ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

山抱きの大カシから登り、金比羅山の頂上を確定し、変な支尾根から樽へと下山 1/2

2015年03月31日 | ハイキング/奥多摩

2015/03/22  2月下旬に山を歩いた後、仕事が立て込み、そして、インフルエンザ。
結局、1ヶ月近く山を歩いていませんし、肉体的にも少しグタッとなっていますから、またまた軽めの山歩きを計画しました。僕が山に行かないということは、S子も同様ですから、S子にとっても体慣らしの山歩きが必要です。

2月3日に深沢集落から歩いた際に「山抱きの大カシ」が気になっていましたから、そこから金毘羅尾根へ登るルートを計画しました。それに前々から気になっている金比羅山の本当の頂上はどこなのか? そして標高は? その疑問にも解決案がないかを探ってみようと思ったのです。

実に短いコースですから、家を出るのもゆっくりでした。


▲山里を歩いていると、春の訪れが本格的だということがはっきりと分かります。花があちらこちらに咲き始め、花に目が奪われ、足が止まり、香りをかいだり、腰を屈めたりすることが増えるからです。これはホトケノザ。10:15ころ。


▲その日本語のネーミングはともかく、僕は大好きな花! 緑の草むらに明るい青の星屑をばら撒いたような、春のウキウキ気分を代弁してくれています。オオイヌノフグリ。10:21ころ。


▲我が家周辺の梅はすでに終わりかけていますけれど、山里の梅は今が満開! 10:29ころ。


▲この丸太の人形はいったい何だろう? と前からずうっと知りたかったのです。それがやっと分かりました。「森の妖精ZiZi」だそうです。途中出会った子供に聞いても「森の妖精だよ」と、教えてくれました。どうやら出身は「深沢小さな美術館」のようですね。10:31ころ。


▲今年初めてフキノトウを見ました。本当は摘み取って食べちゃいたいんですが・・・・ 10:48ころ。


▲岩っぽい場所にへばりつくようにスミレが咲いていました。暖かいんでしょうね。毎度そうですが、スミレの名前は難しくてよく分かりません。10:52ころ。


▲この緑の塊がなんだかわかりますか? 左右の長さが60cmくらいはあったでしょうか。こんもりと盛り上がった草の塊。僕もこんなのは初めて見ました。葉の形からすると、ムラサキカタバミだと思います。10:54ころ。


▲ミツマタがほぼ満開で咲いていました。綺麗な花ですよね。11:02ころ。


▲深沢会館のすぐ先で「山抱きの大カシ」を示す標識が現われました。ここから山道を登ります。11:07ころ。


▲この山道は地元自治会とあきる野市の森林レンジャーが協力して作ったそうです。よく整備された山道が続いています。11:09ころ。


▲思いのほか早く、大きなカシの木が見えて来ました。11:14ころ。


▲10m近くある大きな岩のてっぺんにその巨岩を抱きかかえるようにカシの木が根を張っていました。11:15ころ。


▲上に上がって見るとこんな感じ。1本なのか2本なのか気になりますが、迫力のある姿です。11:19ころ。


▲右下にS子の姿が小さく見えています。岩も大きいですし、カシの木も大きいことが分かります。周囲はロープで囲まれていて、立ち入り禁止になっていました。11:22ころ。


▲山道はもう少し上の明瞭な尾根まで作ったようです。その尾根には元から山道があったようでした。里山ですから、植林が続きます。11:42ころ。


▲山道の両脇に壊れた燈籠がありました。この山道は参道だったのでしょうか? 「御神燈」とか「奉納」とか「水左衛門源茂」とかの文字が読み取れます。11:59ころ。


▲地形図には573m標高点として記されているにですが、山名は出ていません。ここは南沢山なのですね。初めて知りました。もう少し先で金比羅尾根の登山道と合流しますから、ここで静かに昼食をとることにしました。12:15ころ。


