが異常に集中しているのでこう呼ばれるのだが、この海流が直接打ち寄せるのがカミロビーチだというわけだ。海上はもとより、海中を遊泳するゴミ類が浮上してくるのもこれからの季節だということで、現地では対応策に頭を悩ましているとニュースは結ばれている。

東北大震災の復旧・復興について、日本国内では様々な公民による対策が具体的に実施されているわけだが、直接的な責任を伴わない浮遊ガレキに関して、日本政府はあくまで、外国から苦情を受けてからの対応という官僚的判断で臨もうとしているように見えるが、はたしてこれでいいのだろうか。対米関係が重要だといわれる今なら、こうした単発的な発信にも充分に気をつけて、臨機応変に補償手段を講じる先手外交が求められているような気がするのだが。





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