ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

前代未聞の雪のないGWの尾瀬ヶ原 2日目 ――― 平滑ノ滝を見物し、燧裏林道を天神田代まで行きました

2016年05月26日 | ハイキング/尾瀬

2016/5/3  夜中に目が覚め、テントの外に出、夜空を眺めると、満天の星でした。天の川はさほどくっきりと確認出来ませんでしたけれど、北斗七星が大きく北の空で輝いていました。

シュラフに戻ると、再びぐっすりと眠りに落ち、次に目覚めたのは夜が白みかけたころ。
街ではなかなか目覚めの遅い僕ですが、山では日の出とともに起き出します。S子は僕とは逆で、山の自然の中では実によく眠ります。
しばしシュラフの中でじっと待ち、まだ眠っているS子を置いて、ひとりで散歩に出かけました。 

 
▲尾瀬ヶ原が見渡せる場所へ来ました。原の盆地の底に朝霧が溜まっていました。至仏山もまだ眠たそうに見えます。4:43ころ。


▲景鶴山も同様ですね。4:44ころ。

テントへ戻り、ドリップ式のインスタントコーヒーを作ります。
S子も目覚め、シュラフから出て来ます。


▲今朝の朝食は山の棒ラーメン。1人前を二人で分けて食べます。ベーコン、人参、ネギも加えます。6:34ころ。


▲僕たちにしては早い出発。水場で喉を潤して、さあ出発。8:02ころ。


▲見晴からは温泉小屋の方へ進みます。8:09ころ。


▲リュウキンカ。今日は荷が軽いので、しゃがんでマクロ撮影しても大丈夫。8:25ころ。


▲温泉小屋が見えて来ました。右は燧ヶ岳2356m。8:29ころ。


▲元湯山荘の前で休憩しました。8:45ころ。


▲目の前に休憩所があるのですが、看板のすぐ下にスコップが2つぶら下がっているのが見えるでしょうか? 普段の年なら雪が積もっているので、楽にスコップに手が届くのでしょうね。8:48ころ。


▲平滑ノ滝や三条ノ滝への分岐です。ここを通るのも何十年ぶりでしょう? 9:01ころ。


▲さすがにここの登山道には雪が残っていました。9:06ころ。


▲むかし訪れた時の印象通り、けっこう嫌らしい登山道です。9:15ころ。


▲平滑ノ滝展望台に到着しました。写真ではなかなか伝わりませんが、大迫力のナメ滝です。9:23ころ。


▲上の写真の右(下)側を写しました。あの流れの中をトコトコと歩いてみたいものです! 9:23ころ。


▲三条ノ滝へはさらに谷沿いの登山道を進まねばなりません。でも、ここまでの登山道の様子、ここから先の登山道の予測、S子の気持ちを考えあわせて、進むのはやめることにしました。9:28ころ。


▲来た道を戻ります。9:33ころ。


▲さきほどの分岐まで戻り、今度は燧裏林道へ入ります。ここは燧ヶ岳の西や北麓になるので、まだ雪が残っています。9:58ころ。


▲幾つもの沢を渡りますが、こんなに立派な木橋もありました。10:16ころ。


▲ベンチ(?)があったので休憩することにしました。すると、S子が滑って尻もちを。めったに撮れないシーンが偶然撮れました。10:52ころ。


▲登山道脇にこんな朽木が。キツツキがつつきまくった跡でしょうか? 11:24ころ。


▲先行者の足跡があったので、ルートは分かりやすかったですが、ところどころ出ている木道を目で探しながら歩きます。11:35ころ。


▲雪の上に動物の糞。シカの糞でしょうか? 11:56ころ。


▲大きな岩を包み込むように数本の木が生えていました。11:59ころ。


▲裏燧橋です。渋沢に架かっている橋ですが、「シボ沢」と書かれていますから、そう読むのですね。12:03ころ。


▲裏燧橋の上からは遠く平ヶ岳2141mが見えました。12:09ころ。


▲時々、巨樹も現われます。12:17ころ。

燧裏林道は御池側は美しい湿原が点在して登山者を飽きさせないのですが、これまで歩いた場所は単調な山道が続きます。S子はそれに飽きて来たみたいです。まあ、でも最初の予定場所まで歩きましょう。