仕事がらみではありますが、人生二度目のスノーボードを体験してきました

2015年03月28日 | 仕事ですけど

2015/03/03  仕事がらみで南アルプス北端の前衛峰である入笠山の富士見パノラマスキー場へ行って来ました。スキーもスノーボードもまったく出来ない自分ですから、滑る楽しさは期待できないのですが、少しは上達して滑ることができるようになりたい気持ちもないわけではありません。そんな過程を楽しみたい思いはあったのです。
同様の仕事がらみで2年前に新潟県方面のスキー場でスノーボードを人生で初めて体験しましたから、今回もスノーボードでの挑戦です。


▲初日の午後にスキー場に到着です。15:01ころ。
スキー場に入って、左を見るとこの写真です。キッズコーナーがあって、その左が初心者コース。そこへ上がるリフトも見えます。

この写真を撮った場所で、少し滑ってみました。2年前には超緩傾斜ではそれなりに滑ることができるようになっていました。ところが、ところが、全然滑れません! 完璧に忘れてしまっているのです! ショック!


▲真ん中のコースがこれです。ここも初心者コースですが、見えている奥の右側のさらに上部に斜面が続いていて、そこは中級コースなのだそうです。ですから、僕はこのコースへは近づきませんでした。15:02ころ。


▲スキー場のゲートを形成している建物です。さらにその下にも建物はあります。向うに見えているのは八ヶ岳。15:02ころ。


▲僕のスノボーです。小さなザックを背負って滑ります。このボードやウェアやシューズは宿泊したホテルでレンタルしたもの。15:05ころ。


▲ボードの上に立つことすら困難な超初心者ですが、とにかく上に行かなくては、という気持ちはあります。でも、ボードに片足を固定したままリフトに乗ること、乗る場所へ進むこと自体にも大きな不安がありました。そんな風に悩んでいたら、リフトにスキー教室の大人数の子供たちが並びました。時間がかかりそうなので、歩いて上へ行くことに。僕でも大丈夫な超緩やかな斜面がないかと思って上へ行ったのですが、初心者向きコースとは言え、僕にとってはとっては急斜面。ないないと思いながらずいぶん高くまで登ってきました。それがこの写真。15:18ころ。

その後、リフトにも乗れるようになり、初心者コースの下部のいちばん傾斜の緩いあたりでは数十メートル転ばずに滑ることができるようになりました。


▲一緒に行った仲間たち。他にもう二人います。写真の中の3人はまったくの初心者。若者だという点が、僕とは違うのですが・・・・ 16:22ころ。

このあとホテルに戻りました。食事はバイキング形式なのですが、とてもレベルの高い美味しい料理でしたね。
僕は早めに寝ましたけれど、他のメンバーは夜遅くまでウノなどして遊んでいたようです。

2015/03/04  夜のうちに雪が降りました。ホテルの窓から外を眺めると、一面真っ白になっています。でも、気温がぐんぐん上がったからでしょう、すぐに積もった雪は消えていき、純白の景色は消えていきました。


▲2部屋に分かれて泊まっていました。この部屋は僕が止まった部屋。朝食をすませて、スキー場へと出発します。9:28ころ。


▲仲間スタッフのN村さん。他のメンバーの動向を携帯で連絡して把握中。11:18ころ。
向うに見えている八ヶ岳には雲がかかっていました。


▲昼食をスキー場最上部の「スピカ」で全員集合して食べました。手前の3人がこれからこのコースを滑降していくのですが、そのうち二人はスノーボード初体験! 一人は昨日のうちにそれなりに滑ることが出来るようになっていましたが、もう一人は昨日の最後ころでも、数メートルでさえ滑ることは出来なかったのです。それが・・・・!
僕からすると、突然に要領を掴んでしまったようなのです。この中級者向けの標高差700mを滑ってみる気になるのですから! そのチャレンジスピリットは若者の特権なのでしょうか?! そうは思いたくも、思いもしませんが、ここでそれが出来ていることは実に羨ましい! 13:12ころ。


▲僕はというと、初心者3人のうちのもう一人、滑ることに情熱を失った若者と雪山散策に出かけることにしました。入笠山の手前にある入笠湿原まで歩こうと思ったのです。13:25ころ。

