『胸部外科』１０話まで

胸部外科 DVD-BOX2   コ・ス Happinet

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突然ソッカンの前に現れたテス。

ソッカンが自分に鎮静剤を投与したことを問わず、テサンに戻りたいと言いました。

ソッカンが急患を断るたびに自分が引き受けていたが、先日、テスの病院に到着前に患者が亡くなってしまったと言いました。

そういう患者を無くしたいと。

でも、本当はソッカンの考えが知りたいのです。自分を眠らせてまで移殖した理由を。

そして、出会った頃とは変わってしまったソッカンが、今後どう変わっていくかを見たいとも思いました。

 

スヨンが今回のライブ手術に反対したのは、ソッカンが患者のために行ったのではなく、自分のためだったからだとアン・ジナに言いました。

患者のために手術する医者がいるかな・・・とジナは言いました。

多いわ・・・とスヨン。少なくとも、テスはそうだと思いました。

丁度そこに来たムン・スンジェとク・ドンジュンに、ジナが聞きました。

「医師が手術するのは患者のため？」

当然でしょう・・・とスンジェ。

すると、ドンジュンは言いました。

「当然？成功すれば手柄になるからやるんだろ。口では患者のためと言いながらハイリスクな患者は人に押し付ける。」

まるで父親の事を言ってるようです。

 

ある日の検討会で、スヨンが提案した治療法について、ソッカンが疑問を呈しました。

患者自身を理解した上での治療法なのかと。

単に体調やこれまでの病歴等だけじゃなく、どういう性格なのか、また、どういう生活をしている人なのか・・・ということです。

患者の意向なのでとスヨンが言うと、一般に患者は病気を正確に理解しているわけじゃないとソッカンは言いました。術後、きちんと自己管理が出来る人物なのか、環境なのかも考えなくてはいけないと。

つまり、スヨンの判断の根拠は浅いということですね。

 

心臓内科のイ企画調整室長から手術の依頼が来ました。

かなりいろんな持病を抱えている患者で、これまでも何度も手術を受けていました。

ところが、術後の管理を怠ったため、絶対安静状態に陥ってしまったのです。その状態で依頼が来たわけです。

相当困難な手術になるのは、目に見えていました。術中に患者が亡くなってしまう恐れ大でした。

誰も引き受け手がいません。

 

「パク・テス先生に任せます。」

ソッカンが言いました。

その場にいたク・ヒドンをはじめとした面々が、皆驚きました。

ク・ヒドンは怒りました。独断かと。

でも、ヒョニルの許可を得ていると言われたら、もう何も言えません。

 

ソッカンは、スヨンがテスに会った事を知っていました。

もしかしたら、あのＵＳＢ、ソッカンが送ったの

絶対にテスが戻ってくると踏んでの、餌自分を窮地に追い込むことになるかもしれないのに・・・いや、これは私の推測ですけどね。

 

そして、テスが戻って来ました。

胸部外科の同僚たちは、皆、大歓迎してくれました。

ホント、皆良い人だちばっかりですよね。

 

スヨンは、どうして気持ちを変えたのかと、テスに聞きました。

スヨンが戻ってほしいと誘った時は、断りましたもんね。

彼らが恋しかった・・・とテスは同僚たちを見ながら言いました。

「テサンにいた時は分かっていなかった。ずっと一人で闘ってるつもりだった。手術も、母のことも。そうじゃなかった。多くの人が支えてくれていたんだ。ユン先生も俺に悪いと思わないで。」

スヨンは、今回の困難な手術を本当に執刀するのかと、聞きました。

無謀だと思ってる？とテス。

スヨンは頷きました。

「でも、先生は以前、俺の無謀さが時には必要だと言いましたよね。俺は無謀と言うより、必死なんだと思う。患者を救いたい一心なんだ。それがテサンに戻った理由です。」

 

ソッカンが、テスに聞きました。出来るか？と。

手術のことです。

「やらなくては。」

と、テス。

ソッカンは言いました。面接でテスが“医者になりたい”と言ったのを覚えていると。

「テス、君は君の目指す医師になれ。私は私の目指す医師になる。」

教授の目指す医師とは？とテスが聞きました。

「今に分かる。」

と、それだけソッカンは言いました。

 

