ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

YYDのT原さんと西丹沢の畦ヶ丸のバリエーションを歩きました

2022年05月08日 | ハイキング/丹沢

ほんの少しずつですが、自分の山体力が復活しつつあることを実感し始めています。もちろん数年前までの山体力に比べるとまだまだですが、YYDの仲間に迷惑をかけない程度には復活しているかもしれません。

ただ、この山行を行なった4月9日ころはまだそこまでの実感はありませんでした。

僕にとっては頑張るレベルの山行を繰り返すことで、山体力の復活も前進する、そんな思いもありました。ですから、T原さんが計画した西丹沢の山行に思い切って申し込むことにしたのです。T原さんはYYDの中でも健脚と知られる強い山屋です。しかも、今回はT原さんと僕の二人だけ。鍛えられることを覚悟して臨みました。

でも、それは杞憂で、僕との距離がほんの少し開くたびに、 1秒とか2秒ほど僕に意識させない程度に立ち止まってくれるんです。僕との距離が開かないように気遣いしてくれていました。

今回のコースの全体的な印象ですが、アップダウンや急登や痩せ尾根の多い緊張感のある楽しいコースでした。 地図読みを要求される箇所も随所にあって、そんな楽しさも満載です。 ザイルを出すほどでもありませんが、危険を感じる場所も数多くあります。 そんな場所で落下すれば、大怪我は免れません。 対処法も知っておく必要がありそうですし、単独で事故を起こすと、発見してもらえそうにないなぁとも感じました。

 

2022年4月9日(土) 

権現山~畦ヶ丸~善六山~シャチクボの頭~焼山

▲7:33。新松田駅前で並んで待っていると、こんなクラシックなバスが停まりました。行先が違うので乗りませんが、乗ってみたくなりますね。後ろに見えるさかなや道場は下山後の反省会で入ったお店です。駅前にハノイ食堂がまだあったのには驚きましたね。僕がずっと昔に西丹沢の沢登りやアイスクライミングでここに来ていた頃は、他に寿司屋さんと焼肉屋さんがあっただけだったので、このハノイ食堂にいつも入っていたものです。懐かしいですね。

 

▲9:16。バスの終点にある西丹沢ビジターセンターです。ここでゆっくり出発の準備をしました。

 

▲9:18。ミツマタの花が咲いていました。周辺にはたくさんのミツマタが植えられています。

 

▲9:20。川の本流にかかる吊り橋を渡ります。

 

▲9:22。渡ってすぐの左斜面を登って行きます。踏み跡すらありませんでしたが、どんどん登って行きます。

 

▲9:28。小さな尾根が近づいて来ました。標高600m付近かと思われます。

 

▲9:50。歩き始めからおよそ30分、最初の休憩をとりました。

 

▲10:08。山道がある訳ではありませんが、微かに踏み跡もあります。でも、たとえ踏み跡がなくても歩き易さには変わりなさそうですね。

 

▲10:20。丹沢にはこのような崩壊地がよくあります。

 

▲10:43。新緑前の広葉樹林ですから、陽射しがたっぷり注がれています。雲ひとつない快晴ですし、本当に気持ちの良い山歩きですね。

 

▲10:49。権現山1138m山頂です。これって椅子なんでしょうか?

 

▲10:50。権現山の南側が開けて遠くまで見えました。丹沢湖が見えています。

 

▲11:20。権現山からは下棚沢出合付近へ続く破線の山道があるようです。でも、あまりこれまでと変わりなく思えます。

 

▲11:32。尾根の両サイドが崩落しています。ちょっと緊張しますね。

 

▲12:20。小さなアップダウンはありますが、基本登って行けばいいだけなので、ルートファインディングは問題ありません。権現山から畦ヶ丸までの尾根にはこの写真のようななだらかな尾根が多かったですね。この写真は畦ヶ丸直前です。

 

▲12:27。白い部分は大きな崩壊地です。急斜面ですから、落ちるとアウトですね。

 

▲12:35。畦ヶ丸1292.6m山頂に到着です。山頂のテーブルでも休憩しました。

 

▲13:04。畦ヶ丸からは北東方向へしばらく一般登山道を歩きます。右の柵は鹿柵でしょうか?