実は、3年前の3月に入笠山へは来たことがあるのです。青柳駅から歩き始め、午後3時前には入笠山へ登頂。しかし、下山の際にルートミスし、この富士見パノラマスキー場のゴンドラ駅に到着したのは5時ころ。ゴンドラもスキー場もすでに終了していました。で、スキーコースを歩いて下ったのでした。その時訪れなかったこの湿原を見てみたかったのです。


▲この若者は急斜面が苦手。僕から見て全然急でないところでも、彼にとっては急なのです。この斜面も最初は下るのを嫌がっていたのですが、だんだん見慣れてきたせいなのでしょう、少しずつ下ります。途中からは雪玉を作ることを楽しみ始め、恐怖感は薄らいだようです。13:31ころ。


▲少しずつ大きくなります。13:33ころ。


▲だいぶん大きくなりました。13:35ころ。


▲雪玉も相当大きくなってきました。ただ、目の前の入笠湿原へ落ち込む斜面の傾斜も緩くなってきて、大きな雪玉を押すのも大変になってきました。ここらで終了です。13:37ころ。


▲湿原の中に小さな黒い点がひとつありました。それがこれ。雪解けで穴が開いているのです。水も流れています。13:41ころ。


▲湿原を横切り、対岸の山小屋まで行きました。もちろん山小屋は冬期閉鎖中。そこで彼は小さな雪ダルマを作りました。13:54ころ。


▲歩いて来た方角、そしてこれから歩いて戻る方角を見ています。中央に見える塔の右を右下に降りたところがゴンドラの駅です。13:56ころ。


▲戻る途中で、美しい雪の風紋がありました。どうゆう理屈でこんな美しさが生まれるのでしょう。14:02ころ。


▲スキー場でゴンドラに乗って降りる人はほとんどいません。中級コースをスノボーで滑って降りようとすれば、歩くよりも遅いのは目に見えていますし、ケガをしたら大損。二人で乗って下りていきました。八ヶ岳を眼前に、雄大な景色の中、気分も最高です。14:22ころ。


▲一緒にゴンドラに乗っているY山君が富士山が見えるというので、カメラを向けました。木が邪魔をして、なかなか上手く撮れません。この写真中央わずか左に富士山。分かりますかね。14:23ころ。


▲だんだん慣れてきて望遠でも撮ることができました。14:26ころ。


▲午後の3時には集合して帰途につく約束でした。まだ少し早いですが、二人は滑ることはせずに、皆が戻って来るのを待つことにしました。スキー場からもずいぶん人の姿が消えていますね。14:45ころ。

僕は午前中だけスノボーを練習しましたが、少しは滑れるようになりました。初心者コースだけしか滑りませんでしたけれど、コースの半ばから一番下まで200mはあるでしょうか、一回も転ばずに滑ることが出来るようになりました。上部は下部よりも少し傾斜があるので、まだスピードをコントロールしたり、方向を転換したりができません。傾斜がないと、スピードもゆっくりなので、方向転換できるのですけれど・・・・ 2年前と同じか、それより少しは上達したでしょうか。


▲ホテルに戻り、お風呂に入りました。風呂上がりに外を歩くと、こんな景色が見えるではありませんか! 南アルプスの鳳凰三山です。左から薬師岳2780m、観音岳2840.4m、地蔵岳2764m高嶺2778.8m。地蔵岳のオベリスクもぽちっと見えていますね。17:32ころ。


▲手前の稜線から顔をのぞかせている純白の高峰が見えます。日本第二の高峰、北岳3193mです。17:33ころ。


▲左が鳳凰三山、中央少し右が北岳です。北岳手前の稜線は早川尾根と言いますが、ここで見えているすべてを歩いたことがありますよ。17:33ころ。


▲泊まった宿はリゾートホテルです。値段の割には高級感のある素敵なホテルでした。敷地内にはこのような商店街もあります。17:36ころ。


▲こんな素敵な雰囲気をコンデジで写す技量は僕にはありません。いろいろと試して最高の出来上がりがこの写真。電飾の輝きと空の青さがちゃんと写りました。17:50ころ。