手術の日になりました。

ところが、急にク・ヒドンから、手術を翌日に延期するよう指示が出たのです。

なんと・・・

急患が入ったのを良いことに、自分もソッカンと同じようにＴＶに出ようとしたんです。まぁ、番組の方からお呼びがかかったんでしょうが、それを逃さなかったってわけですね。

簡単な手術だから、失敗する恐れも無いし。

テスは緊急性は無いと判断し、ク・ヒドンに予定通り手術をさせてくれと頼みました。

でも、受け入れてくれませんでしたよ。

 

一旦は患者の家族に翌日に延期になったと話したテス。

ソッカンは言いました。患者の生死は担当医で決まる・・・と。

「私なら何としても手術をしただろう。」

 

アン・ジナも一刻も早く手術をしなくてはいけない状態だと言いました。

テスはその日に手術する手立てを考えました。

 

ところで、スヨンは、ヒョニルが父を殺したと考えているようです。

当時、彼女は助手席で寝ていたのですが、事故を起こす直前、父の叫び声で目が覚めたのです。

「ユン・ヒョニル」

と言う悲鳴のような声で。

単なる事故ではないとスヨンは考えていました。警察に調べてもらってもいたのです。でも、何も発見できていません。

だから、ヒョニルが“事故”だと言うのを聞くと、ムッとしてしまいました。

「何が原因かはまだ明らかになっていません。」

事故だと決めつけるなと言いたいのでしょう。

事故じゃなければ、何だと？と、ヒョニル。

ただ信じられなくて・・・とスヨンは誤魔化しました。

ヒョニルに勘づかれてはいけません。自分が疑っていることを。

 

スヨンは先だっての治療方法の事をソッカンに報告しました。

患者とよく話し合った結果、自分が提案した方法で行くと。

すると、ソッカンは納得しました。あっさりと。

「君も医者だ。最善だと判断したなら、何も言わない。ただ、後悔しないようにしろ。」

後悔したことが？とスヨンが聞きました。

「君と初めて会った日に、自分がした選択を死ぬほど悔やんでる。だから、君は私と同じような後悔はするな。」

じゃぁ、何故2度も助けたんですか？とスヨン。

「私もテスと同じように危険な状態の君を救いたい一心だった。そんな患者は君が最後だろう。」

どういう意味

 

患者の容体が悪化しました。直ちに手術しなくては危険な状態です。

テスはク・ヒドンの使っている手術室を横取りする方法を考えつきました。

今、カメラが回っている状態だったら、ク・ヒドンも体裁を考えたら、無下に追い出すこともできないだろうとね。

麻酔医等のスタッフの協力もあって、手際よく運びました。

 

ところが、ク・ヒドンはこの困難な手術現場に息子のドンジュンを居させたくありませんでした。

で、いつものように、無理やりにでも手術室から引っ張り出そうとしたのです。

失敗する可能性大の手術には、関わらせたくないのです。

でも、ク・ドンジュンが言うことを聞きませんでした。

「僕も医師だ。危険を承知で挑むのが医師だ。」

それでもク・ヒドンが力ずくで引っ張り出そうとしたのを、振り切ってドンジュンが言いました。

「それでも父さんは胸部外科医か？僕も手術を手伝う。」

スタッフも唖然としました。今までのドンジュンからは想像が出来ない立派な言葉だったからです。

 

ク・ヒドンは、突っぱねられたけど、じわじわと感動が押し寄せて来ました。

あいつも成長したよ・・・と亡き妻に呟きました。泣けて来ました。

こういうところが、この親子の面白くて憎めないところです。

 

テスを中心に、スヨンとドンジュンが助手として付き、手術が始まりました。

途中、危険な状態に陥った患者。

スタッフ一同、必死に対処しました。

テスがふと見上げると、ソッカンが手術を見ていました。

“私は目の前の患者を見捨てたくない、ただの一人も”

と、テスは思いました。そして、ソッカンも思っていました。

“見捨てざるをえない現実を変えてみせる”

・・・と。

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