▲ここがその予定していた場所。12:30ころ。


▲天神田代です。あまり雰囲気はない湿原ですね。残念。12:30ころ。


▲裏燧橋まで戻って来ました。ここにベンチがありますから、休憩します。12:50ころ。


▲行くときには気付かなかったタムシバが、帰り道では目に止まりました。おそらくタムシバです。13:36ころ。


▲この幹の肌はなんでしょうね! 14:41ころ。


▲元湯山荘へ戻って来ました。同じ場所で休憩しました。14:51ころ。


▲温泉小屋から見晴までの写真がわずかしかありません。それには理由がありまして、とても風が強かったのです。S子は体が小さいですから強風をとにかく怖がります。S子の手を取って歩いて来たのです。このあたり、ちょうど風の通り道のようですね。15:32ころ。


▲天場に帰着しました。ここは穏やかです。15:39ころ。


▲弥四郎小屋のcafeに入りました。コーヒーを頼みました。16:49ころ。

このcafeに入ったのにはコーヒーを飲みたかったことの他に、もうひとつ理由があります。
それは今日、S君一家がこの弥四郎小屋に来るからです。
当然、もう到着しているものと思い、宿のスタッフに聞いてみましたが、分かりません。まだ着いていないのでしょうか?
すると、そんな中、見慣れた顔が小屋の前へ。
今、到着したようです。
S君に声をかけ、彼は少ししてcafeへ顔を出してくれました。
どうやら、高速道路の渋滞につかまってしまったようで、鳩待峠に着いたのはお昼過ぎ。急いで歩いてきて、やっと到着したとのこと。
お疲れさまでした。


▲テントに戻ります。17:26ころ。


▲今晩の御惣菜は少し甘めの黒豆。17:42ころ。


▲そして麻婆春雨。ベーコン、ブナシメジ、ピーマン、人参、ネギも入っています。18:24ころ。


▲主食? と言うより炭水化物はペペロンチーノ。お湯をかけるだけで出来上がります。19:02ころ。


▲眠りに就いたのは20:51ころでした。


前代未聞の雪のないGWの尾瀬ヶ原 1日目 ――― まさか、まったく雪がないとは!

2016年05月22日 | ハイキング/尾瀬

2016/5/2  10年ほど前からGWには尾瀬およびその周辺の山を歩き回ってきました。ですから、4月中旬にS君と平ヶ岳を目指し尾瀬に来たとき、そのあまりもの雪の少なさに驚き、今年のGWの尾瀬に来ても残雪期の春山を楽しむことが出来そうにありませんから、来ても仕方がないと最初は諦めてしまったものです。
でも、ちょっと視点を変えると、こんな珍しいGWの尾瀬はありません。雪がこんなに少ない尾瀬なんて!

と言うわけで、僕とS子はGWの尾瀬なのにハイキング装備で尾瀬に来ました。でも、まだ雪は少しは残っていると想像していましたから、登山靴はもちろん雪対応です。


▲鳩待峠もほら御覧の通り。10:25ころ。


▲登山道にはほんの少し雪が残っていましたけれど、周囲の笹原にはまったく雪がありません! 驚きです。10:37ころ。


▲木道はすべて完璧に出ています。まあ、このことは予想していましたが。10:47ころ。


▲さっそくミズバショウが! 11:22ころ。


▲山ノ鼻到着。キャンプ場ですが、あんまり心地よさそうな場所ではありません。人通りが多いですからね。11:36ころ。

ところで、山ノ鼻に来て本当に驚きました。来る前の計画では山ノ鼻を北西に進み、柳平のあたりでテントを張る可能性も案のひとつだったのです。でも、尾瀬ヶ原に雪が全然ありません! これでは柳平はもちろん、木道から一歩もはみ出すことは出来ないのです。
他の案として、東電小屋周辺やら温泉小屋周辺やらと考えてはいたのですが、これほど雪がないのではそんな場所でテントを張るのは無理でしょう。
GWに雪の上ならどこでもテントを張っていたのは(本当はそれもダメなのかもしれませんが)、雪があるからであって、雪がないと・・・・

それで、決定です。3日間、見晴のキャンプ場に定着することに決めました。


▲ゆっくりと山ノ鼻で休憩後、見晴へ向かって出発です。至仏山にも雪がほとんどありませんね。12:06ころ。


▲あれっ? 雪あるじゃん?
この写真は一昨年の5月3日の山ノ鼻。これでもあまり多くはない方です。12:07ころ。


▲燧ヶ岳方面もほら! こんな感じ。12:09ころ。


▲橋の板も嵌められています。12:14ころ。


▲S子の前を歩く男性は、これから出勤するような服装でした。手には水色のビニール袋をぶら下げて・・・・ 12:26ころ。


▲中央少し下にアカハライモリがいるのが分かるでしょうか。頭が下で、尻尾が上です。12:31ころ。

ハイカーが池塘を覗き込んで何やら喋っていましたから、何だろうと僕も加わり、上の写真を撮ることができました。その彼女が言っていました。「今朝、ヨッピ橋の向こう側でクマが木に登っているのを見たわよ」と。