たまにはこんなまったく不得意なスポーツをすることも楽しいですね。普段使わない筋肉を酷使しますから、筋肉痛も半端ではありません。でも、そんな筋肉痛は僕は好きです。


奥多摩ハイキング入門編の定番 ――― 高水三山を時計回りで 2/2

2015年03月25日 | ハイキング/奥多摩

2015/02/28  岩茸石山の山頂ではほどほどの休憩だけにし、高水山へ向かいました。S子の体調も問題ないようです。


▲標高も低い里山ですから、スギやヒノキの植林が多いのです。そんな中、落葉広葉樹の森があると心がなごみますね。12:59ころ。


▲根っこだらけの山道です。表層の土が流失した結果でしょうから、あまり喜んではいけないのでしょうが、風情があって僕は嫌いではありません。13:13ころ。


▲高水山山頂の小さな祠には同じお札がたくさん奉納されていました。その裏にはいろいろな言葉も書かれています。13:18ころ。


▲高水山はアンテナみたいな塔もあって、山頂らしくありません。13:20ころ。


▲山頂を後にして下ると、すぐに常福院龍学寺に着きました。お寺の裏ではお寺の方が落ち葉焚きをしているようでした。13:30ころ。


▲このお寺はとても古い寺のようです。9世紀の創建だとか。今のお寺は1822年に再建された建物です。それでも、200年近く経っているのです。13:39ころ。


▲ここには浪切白不動明王が祭られているようです。模した刀が飾られていました。荒れた海で翻弄される船の上、一刀をかかげ祈念し、刀で浪を切り払って無事に乗り切った、そんな謂れがあるようです。13:40ころ。


▲この不動堂の前には写真の狛犬が置かれています。通常の獅子ではなく、これはどう見ても「犬」ですよね。耳の垂れた「狼」がいるのでしょうか? 13:40ころ。


▲手入れの行き届いたヒノキ林の中を歩きます。13:55ころ。


▲前方の山道から外れた尾根の上に、魅力的な休憩場所がありそうな、そんな雰囲気を僕に語りかけてくる場所がありました。誘いこまれるようにして、その場所へ登って周辺を探してみると、南向きの、風からも守られたポカポカの小さな空間がありました。
今日最後の休憩、暖かいので寝っ転がったりもして楽しみました。寝っ転がったまま、写真を撮ってみました。でも、この心地よさは写りませんね。14:34ころ。


▲再び下山を始めると、枯れススキの斜面が現われました。昔はここが萱場だったのでしょうか? 14:48ころ。


▲伐採された植林の跡地に広葉樹の苗が植えられているようでした。しかし、写真のように見える範囲でも数十本も倒れています。この白い筒は鹿から喰われる害を防ぐためのものですが、それが逆効果となって風のせいか、昨年の大雪のせいか、倒れてしまったようです。14:54ころ。


▲そろそろ里に出ます。最後に巨大な堰堤が現われました。15:07ころ。


▲里に出ました。15:08ころ。


▲民家のお庭にフクジュソウが咲いていました。15:09ころ。


▲こんなところにありました! あの高水山で見た祠に奉納されたお札です。あるおうちの軒先で無料のお札が置いてありました。自由に持って行っていいのですね。15:11ころ。


▲やなぎの芽です。種類は分かりませんが、薄紅色が綺麗でした。15:12ころ。


▲このあたりの家の庭や道端にはロウバイがたくさん植えられていました。もうほとんどの花は盛りが過ぎ、白っぽく枯れています。かろうじてまだ黄色みが残っていても、この写真程度でした。15:15ころ。


▲高源寺です。15:20ころ。


▲不動明王とかお地蔵さんなのでしょうか? 小さな小屋に囲われて安置されています。どうやら、地元の人々が最近ここに作ったようです。信心深い人々なのですね。15:37ころ。


