ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

『標準コースタイムで歩く』シリーズ№7 ――― 89% 真夏の奥多摩で雷轟く中、水根山に登りました

2022年08月08日 | ハイキング/奥多摩

山仲間との都合も合わず、ぽっかりと予定が空いた週末、僕は独り奥多摩を歩くことにしました。3ヶ月ぶりに『標準コースタイムで歩く』シリーズ№7を実践するためです。しかも、『少し長い距離を歩く』シリーズにもしたくて、倉戸口バス停~倉戸山~水根山~六ッ石山~奥多摩駅というコースにしたのです。コースタイムは7時間10分です。少し長い距離というのを7時間以上と考えていますから、ギリギリその範疇ですね。

『少し長い距離を歩く』シリーズはこれまでに3回行なっています。

1回目:日陰名栗沢

2回目:小同心クラック

3回目:ツルネ東稜

今回は奥多摩の一般登山道ですから、楽な山行ですね。

 

ところが、怖い怖いのせいで、石尾根を六ッ石山経由で下山することを断念しました。谷沿いの水根沢林道を下ることにしたのです。ですから、コースタイムは6時間44分。『少し長い距離を歩く』シリーズには該当しなくなりました。

 

2022年7月31日(日) 倉戸口バス停~倉戸山~水根山~水根

▲8:52。奥多摩駅から8時35分発の丹波山村行きバスに乗る予定でしたが、乗ったバスは鴨沢西行き。よく聞き取れなかったのですが、説明があって、どうやら道路状況の影響で鴨沢から西へは行けなくなっているみたいです。僕はずっと手前で降りますからいいのですが、どうしたのでしょうね。倉戸口バス停で下車し、トンネル手前の道路を左に進みます。

 

▲8:57。奥多摩湖はほぼ満水ですね。今日も暑くなりそうです。

 

▲9:04。温泉神社です。かつてまだ小河内ダムがない時代には、街道沿いのこの付近には古く(鎌倉時代?)から湯屋がありました。倉戸山へのもうひとつの登山口である女の湯(めのゆ)バス停には奥多摩湖湖底から汲み上げている源泉の汲み出し口があります。今でも幾つかの旅館に配湯され、利用されています。名称が温泉神社となったのは明治時代だそうですが、戦後にダムが完成し、集落も湯屋も水没し、小河内神社に合祀されたんだそうです。写真の温泉神社も湖底から移されたんでしょうね。

 

▲9:14。朝食がまだでしたから、14分間休憩して、食べました。サンドイッチとミルクチャイ。

 

▲9:59。3年ちょっと前にここを歩いていますけれど、こんなロープが張ってあった記憶はありません。確かに、この辺りは道型が明瞭でない箇所も多くて、迷いそうなところではありますが、過剰な保護のような気もします。

 

▲10:13。広葉樹林の広がる心地よい登山道が続きました。

 

▲10:28。倉戸山1169.3m山頂に到着しました。

 

▲10:41。夏の青空。

 

▲10:42。山頂でも13分間の休憩を取りました。さて、出発です。倉戸山山頂は広くて平らな場所です。ずいぶん昔のことですが、雪がたくさん積もっていた冬に、ここでテントを張ったことがありましたね。

 

▲11:05。またロープが出て来ました。他の箇所でもありましたが、迷い易い場所だから張られている訳でもなさそうです。

 

▲11:08。カラマツ林がありました。下草としてマルバダケブキが群生しています。鹿が食べない毒草ですから、鹿が増え過ぎた奥多摩では勢力を広げた植物です。

 

▲11:10。マルバダケブキの花は綺麗です。鹿が食べてしまって(多分)、見られなくなった花も多くあります。

 

▲11:15。またしてもロープ。

 

▲11:44。榧(かや)ノ木山1485mの山頂にも行きたかったんですが、見落としてしまいました。この写真のように尾根の左を巻いている、すぐ右に山頂があるのです。

 

▲11:47。ツキヨタケですね。割ってみると、柄に近い部分がっぽくなっているのが目印です。日本の毒キノコの中では最も中毒例が多いそうですね。シイタケやムキタケに似てますからね。真偽のほどは分かりませんけれど、実に美味なんだそうです。でも、時間が経過すると、猛烈に苦しみ始めるんだとか。

 

▲11:59。二重山稜っぽくなってますね。それとも船底地形かな。

 

▲12:07。この二重山稜ぽい場所で3度目の休憩です。16分間休みました。のんびり山行です。

 