▲牛首を過ぎ、東電小屋への分岐を過ぎ、至仏山を振り返りました。13:05ころ。


▲下の大堀川のミズバショウ群生地です。昭文社の地図には6月が最盛期と書かれていました。13:18ころ。


▲竜宮です。先月より水が少なくなったような? 13:33ころ。


▲木道の間に咲いていたミズバショウ。13:38ころ。


▲リュウキンカ(立金花)も咲いています。リュウキンカも6月が開花シーズンですね。13:38ころ。


▲龍宮小屋が見えて来ました。13:41。


▲龍宮小屋の周りでキクザキイチゲ(菊咲一華)が咲いていました。写真のは白花ですが、ほんのりと水色のも咲いていましたね。これまた6月の花です。14:18ころ。


▲こんな芽がたくさん生えていました! 行者ニンニクです! ワオ~ッ! 普通なら大興奮して、収穫しまくるところですが、ここは尾瀬。一木一草、石ころ一個、枯葉ですら持って帰ってはいけません。14:26ころ。


▲こんな風景がありました。本来なら雪解けの時季には水が滔々と流れているはずの流路です。冬の雪があまりにも少なすぎて、融け出すはずの水がもはや尽きたのでしょう。ここまで眺めて来て、流れる水の少なさに驚いていました。ミズバショウも水の中で咲いていたりするのがもっと多いはずですが、枯草の土の上で咲いているケースが普通以上に多かったようです。水の流れも例年ならばもっと水勢強く水位も高いはず。14:30ころ。

真夏になって尾瀬の山々の水が干上がってしまうんではないか? と心配です。水の乏しい湿原なんて洒落にもなりません。


▲小鳥を食べたキツネの糞でしょうか? 羽根が見えています。14:49ころ。


▲見晴の山小屋が見えて来ました。14:51ころ。


▲山小屋の壁がクライミングボードになっていました。14:56ころ。


▲見晴キャンプ場は山ノ鼻に比べると、静かで感じのいい場所です。15:11ころ。


▲テント用の石も数多くありますし、水も蛇口から汲めます。15:48ころ。


▲今日のメインディッシュはこれ。豚肉を冷凍して持って来て、玉ねぎ、ピーマン、ネギを炒めました。ご飯と一緒ではなく、三岳(芋焼酎)のお湯割りのつまみです。17:43ころ。


▲うの花の惣菜があったので買って来ました。山で食べるとおつなもの。18:13ころ。


▲トイレに行きました。実に綺麗です。18:50ころ。


▲洋式トイレも掃除が行き渡っていました。18:50ころ。


▲S子とトイレに行ったついでに、ちょっと夜の見晴を散歩。これは弥四郎小屋のcafe。18:58ころ。


▲薄墨色の尾瀬に景鶴山が浮かび上がっていました。18:59ころ。

この日は、早朝3:30ころに起床して家を出て来ましたから、早めに眠りに就きました。20:30ころにはシュラフの中だったと思います。
これから3日間をこのキャンプ場で過ごしますから、明日も明後日も移動する必要がないのはとっても気が楽ですね。


およそ二年ぶりの日和田での岩登りトレーニング ――― やっぱり岩登りは楽しい!

2016年05月18日 | 岩登りトレーニング

2016/4/24  一昨年の10月にO橋君と日和田で最後の岩トレをして以来、本格的な岩トレはしていませんでした。沢登りからも当然ご無沙汰でした。ザイルパートナーがいない悲哀を噛みしめていたわけですが、そんな状況から抜け出そうと山岳会に入ったのが今月。YYDのメンバーとの初日和田が実現しました。

YYDは沢登りと雪山中心の山岳会ですが、岩トレはさほど重要視していないようです。実際の沢の現場重視という考え方も分からないではないですが、基本的なクライミング能力やザイルワークなどはやはり岩トレから学ぶことは多いと思います。そんな考え方に共感してか、岩トレをしてみたいと考えるメンバーが集まって実現したのです。有り難いことですね。YYDに感謝です。

さらに有り難いことに、Y根君も誘いに応じてくれました。前日に二子山でクライミングしていて、夜遅く帰宅したにもかかわらず、同じ集合時間に集まってくれたのです。この2年間ほどはコンスタントにフリークライミングに時間をかけられているようで、もともとの素晴らしい素質が開花し始めました。先週には二子山の任侠道(5.12d)をRPしたとか。
今日は3級中心の岩トレだということは通知済みですから、完全に手伝いに来てくれているのです。感謝! 感謝!