▲軍畑駅へ到着です。この駅に来ると、いつも亡くなったDちゃんのことを思い出します。15:53ころ。

たまにはこんな人気コースのハイキングもいいものですが、まだまだ自分としては登山者があまりにも多いことに抵抗感があります。山に親しみ始めたころからそうなのですが、僕にとって山へ行くことは山の自然に溶け込むことであったりしますから、出来る限り他の登山者がいなかったり、人工物(登山道も含む)がなかったりすることが重要なのです。沢登りが好きなのも、そのせいだと思いますね。体力が続く限りそういう山登りを続けたいですし、体力が乏しくなってきても、例えば登山者の来ないような山中の秘密の場所(里からは近い)で焚火をして夜を過ごすような山との接し方を楽しみたいと思っているのです。


奥多摩ハイキング入門編の定番 ――― 高水三山を時計回りで 1/2

2015年03月23日 | ハイキング/奥多摩

2015/02/28  前回の日の出山北尾根の山行でS子に腰の疲れが残ったようなので、少し軽めのコースを計画しました。

実に大昔の話ですが、登山を始めたころ、埼玉県に住んでいましたから、最初は奥武蔵の山々を歩いたりしていました。ピークハントにはさほど興味がなかったので(今でもそうですが)、野鳥や山の植物の観察をメインに、同じ山にばかり通っていました。
徐々に他の山にも行き始め、奥多摩の山へも通うようになったのですが、その最初の本格的な奥多摩の山が高水三山だったのです。青梅線で奥多摩駅まで行くとその周辺の山々はすでに"奥多摩ど真ん中”といった感じですけれど、高水三山はやっぱり奥多摩の入り口といったイメージ。標高も低く、里にも近く、易しいハイキングコースです。


▲2週続けての御嶽駅下車。でも、今日は駅の裏手の山に登ります。写真中央は御嶽駅のホーム、その向こうの山は大塚山920.3mでしょう。9:13ころ。


▲このあたりの山でもクマが出没するんですね。9:14ころ。


▲真言宗慈恩寺の境内の左側から登山道に入ります。最初は竹林の中の山道。9:16ころ。


▲すぐに杉林となり、急登が続きます。9:23ころ。


▲最初に現れた送電鉄塔です。ネットで調べると、驚きました。鉄塔を真下から覗くことを趣味として山歩きしている人がいるんですね! この鉄塔は多摩川第三線№5なのだそうです。9:34ころ。


▲この鉄塔は新秩父線№31。点検時に使用するのでしょうか、昇降機も付いています。これをどうやって動かすのでしょうね? 9:56ころ。


▲右から別の登山道が合流しました。沢井駅からの山道です。10:03ころ。


▲JR古里線№29の送電鉄塔です。このJR古里線は以前は奥多摩線と呼ばれていたようです。でもなぜ、JRって付いているんでしょうね? 10:08ころ。

この季節ですから、まだ山には花も咲いていませんし、植林の中を黙々と歩くだけですから、いつもはあまり気にしていない送電鉄塔に注目してみました。ネットで検索してみると、送電鉄塔探索を目的に山歩きをしている人も結構いるんですね。真下から真上を覗いて"曼荼羅”と表現し、その写真のみを収集している人にはその目の付け所に感服しますね。


▲花には出会いませんが、こんな赤い実が目に飛び込んできました。ツルリンドウです。実には花の咢(がく)がまだ付いていますし、枯れた花びらも残っています。10:37ころ。


▲目の前に大きな木が出現しました。一本の木が分かれたのか? 二本の木がくっついたのか? 不思議な木です。近寄ってみると、名札が掛けられていました。「御神域 しめつりの御神木 青渭神社」と書かれています。ここからが青渭(あおい)神社の神域になるのでしょうか? 「しめつり」とはどういう意味なんでしょう? 分かりません。10:41ころ。