▲12:21。榧ノ木山は通り過ぎて、水根への分岐まで来ました。思いの外いいペースです。

 

▲12:39。榧ノ木尾根最後の急登です。

 

▲12:43。石尾根登山道に合流しました。ただ、この少し前から雷鳴が轟き始めていました。どうやら奥秩父方面から聞こえているようです。雷が聞こえているということは、今この瞬間にこの場所に落ちても不思議ではないということです。とは言え、せめて水根山まではと思って、写真中央の尾根筋を急いで登ることにしました。

 

▲12:47。水根山1620m山頂です。写真を撮ったらすぐに引き返します。

 

▲12:55。雷が鳴っていなければ、水根山から尾根沿いの登山道を進んだんでしょうけれど、山腹を巻いている登山道を選びました。両方とも石尾根登山道です。この巻き道を15分歩くと、水根沢林道への分岐が現われました。雷鳴はまだ鳴り続けていましたし、少しずつ接近しているようでしたので、石尾根の下降は断念。谷沿いの水根沢林道を下ることにしました。

 

▲13:37。水根沢林道へ入ってすぐの辺りで、4回目の休憩。休憩の最中にが降って来ました。を差しながらの休憩です。すると、雷が真上で轟きました。尾根上よりは安全でしょうけれど、絶対ではありません。ちょうど逃げるルートがあったのでラッキーでした。雷様とは争う気はありません。逃げるが得です。

 

▲13:59。19分間の長めの休憩が終わるころ、雨も降り止みました。雨粒に洗われた苔が綺麗で、思わず写真に撮りました。スギゴケでしょうね。

 

▲14:03。本当はこの小屋で休憩したかったのですが、思いのほか下の方にあったのですね。

 

▲14:28。水根沢林道をどんどん下っています。林道と呼ばれていますが、完全な山道です。上部では水根沢谷の右岸を通り、下部では左岸を通るようになります。写真は水根沢谷右岸の支流ですね。榧ノ木沢は遡行したことがありますが、この写真の沢はないと思います。三本ケヤキノ沢かな?

 

▲14:38。先に見えている木橋で、水根沢林道は右岸から左岸に移ります。

 

▲14:58。大堀沢ですね。六ッ石山西方の大堀と呼ばれる場所に突き上げている沢です。遡行したことがありますが、一緒に遡行した仲間は2008年1月槍平での雪崩で亡くなりました。

 

▲15:30。水根沢林道の下部は急な斜面に付けられています。ですから、登山道が崩れると大変! 崩壊箇所を巻くのも困難になります。そんな崩壊箇所が現われて、巻き道も作られていました。

 

▲15:32。巻き道を上がっていくと、林道の終点に出ました。本物の水根沢林道です。少し歩くと、登山道へ降りる踏み跡がありましたが、僕は登山道に戻らず、そのままこの林道を進むことにしました。ここを歩いても水根に至ることを知っていましたから。

 

▲15:47。途中、こんな標識が林道沿いに立っていました。むかし道の休憩所に行くのですね。この山道を50mほど先まで歩いてみましたが、なかなか高度が下がらないので、元の林道に戻りました。

 

▲15:52。林道が終わり、舗装された道路に出て来ました。

 

▲15:56。奥多摩湖が望める場所に出て来ました。

 

▲16:06。水根バス停に到着です。バスの時刻まで余裕がありましたから、隣りの奥多摩湖バス停まで歩きました。そこなら時には始発のバスもあるからです。10数分後、バスが来ました。座ることは出来ませんでしたけれど、どうやら臨時バスのようでした。登山者が待っていたバス停に着いても、誰も乗せずに、後続のバスに乗るよう指示していましたね。

 

奥多摩駅に着くと、僕は天益へ向かいました。女将さんとご主人が店の外にいました。「もう終わりなんですよ」「コロナだから人も少ない」と。残念ですが仕方ありませんね。僕はそのまま電車に乗って帰ることにしました。

 

今日のコースタイムは6時間44分です。昭文社の登山MAPにはコースタイムが出ていない箇所も一部ありましたけれど、適当に時間を自分で決めました。大幅には間違っていないと思います。その上で、実際にかかった時間が6時間1分ですから、標準コースタイムの89%で歩けたことになります。ただ、休憩も込みだと30分多くかかっています。107%です。休憩も込みで標準コースタイムで歩けるようになりたいですね。


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