 
▲そのY根君(左)はK谷さんと組みました。何やら熱心に教えているようです。11:08ころ。

この日は昨晩から早朝までの雨のせいで日和田の岩は濡れていました。日和田は濡れると滑り易い岩ですから、苦労します。風通しの良い上部はほぼ乾いていましたが、下部はなかなか。


▲男岩南面の左ルートをK田さんがフォロウしています。11:13ころ。


▲男岩南面中央のルートをT口さんがフォロウ。12:08ころ。


▲毎回、ザイルを懸垂下降にセットし降りて来ます。懸垂下降しているT口さん。12:20ころ。


▲早くもT口さんがリードに挑戦! 先ほどトライした左のルートをリードします。すごくスムースにリードしてしまいました。12:30ころ。


▲リード後、確保するT口さん。セルフビレイのシュリンゲが長過ぎたので、とりあえず結び目で短くしました。あと、8環の位置が体に近すぎる点を指摘しました。12:49ころ。


▲懸垂下降するK田さん。13:05ころ。


▲Y根君たちは男岩南面の右隣りの易しいフェースで練習していました。K谷さんがこれから懸垂下降するようです。なんと! S子も加わっていました。この後、S子とK田さんをトレード。13:32ころ。


▲T口さんは続いて中央のルートをリードしました。これまたスムース。13:48ころ。


▲今度はセルフビレイ(体の向こう側)も8環の位置も完璧! 14:00ころ。


▲フォロウしてくるS子。S子も長いブランクがあったので、苦労しています。14:08ころ。


▲最後に男岩南面の右ルートを僕がリードし、トップロープをセットしました。上から3つの赤い矢印部分が垂直なフェース。僕は自分では「三段フェースルート」と呼んでいます。4級プラスですが、右のカンテを使用しないなどの限定を加えていますから、5級マイナス程度あるかもしれません。久し振りにこのレベルをリードしましたから、なかなかに苦労。何度も休んだり、踏ん切りがつかなかったり、でも、やっとこさっとこながらもリードすることができました。ほっ・・・・
とりわけ腕の筋持久力が低下していますね。早く戻さなければなりません。
写真はK田さん。クライミングシューズではないので、最初の小さなスタンスになかなか立てず、ギブアップ。T口さんは2度トライして、右のカンテを使う反則(?)があったものの、登り切りました。K谷さんは微妙に遠慮。
そして最後に、真打登場! Y根君です。何の苦労もなしに、どこが難しいのかも察知させることなく簡単に登攀。身長は僕と変わらないはずなのに、僕より簡単に遠くのホールドを掴んでいました。やっぱり12クライマーは違う! 15:34ころ。

Y根君にトップロープ等の回収をお願いし、終了。馴染みの店が5時オープンですからその時間にちょうど着けるよう調整しながらの終了時間でした。僕のもくろみ通りに、「しょうへいうどん」には5時少し過ぎに最初の客として入店。6人全員でクライミング談議に花を咲かせました。
僕は少々はしゃぎ過ぎたようで、アルコールもいつもより多めに入りました。S子が隣りで冷や冷やしながら監視していたようです。


今年の尾瀬は異常な寡雪 4/4 ――― 山小屋関係者が続々入山。楽しみながら戸倉まで歩きました。

2016年05月15日 | 雪山/尾瀬

2016/4/18  今日は下山の日です。
今回の山行は中日に平ヶ岳ピストンを予定していたのですが、その日は悪天候予報でしたから、不完全燃焼確実な予感がありました。他にもひとつふたつの事情が重なって、平ヶ岳登頂は初日の段階で諦めざるを得なくなりました。
しかし、何が幸いするか分かりませんね。寒冷前線通過後の午後からの好天を利用した尾瀬ヶ原散策がとても感動的なものになりました。広い尾瀬ヶ原を僕たち二人で独占できたのです。