御神域に入ったせいなのでしょうか! ここで神隠し!! S子とはぐれてしまったのです。
ツルリンドウやしめつりの御神木を撮影していた僕とS子の距離が開いてしまっていました。S子に追いつこうと僕は先を急ぎましたが、S子の姿がいつになっても前方に見えて来ません。こんなに追いつけないのはS子がこの道を歩いていない、別のルートへ行ったということだと判断せざるを得ませんでした。
その前からひょっとしたらとは思っていたのですが、御神木の場所から登山道は尾根の右へ巻き気味についていました。僕もちょっと引き込まれかけたのですが、尾根沿いにも踏み跡があったのです。きっと尾根を行ったのに違いありません。
そうだとしても問題になるのは、御神木のところに戻るのか? 上まで行って尾根との合流点、もしくは山頂で待つのか? ということです。尾根筋のルートも観察できる限りでは途中に岩場もあるようですし、比較的早めにそこが登山道ではないと気付くはずです。で、S子はきっと戻るはずとの結論に。僕は登山道を引き返し始めました。
御神木に近づくと、S子の声、そして姿が。男性登山者と話しています。
僕の予想通りでした。
まあ、その時の状況次第だとは言え、山中ではぐれた場合は互いに見失った場所まで戻る、というのが基本です。それ以前に、互いの姿が見えなくなるほど離れないことが大切ですよね。
今回は御神木の場所から登山道が右に進んでいることに気付かなかったS子が尾根道に入ってしまったのですが、もし、右にも道があることに気づいていたら、きっとこの分岐で待っていたことでしょう。


▲惣岳山山頂のすぐ手前で、写真のような祠がありました。この下からは水が少しですが湧いているようです。この時期は冬の渇水期の続きでしょうから水は少ないですが・・・・
"青渭の井”と呼ぶそうです。"真名井”とも呼ばれるようですね。
青渭神は水神だそうですから、山頂の青渭神社と関係があるのでしょうか。11:09ころ。


▲惣岳山山頂に到着です。正面に見えるのは青渭(あおい)神社。11:17ころ。

青渭神社は多摩地域に3社あって、ここの他には稲城市と調布市にあります。
この山頂は奥宮で麓に近い沢井に里宮があります。
創建は3~4世紀とも伝えられているようですが、古いことだけは確かなようですね。10世紀に源経基が社殿を造営したとも伝えられています。


▲神社は鉄網に囲まれて直接触れることはできません。網の間から見ることのできる木彫りの絵を写しました。小川を挟んで左に人物、右下にカエルがいるようです。何かの寓話の一場面なのでしょうか。11:19ころ。


▲もうひとつの木彫りの絵は右に少年のような人物、左上に鳥だと思いますが、頭がもげているようです。下には波があるのですが、そこに何やら貝なのか玉なのか、ありますね。11:19ころ。


▲惣岳山の山頂は広いのですが、日陰が多く寒そうでしたし、まだ昼前でしたから、もうちょっと先まで足を延ばすことにしました。山頂のすぐ先で急降下する箇所がありました。先行している若い男性たちのパーティーはまだ登山経験が浅いようで、特にそのうちの一人はこの下りにビビっています。お尻を地面にこすりつけながらズリズリと下っていきます。写真のS子や上の男性のように後ろ向きに歩けばいいのですが、そんな方法も知らないようです。11:30ころ。
僕はと言えば、前向きに、階段を降りるように、余裕で下れましたよ。えっへん!
岩登りもやっているのですから当たり前ですけれどね。


▲登山道の西側が開けて来ました。中央に見える山は奥多摩駅のすぐ裏に聳える本仁田山1224.5mでしょう。その左、遠くに見えているのは鷹ノ巣山1736.6mでしょうか? 写真右奥にちょっと見えている山は天祖山1723.2mだと思うのですが・・・・ 11:32ころ。

登山道沿いの暖かい場所でお昼にしました。


▲中央遠くに見える一番高い山が大岳山1266.5m。その手前には御岳の集落やケーブル駅、リフト駅、神社や奥ノ院などが見えています。11:57ころ。


▲遠くに見えているなだらかな山並みは大菩薩の連嶺だと思います。11:58ころ。


▲目を近くに転じると、次のピーク岩茸石山(いわたけいしやま)793.0mが見えています。左端の山ですね。そこから歩く尾根も右へと続いています。12:04ころ。


▲岩茸石山に近づくにつれ、岩の多い登山道になります。12:21ころ。


▲山頂がすぐそこになってくると、粘土っぽい土が融けた霜柱で泥になって、ぐちゃぐちゃです。12:29ころ。


▲岩茸石山793.0m山頂から西方向を望みました。12:30ころ。
川苔山1363.3mがどっしりと大きな山容を見せています。川苔山の手前には真名井沢がよく見えています。入門の沢ですが、数えきれないくらい通った沢です。この真名井沢を挟んで右の尾根は真名井北陵、左の尾根は赤杭(あかぐな)尾根です。
大ダワの凹みの向こうに雲取山2017.1mが顔を出していました。
本仁田山も目立つ山容ですね。その左には雲取山からつながる石尾根が見えていました。