 

▲13:33。一般登山道ですから階段もあれば梯子だってあります。

 

▲13:37。善六ノタワに着きました。標高は1040mほどでしょうか。一般登山道はここまでで、ここから登山道を外れます。

 

▲13:44。善六ノタワからは登山道は山腹を巻いて、すぐ先の支尾根を下っています。僕たちはタワ(峠)から前方の尾根を登って行きました。

 

▲13:48。広々とした気持ちのいい尾根が続きます。

 

▲13:50。善六山1119mからはこの日歩いた権現山が真南に見えていました。

 

▲13:50。南西方向には畦ヶ丸も見えました。

 

▲14:26。分かり易い尾根を歩くと、シャチクボの頭1033mに到着します。

 

▲14:31。シャチクボの頭からは地図読みを慎重に行なう必要があります。次の目標の849m標高点は東南東方向なので、その方向へ下降したくなります。でも、地形図をよく見ると、標高差30mくらい北北東へ下ってから東南東に向きを変えるんです。T原さんが正確に地図を読んでくれました。

 

▲14:34。ヤドリギがたくさん寄生しているこの木の下に登山者がひとりいました。写真を撮っていたようです。一般登山道以外ではこの日唯一の登山者でした。

 

▲14:39。尾根は少しずつ南東方向へ向きを変えました。痩せ尾根になります。

 

▲14:53。849m標高点に着きました。焼山という山名なんですね。

 

善六山に続いて、焼山でも休憩しました。T原さんが「バスは15時40分ですね。その次は17時台かな」と言います。ここからは下降ばかりですけれど、距離的にも、ルートファインディングにも時間がかかりそうです。僕は「17時過ぎのバスでいいんじゃないの」と答えました。時間に急かされるようにして下るのは危なそうですし・・・・

そんな風に考えていたので、ここでの休憩もたっぷりと10分ほど取りました。

 

▲15:11。ほぼ南に尾根は続きます。2度ほど尾根が分かれて、そのたびに正しい選択をしなければなりません。3度目の選択時には広くて平らなピークに出ます。そこからは南西方向へ下ります。ルートを間違えずに順調に下降できていましたから、15時40分のバスに間に合いそうだとの気持ちが強くなって来ました。

 

▲15:20。この写真ではよく分かりませんが、この斜面はザレの急斜面です。滑り降りるようにして下降しました。時々残置されたロープも出て来ます。結果的には、この斜面の下降がスピーディーだったので、バスに間に合ったんだと思います。

 

▲15:29。広い登山道に降りて来ました。時間的にも余裕がありますね。

 

▲15:34。朝に渡った吊り橋を渡り返します。ビジターセンターが見えていますね。

 

▲15:36。余裕でバスにも間に合いました。

 

バスで新松田駅に戻りました。1枚目の写真に写っている居酒屋さんで男ふたりの反省会をしました。男二人っきりの反省会ですから、山の話以外に盛り上がる話題もないだろうな、と思いました。でも、意外にも話題は私生活にまで及び、楽しいひと時を過ごせました。

翌日は筋肉痛でした。それほど酷くはありませんが、脚、腰、肩回りの筋肉痛でした。11月から山行し始めましたが、初めての筋肉痛でした。

一ヶ月後の今から思えば、この山行が山体力が復活し始める転機の山行だったような気がしますね。もちろんそれ以前の山行が基礎や準備になっている訳ですが、この山行が僕にとっては大きな自信を与えてくれた山行でした。ですから、この翌週六ッ石山での『標準コースタイムで歩く』シリーズの成果に繋がったのだと思います。