ですから、幸福な充実感を抱きながらこの日を迎えることが出来たのです。 


▲S君の作ってくれた朝食は何だったのか、忘れてしまいました。子供のころからのS家の定番食べ物だったとか、そう説明されたような記憶もありますが、それがこの朝食だったかどうかは分かりません。お餅が入っていたような。7:04ころ。


▲のんびりと出発です。ふた晩お世話になった山小屋の軒の下に感謝して元通りにしておきます。8:20ころ。


▲下山日が好天なのも心地よいものです。8:25ころ。


▲初日よりも木道の雪が消えているようです。8:55ころ。


▲シカの足跡が残されていました。でも、少し変でしょ? ふたつの蹄(偶蹄目ですから)が開いています。S君の解説では、滑りそうだったので指(蹄)を開いて踏ん張ったのだそうです。9:04ころ。

写真には撮らなかったのですが、鳩待峠へ登っている途中、山小屋の方々が続々と入山していました。その中に竜宮小屋の関係者もいたのですが、その方が言うには「こんなに雪が少ない尾瀬は初めてだ」と言います。50年近くの体験からの発言です。GWはもう予約いっぱいで、竜宮小屋はその立地ゆえに写真を撮る人が多く泊まるのだそうです。彼らは朝夕は外で撮影し、昼間は寝ているのだとか。


▲この木道に貼られたゴムの網も来た時よりも多く現われています。9:44ころ。


▲鳩待峠到着です。9:57ころ。


▲いつもならここで終了なのですが、今日はここからが大変。9:58ころ。

戸倉へ向かって車道歩きがスタートです。


▲タテハチョウの仲間です。調べてみるとエルタテハのような気がするのですが・・・・ こんな時期に飛んでいるのですから、成虫で冬を越したのでしょうか? 10:49ころ。


▲津奈木橋まで来ました。まだまだ先は長いです。ここでしばし休憩。11:25ころ。


▲津奈木橋のそばで休憩していると、「ツナギ」という小さな湿地がこの近くにあることに気づきました。そこで行ってみることに。林道を入っていくとその終点から木道がスタートしていました。11:42ころ。


▲湿原と言っても、尾瀬を見た後ではさほど湿原っぽくありませんね。乾燥化も進んでいるようで笹原になってしまっています。11:43ころ。


▲閉まっていますけれど、立派な建物がありました。「東京電力自然学校」の看板が掛けられていました。トイレもあります。ここがいちばん奥です。戻ることにしました。11:45ころ。


▲笠ヶ岳2057.5mですね。11:48ころ。



▲津奈木橋から再び歩き始めました。途中車道の横に湿地があり、ミズバショウが満開です。12:12ころ。


▲同じ湿地に写真の卵が産み付けられていました。S君が※◆♯ガエルだと、教えてくれたのですが、忘れてしまいました。ネットで調べてみました。おそらくヤマアカガエルなのではないでしょうか? 12:13ころ。


▲車道下には笠科川が流れています。その支流の小赤沢の出合が見えて来ました。笠科川流域の沢にも入渓したいものですが、小赤沢も候補のひとつです。12:20ころ。


▲中央部分に見える支流の出合。この支流は大赤沢です。市川学園山岳OB会・佐藤勉編著の『帝釈山脈の沢』には「赤沢」とだけなっていますね。12:26ころ。


▲車道すぐそばの木に洞(うろ)があり、以前の鳥の巣の跡が見えます。S君によれば、この洞はとても条件の良い場所で今年も絶対に鳥が巣を作るはず、と言っていましたね。13:23ころ。



▲ヤドリギがたくさん生えていました。13:44ころ。


▲あのゲートを通りすぎました。今日も工事関係の車が入っていきます。13:48ころ。


▲戸倉に着きました。車を停めてある場所へ急ぎます。14:06ころ。

寄り道をしたり、休憩も充分取りながら鳩待峠から戸倉まで歩いて戻って来ました。4時間ほどかかりました。でも、それほど大変ではありませんでしたよ。
S君は出張の多い仕事ですから、明日からまたすぐに出張なのだそうです。せっかくの休みを僕と山で過ごしてくれました。せめて今晩ゆっくりと家族と過ごそうと、彼はすぐに出発することを提案します。温泉に入らないのはそれほど気にはなりませんが、今回の山行の余韻に浸りながらS君と酒を酌み交わし(あっ! それは無理か。彼は運転だ。僕だって運転助手として・・・・)打上げの食事が出来ないことは残念です。でも、仕方のないことです。息子さんの話しを本当に楽しそうに語ってくれる彼の姿を見せつけられた後では、すぐの出発は納得ですね。