▲広い山頂です。本当の山頂はあそこ。12:31ころ。


▲川苔山が左端に見えています。その右(北)に広がる山並みです。棒ノ嶺や黒山が見えているはずですが、どれがどれなのやら・・・・ 12:31ころ。


▲さらに右側を写しました。ほぼ北側でしょうか。黒々とした尾根は東京都と埼玉県の県境尾根だと思いますが、その向こうに広がる低い山々は奥武蔵です。特徴もあまりありませんから山座同定は難しいですね。12:32ころ。


▲広々とした山頂も休憩できる場所は限られています。というのも、霜柱が融けたせいでしょう、泥だらけなのです。先にいた登山者があまり泥の影響を受けていないベンチを譲ってくれました。12:42ころ。


▲これから向かう高水山759m方面を望みました。高水山も見えています。12:43ころ。


▲泥だらけになった僕の靴。12:43ころ。

写真にはあまり写っていませんが、山頂はもちろんのこと、登山道でもものすごくたくさんの登山者と出会いました。さすがに奥多摩ハイキング入門コース。人気の高水三山ですね。
普段は登山者の多いコースは避けるのですが、S子にとっての足慣らしの意味合いが強い今日なので、たまには人気コースもいいかと、選んでみたのです。
山には人がたくさん来ているんだなあと、感じましたね。


日光橋公園ボウルダーでのトレーニング第8回 ――― 一歩前進して新記録。いよいよ最終面に突入!

2015年03月07日 | 日光橋公園ボウルダー

2015/2/27  3日前の24日に続いて日光橋公園のボウルダーでトレーニング。あまり間を開けずに通うといいことがあると証明された今回でした。


▲いつも通り、最初のトライはうまくはいきません。緩傾斜面から垂直面をクリアし、前傾壁面に移る際にケアレスミスをしてフォール。写真で右手が置いてある部分が正解なのですが、その少し上をとって体を左に傾けバランスを取ろうとしたところ、支えきれずにフォール。ほんの少しの差なんですがね。16:04ころ。


▲この最初にミスをしたポイントから前傾壁面をしばらくは繰り返しトレーニング。前傾壁面でも2手目のこの写真のガバホールドを掴めるとひと安心。16:05ころ。


▲右の靴のすぐ上の緑色っぽいスタンスが前回までの記録。青い星印のホールドを右手のアンダーで掴み、黄色の星印のホールドを左手で掴むところまででした。左手を動かしたところでフォール。でも、今日は左の靴のすぐ上の赤っぽいスタンスまで進みました。新記録! 16:24ころ。


▲前傾壁面を回り込んだ垂直面がこれ。右下隅の赤っぽいスタンスに立ち、赤い星印のホールドを掴み、右足はコーナーを押し付けるような感じでバランスをとりながら、黄色の星印のホールドを取るのです。もちろん右手は前傾壁面の高い位置のホールドを掴み直しています。ここでフォール。16:25ころ。

この垂直面は昨年暮れにここだけのトラバースを完成したことがありました。しかし、そのトラバースは上の写真に写っていないほどの高いホールドを使いながらのトラバースでした。高い位置にはガバホールドが続いているのです。
でもやっぱり、この1周トラバースは地面からさほど離れない高さで完成させるべきだと考えなおしました。それで、改めてこの面のトラバースのムーブを探します。今日の練習でこの面のトラバース可能性もほぼ分かってきました。


▲公園のすぐそばには国道16号線が武蔵野橋で通っています。陽も沈みそうなので、そろそろ家路につくころです。日をあけずに続けてトレーニングすることが、どれだけ大事なことか、痛感した一日でした。16:56ころ。