S君と約束を交わしました。
GWに再び尾瀬に来ようと。
僕はGWの尾瀬には雪山を期待して毎年のごとく来ていましたから、雪が期待できない今年のGWには来ても意味がないと、最初は考えました。でも、よく考えてみるとこんなに珍しい尾瀬は人生で一度しか味わうことが出来ないはずと、考えなおしたのです。
一方、S君一家はGWを毎年家で静かに過ごす決まりだったようです。息子さんはもちろんですが、まだ山慣れていない奥さんを、おそらくミズバショウもけっこう咲き始めているはずの静かな尾瀬に連れてきてあげたいと思ったようです。例年ならばミズバショウの季節は登山者が列をなして歩いていますから。
S君は奥さんを説得して、GWの尾瀬でまた会うことを約束してくれました。


今年の尾瀬は異常な寡雪 3/4 ――― 感動! 尾瀬ヶ原を二人占め! 本当に誰もいません

2016年05月12日 | 雪山/尾瀬

2016/4/17  尾瀬ヶ原に東京電力の小屋(東電小屋)がある理由は皆さんご存知かと思います。昔、尾瀬ヶ原はダム湖の底に沈む運命にあったからなんですね。東京電力が水力発電用のダムを建設する計画を立てていたのです。
そんな発電計画に反対したり、戦後には観光道路の延長に反対したり、尾瀬の自然を守ろうとする運動は常に日本の自然保護運動をリードし続けていたのです。

言わば、東京電力は尾瀬にとっては悪役だったわけですが、今では尾瀬の保護を考える際には東京電力の貢献を抜きにしては語ることが出来ません。現在でも尾瀬の大部分の土地は東京電力の所有です。

そんな複雑な運命を背後に抱える東電小屋を後にして、見晴らしへと向かいました。 


▲この糞はこれまでのキツネのとはずいぶん趣きが異なっています。S君が言うにはテンやイタチ(そんな風に言っていた記憶があるのですが、正確さには欠けます)なのではなかろうかと。15:33ころ。


▲東京電力尾瀬橋は欄干は外されていましたが、歩くところの板はそのままでした。問題なく渡れます。15:43ころ。


▲見晴らし到着。16:26ころ。


▲見晴らしから山ノ鼻へ向かいます。16:43ころ。


▲竜宮小屋も通過。16:56ころ。



▲中央少し上の水面に浮いた枯草が回っているのが分かるでしょうか? 右回りです。ここが竜宮。水が穴の中に吸い込まれて行っている場所です。17:06ころ。


▲こちらは竜宮の水が穴から出ている方。中央(少し左)に水が下から湧いているのですが、分かりますか? 17:14ころ。


▲これっていったい何ですか? 融けつつある雪の縁でどんな現象が起きているのでしょう? 17:18ころ。


▲景鶴山も池塘に写っています。17:20ころ。


▲ノビタキでしたか? S君。17:22ころ。

どのあたりからだったでしょう。
僕の心に大きな感動が生じて来ているのに気づきました。
それは今のこの瞬間、この尾瀬ヶ原にいるのが僕とS君だけだということ。
こんな凄いことがこの尾瀬で起きるとは!
大部分の木道が現われているこんな状況で、広い尾瀬ヶ原に二人だけ!


▲燧ヶ岳が西陽に輝いています。しかも快晴! 17:27ころ。


▲小さな池塘のひとつひとつが西陽に光っています。17:48ころ。


▲混雑するのが当たり前の尾瀬ヶ原に二人だけしかいません。17:51ころ。


▲風もなく、鏡のような広い池塘に燧ヶ岳が映りこみました。18:05ころ。


▲至仏山も映りこみます。18:07ころ。


▲テント帰着。18:31ころ。


▲今晩はS君がシェフです。アスパラとウインナーのホワイトシチュー。19:28ころ。


▲残りのウインナーにミックス野菜の袋全部を入れて、炒めます。山で生野菜は贅沢ですね。19:50ころ。


▲できあがり! 19:58ころ。


▲二日目の夜は楽しく過ぎて行きました。気が付けば、真夜中を回っていました。いったい何をそんなに話したのでしょう? 楽しい時はあっという間。24:29ころ。